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祈りは強い力、生きていくための。

桜の匂いがしなくなってもうずいぶんと経ちました。
先日行った青森では、夜になるとたちまち寒くて、孤独を恨む夜は雪をちらつかせたのです。
そして、私はひとつ歳を重ねました。

ひとりで生きていくんです。みんな。どうせ。
お互いに譲れないものがあるでしょう、
病気のこととか、友人関係とか。
お互いに守りたいものがあるでしょう、
大切な思想とか、生きていた過去とか。
だから、私たちは決してすべてをわかりあえません。
だから私たちは暇乞いをして、離れてく直線と成ったのです。
しんみりするつもりはありませんよ。ただ、嬉しかったから。

私にとって人生の支柱となるあなたに出会えたのは虹のような幸運でした。
いつか消えるもの、それはそれとして、私は強かに生きていきます。
感情の波打ち際に突っ立って足元を掬われないようにするだけが今の人生ですが、すべては移り変わります。止まっていても、動いていても。
盛者必衰の理屈が私に与えたのは、絶望の後希望に変わりました。
未来のことなど誰にも分りませんから、確信などなくとも言えるのです。
全ては移り変わります、あなたも、私も、きっと悲しみの波は引いて水平線から日の出を見ることができるはずです。
きっと、きっと。確証などいりません。
手に持てるだけの希望と、目を閉じるだけの祈りさえあれば、きっと耐え抜くことができます。大丈夫、大丈夫ですよ。

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リズムの書き遺し
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