池内誠一先生の闇漫画『小ちゃくなあれ』『時には狂人のように』
池内誠一先生の概略
漫画家の池内誠一先生は、1967年に『悪魔船』で新人賞に入選しました。
そうして1960年代後半から、『別冊少年マガジン』『デラックス少年サンデー』『まんが王』といった雑誌で、ホラー漫画や動物漫画を描きます。
1970年には、『週刊少年ジャンプ』で動物漫画『シベリアの牙』『夜明けのタテガミ』を連載。(10週打ち切り&15週打ち切り)
その後も、色々な雑誌に作品を掲載して……。
1973年からは、『中学二年コース』にカラテ漫画『虎の兄弟』を連載。
1974年からは、『中学二年コース』に野球漫画『あらしのエース』を描きます。
その後も、ミステリ・ゲームブック・実録漫画など色々と描きますが……。
本流はホラー・オカルトの類だったと思います。
しかし、1983年ごろにゴルフ漫画を描き始めてから、それがメインになっていき、最終的に「ゴルフ漫画の人」として落ち着くのでした。
この池内誠一先生に関して、
動物漫画のジャンプ打ち切り2連発
格闘・スポーツ漫画の破天荒さ
などの話は、以前しました。
今日は、それらよりも初期(60年代後半~70年代初頭)に描かれたダーク路線の漫画を2つほどご紹介したいと思います。
この路線に、池内先生の初期衝動が色濃いです。
『時には狂人のように』
池内誠一先生が『デラックス少年サンデー』の1969年8月号に描いたのが、『時には狂人のように』という読切でした。
最初のページはこんな感じで、
「ピストルを持った少年は何を考えているのか!? 新鋭、池内誠一がえがく野心作、登場!!」
と、カラーが16ぺージもあって、本当に期待の新人という扱いです。
物語は、ピストルを持った少年が通り魔的に山小屋を襲撃して、中にいた猟師たちを皆殺しにする場面から始まります。
北海道編
それから、少年は唐突に「北海道へいきたいな」と言って、北海道に向かいます。
札幌に着くと、外国人に火を借りようとして……。
断られたので、即座に射殺。
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