最近4年くらいの『少年サンデー』の話
今日の話題
以前、こういうツイートを見かけました。
なんか「いいね」が1000個くらい付いているのですけど、正直、すごく不思議なことを言っているように見えました。
今日は、その話だけさせてください。
時系列
まず、前の編集長が退任したのは、2021年10月13日。
小学館を退社したのは、2022年4月のことでした。
そして、先ほどのツイートは、2023年4月26日。
つまり、編集長の交代から1年半も経ってからのツイートなのですよね。
2021年に編集長が交代した後で、2022年に始まった新連載が2003年に終わるのを見て、「トップが変わって派閥が一掃」などと言い出すのが不思議です。
(もう少し詳細)
確かに、その日発売の『少年サンデー』では、
『ビグネス参式』が「次号、最終話。」
『九龍城』が「次号、感動の最終回!!!!」
『守崎あまね』が「残り3話!!」
という感じに並んでいました。
ワーッと終わるので、
みたいな感想が出てくるのも、分からなくはないです。
しかし、時系列としては、こんな感じ。
「最終回まであと1-3話って予告打ってる漫画」は、いまの編集長になってから始まった新連載なのでした。
「2021年10月の編集長の交代」と「2023年4月の打ち切り漫画」は、関係なさそうに見えます。
誤解の原因
話がややこしくなった原因は、『十勝ひとりぼっち農園』にあると思います。
少し長くなるのですが、その説明もさせてください。
『サンデー非科学研究所』について
ジャンプの最後に『王様はロバ』や『ピューと吹く!ジャガー』が載るような感じで、いまのサンデーの巻末は、横山裕二先生のショート漫画になっています。
最初は『サンデー非科学研究所』という漫画で、
サンデーの漫画家にインタビューしたり、横山先生が市原編集長に呼び出されてデートしたりする内容でした。
最終回では、編集長から直々に単行本を出さないことを宣告されて、
いまでも単行本は出ていません。
(現在は「サンデーうぇぶり」で全話無料公開されています)
『十勝ひとりぼっち農園』とは
その『サンデー非科学研究所』は、2017年45号で打ち切りになったのですが……。
引き続き、新連載『十勝ひとりぼっち農園』がスタート。
漫画内の描写だと、市原編集長から「漫画のネタのために十勝に引っ越して兼業農家になれ」と言われて、2017年12月に本当に移住。
横山先生は、現在も十勝に住んでいるようです。
タイムシフト
その『十勝ひとりぼっち農園』の内容は、現実とタイムラグがあります。
たとえば、2017年12月の引っ越しの話は、2018年7月の『サンデー』に掲載。
2019年5月に親知らずを抜いた話は、2020年3月の『サンデー』に掲載。
そして、2022年4月に元編集長が退社したときの話は、2023年4月に掲載されました。
つまり『サンデー』に載った時点で、1年前の話だったのですよね。
そして、この回の掲載が、たまたま『ビグネス参式』や『九龍城』の連載終了と同時期になったことが、誤解を招いたようです。
繰り返しになりますが、
確かに、同じ号に「編集長の退社の話」と「最終回予告」が並んでいたのですが、実際には時期の違う話で……。
それを結びつけて「意味」を見つけてしまうのは、尚早かと存じます。
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