親子の距離 のびたり・ちぢんだり
この度、8歳になった息子。
小学2年生ともなると、学校の準備も親の助けが必要なことだけ「やって」と声をかけてくるだけ。学校から帰ると「今日は、Kくんち」といって一人で出て行く。休日の予定も、お友達と相談して、約束してくることもある。彼には彼の生活が、私の知らないところで展開していることを、たのもしく感じるとともに、ちょっとビックリしてしまう。
ダンスを始めた2歳の頃は、こんな日々が訪れるなんてことも、想像できなかったなあ。
日常がそうだから、
ダンスの時もきっと、私から離れて彼は彼で好きなように動くに違いない、と思っていた。ところが、予想に反して、彼は私にべったりくっついてくる。
人の目を意識する年齢だから、恥ずかしいのもあるだろうし、3歳さんも一緒だから、まぎれて甘えられる、というのもあるのかもしれない。学校とちがって、自由に、今を表現できる場がチチカカコだから、甘えん坊でいられるのだろうな、と思う。
でも、母はというと、激しくまとわりつかれながら踊らなければならないのは、しんどい。20キロをゆうに超えた体重を受け止めるには、体力がいる。大人だけで、踊っている時とは全く違い、コミュニケーションがたくさん必要になる。しばらくの間忘れていたこの感覚に、ああ、コミュニティダンスってこうだった…親子ダンスってこうなんだったわ…と思う。
思い通りにならない相手と、今をどう楽しくすごすのかな…。「離れて」というよりも、子どもが動きやすい体勢に自然となるような働きかけをした方が気分がいいし、結果的に楽である。でもそれがなかなか難しい。
難しいけれど、舞台では、絶対に楽しく過ごしたいから、気持ちよくいたい!そのために、どんなコミュニケーションをとればいいの?ということを考えている。お互いにとって気持ち良い身体、を探している。
舞台、という言葉をそっくりそのまま、人生、に置き換えることができるのだな、と気づく。
それがなかなかできへんねーん!
と、毒づいてみる。
息子のバースデーパーティーの前夜に、息子以上にいろいろ頑張りすぎて、疲れ果ててキレたアカンタレな母は、頭がとても忙しい。あああ。
はあー音楽かけて、踊ろ!
2021.6.17 ゆみ