第2回 あれ?二人目の子も発達障害? 長男にっちの場合。
やっぱり変?この子の子育ては大変なの?
こんにちは。外科医ちっちです。
長女いっちの発達障害を疑った出来事は、前回の記事でお伝えしました。連載第2回は、長男にっちの発達に違和感を覚えたタイミングについてお話しましょう
2歳年下の長男にっちは、乳児期はきっちり2時間おきに起きて、火がついたように全力で泣き続けていました。
成長してからも、ちょっとしたことで激怒して、家族全員の食事が載った机をひっくり返してしまうなど、怒りのエネルギーを制御できませんでした。また、土鍋で炊いた炊き立てごはんでないと食べない、着るものは特定のメーカーのみ、ほうれん草はごま和えのみ、といったようにこだわりが非常に強く、思い通りにならないと暴れるので、家族は精神的に消耗しました。
<乳幼児期の困りごと>
・1歳で歩けるようになり、自分の意思で自由に動けるようになると、気に入らないことがあると「物を投げる」「自分を叩く」「相手を叩く」ようになった。
・母親に執着する(離れない、母に近づく姉を殴る・突き飛ばす)。
・どれだけ読み聞かせて、文字をおしえても覚えられない。
・予定外のことが起こると暴れる(初めて幼稚園の迎えの時間に雨が降った時に、母は傘で殴られ、車道に突き飛ばされ、弁当箱を道路に叩きつけて割った)。
・気に入らないことが起こると、衣装ケース、本棚を引き倒す。
・食事のメニューが予想と違っていた場合、テーブルごとひっくり返す。
・とにかくはさみが好き。何でも切り刻んでしまう。消しゴム、鉛筆、ノート、お守りなど。
・黄色が好きで、何でも黄色をそろえる。
・同じような肌触りの洋服を好む(お気に入りはPUMA)。
以上が、年長5歳のときに診断を受けた時の症状です。
<学童期の困りごと>
・1年生になってから食のこだわりが現れる。
みそ汁の中のイモ類×
イモ類はポテトチップス以外食べなくなる。
ごはんは炊き立てしか食べない、そうでないと暴れる。
しかし、給食は何が出ても完食。
・字を意味として読むことができない「お・じ・い・さ・ん・は・・・で?なんて書いてあるの?」と読んでいた1年生初期。
1か月ほどですらすら読めるようになる。
・学年が上がるにつれて、学習についていけなくなっている。テストの点数が1年生100点→2年生80点→3年生50点…。
・2年生夏休み明けから行き渋りがあり、遅刻していくようになる。(半年ほどで改善)。
・友達と金銭トラブルを起こす。
・母の財布から金を盗む。
・自転車で飛び出して車にはねられる。
・ケチャップやソース、塩など塩分の多い調味料を好み、たっっっっぷりかける。(もうそれ調味料食べてるじゃん)と内心思う。指摘すると怒るから言えない。
・薄味の料理を出すと「味がしない、食べない」と怒る。
どれもこれも、一つひとつは小さなことです。
しかし、一緒に暮らすうえで、かなり生活がしづらかったです。
それでも、健診や小児科、児童館のスタッフに相談しても、「そんなものですよ」「大丈夫」という答えばかり。妻が相談すればするほど「神経質なお母さん」「愛情が足りないのですよ」という対応になりました。妻もそれを聞いた私も、ただただ途方にくれました。
「育てにくい。一緒に生活するのが大変だ」
これが当時の正直な気持ちでした。
妻は幼稚園から子どもが帰る時間になると「もうすぐあの子が帰ってくる。また怒られる。叩かれる」と泣いていました。
そんな私たちにようやく光が。診断につながる出来事については、引っ張って申し訳ないですが、第3回へ。
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