ファミコン怪盗 芸魔団の思い出
大変申し訳ございません。今月、更新ペースが死んでいたため、過去に雑誌に書いた記事の再掲載をさせていただきます。
以下は、2003年4月の『二次元ドリームマガジン』vol.10に書いた文章(の一部を4倍くらいに加筆したもの)です。
芸魔団、参上
『週刊少年ジャンプ』のゲーム情報コーナーとして好評だった「ファミコン神拳」は、1988年に終了しました。
しかし、ファミコン神拳の終了後も、「ゲーム情報を紹介する、月に一度の10ページの袋とじ」という形態は引き継がれました。
それが「ファミコン怪盗 芸魔団」でした。
しかし、2003年4月時点で「ファミコン怪盗」をGoogle検索してみると、ヒット数は2件。
当時の『週刊少年ジャンプ』は「500万部達成」「600万部突破」と売れまくっていた時期なのに、読者には記憶されていないようなのです。
しかも、その2件をクリックすると、
「週刊少年ジャンプの汚点」
「子どものころ、大人になってもファミコン怪盗ゲーマ団にだけはなりたくないと思っていた」
などと書かれております。
芸魔団の活動
そんな芸魔団は、「ゲームの最新情報をいち早く盗み出し、ジャンプ読者に公開してしまう盗賊団」みたいな設定でした。
発足時のメンバーは3名。
・げ~ま博士(リーダー)
・げ~まロボ(情報担当)
・げ~ま名人(盗んできたゲームを実際にプレイする)
という役割分担もあって、ファミコン神拳よりは設定を練った印象です。
そして、ゲーム情報を紹介するかたわらで、「その情報を盗み出すまでのドラマ」という体裁の写真劇が展開されます。
たとえば……。
・堀井雄二さんに変装して、ドラクエの極秘資料をゲット
・鳥山明先生にプラモを与えたスキに、デザイン画を窃盗
・橋本名人を拉致して、げ~まロボが脳から直接情報を吸い出す
など、いい大人がチープなコスプレで繰り広げるチープなストーリーが、毎回掲載されていました。
あと、げ~ま博士がヒゲを剃られて正体がバレそうになったりするのですけど……。
当時の読者としては、そもそもコイツらに隠すような「正体」があるの? という感じで、げ~ま博士の素性などに誰も興味がありませんでした。
げ~ま名人 VS 中村光一
さて、この茶番になぜかノリノリだったのが、ドラクエのメインプログラマーにしてチュンソフトの社長である、中村光一さんでした。
『ドラクエⅣ』完成のために自らをサイボーグ化したという設定で、ロボコップのコスプレ姿で誌面に登場します。
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