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ルサカの夕日、ザンビアの思い出
真っ赤な夕日を受け、家路に急ぐ人々。
まだまだ、マイカーはごく少数派の時代。
ナイロビに住み始めたのは2000年、ナイロビでも当時マイカーに乗るのは限られた人たちに。その更に4年前。
2024年現在、ナイロビではラッシュアワーには渋滞が当たり前。
当時はほとんどの人は、乗り合いバスを利用していた。
それぞれの決まったバス乗り場で、順番待ちをしている。
乗り合いバスもほとんどのものが、年期もの。窓が閉まらないのはごく普通で。今にも壊れそうな音を出す車も多く見受けられた。
機械とか、細かなところを気にしないところが、アフリカのいいところ。
その逆に人情には熱い。
通りを歩いていても、メシ一緒に食べないかー!とよく声をかけられたり。
バスを待っていると、載せてってやるよ!とか。
こういうところで生活していると、車の細かな傷などを気にするのもばかばかしくなってくる。
上の写真は、以前ザンビア、ルサカの夕日について書いたので、そのルサカの夕焼け風景。
ルサカではこんな夕日が毎日のように見られた。
非常に乾燥したザンビアの乾期、床に置いた雑巾でさえすぐにカラカラに固まるほどの乾燥。この時期の洗濯ものは干してすぐに取り込めた。
それほどまでに乾燥した乾期のザンビアの空気中には、風とともに舞い上がった細かな塵、砂埃やらが舞っている。
その塵がうまい具合に、夕日を拡散、美しい夕焼けをかもし出してくれるのだろう。
もうひとつ要因として、西の地平線は、ルサカと比べて標高を下げた所にある。
太陽は山の上から見る朝焼けや夕焼けのように、より長距離の大気を通過してくるので、より赤く染まる。
こんな夕日が見られて、毎日美しい満点の星空が見れるかと思いきや。
実際、この時期の星空はそれほど美しくはなかった。
空気中にただよう塵、埃が原因で、ベールを被った感じでぼんやりしている。もちろん天の川は見れるが、思えば贅沢な話だな。
本当に美しい星空は、雨期の合間に星空がのぞいた時。
雨期には、空気中を漂っていた埃もきれいさっぱり洗い流されるので、空気が透き通るのだ。
雨期にはほとんど曇っていて、1年を通してもそんな日には、なかなか出会えないのだが。
月のない夜にそのような好条件に恵まれた星空は、あたかも自らが星の世界に飛び出したと錯覚するほど。
あたり一面を真っ赤に染めた夕日が沈むと、気温は見る見るうちに下がっていく。
日中は40度近くになった気温も、夜になると結構冷え込む。
当時は夜になると鳴くヤモリの声をよく聞いたが、今でも鳴いているのかな?