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「働きながら外との関わりを、さらに社会の役に立てる」 - SVP東京パートナーインタビュー

今回はソーシャルベンチャー・パートナーズ東京のパートナーである新田友希さんにお話を伺いました。

概要:

ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京)

SVP東京は社会的な課題の解決に取り組む革新的な事業に対して、資金の提供と、パートナーによる経営支援を行っています。

SVP東京は、投資協働を行うソーシャルベンチャーのミッション達成に貢献すると同時に、パートナー自身が、投資・協働団体への支援に参画し、地域や社会への関与を通じて、イノベーションに貢献することをその使命としています。
(SVP東京公式HPより)

インタビューをお受けいただいた方:
 新田友希(にったゆき)さん

インタビュアー・編集:
 尾本将太(Shakr inc.)

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本文:


ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(以下、SVP東京)のパートナーである新田さん。SVP東京には、様々な業界、職種の社会人が多数在籍しており、ソーシャルベンチャー事業に対して”投資・協働”という形で資金提供や支援している協働先へ出向いての経営支援、ネットワーク強化などを行っている。新田さんは会社の先輩が企画した若手向けの勉強会で、SVP東京・代表の藤村さんの話を聞いたことがきっかけとなり、2018年からパートナーとして参加している。参加した理由について話していただいた。


「2015年に、今の会社に新卒として就職しました。配属された部署がすごいハードワークで、会社の業務でいっぱいいっぱいになって、外との関わりがなかなか持ちづらかったんですよ。

そんな時にSVP東京・代表の藤村さんのお話を聞きました。『働きながら外との関わりを持てて、さらに社会課題を通じて社会の役に立てる』、まさに自分の中で一番やりたかったことだと感じて、すぐに『入会しよう』と決めました。2月くらいに面談を2回経た上で、入会をしました。」



SVP東京では社会課題に取り組んでいる団体それぞれに対して、支援チームを組成して支援活動を実施する。チームの中での役割というのは人それぞれで、自分の専門分野に限らず、できることからやっていくという形のようだ。チームには様々な背景を持ったパートナーが集まっており、皆でディスカッションをする状況を、新田さんは新鮮であり、楽しいと感じたそうだ。


「役割は本当に雑多というか、雑務というか(笑)。専門知識がある訳でもなかったので、本当に議事録を取るとか、みんなでイベントをやった時に写真を撮るとか、そういったところから始めました。とりあえずできることをなんでもやろうと思っていました。」



実際の協働において、ソーシャルベンチャーを内側から見ることができるという点は貴重である。外からでは見えづらいが、中に入ってみると困っていることも多いようで、そういう本音に触れることができる、同じ目線で考えられるということも、モチベーションをあげてくれるという。

新鮮で楽しい、なんでもやろうと思える。そんなチームで、パートナー同士はどういう関係性なのかが気になった。新田さん個人の所感では、その関係は友人に近いものだそうだ。年齢や会社での役職による上下関係のようなものは一切なく、フラットに話すことができる。そこがSVP東京の好きなところのひとつであると語る。


「SVP東京に入った年が早いからその人の方が偉い、ということも無いし、本当に40後半の方にもフラットに話せる。自分の意見も言わせてもらえて、聞いてもらえるというところがすごい魅力的。

会社だと上司とか先輩には、意見を言うときに気を遣うことがどうしてもあるんですけど、そういうのが一切無いので、関係性は友人とかに近い感じかなと思います。」

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人々の関係性も近しいSVP東京であるが、現在のコロナ下でオンラインの活動も増えたようだ。そんな状況でオフラインとオンラインの違いについて訊いてみると、こう答えていただいた。


「協働をやっていく中で、パートナーで同じチームになっている人や、協働先の団体さんと、本当に心を開いて仲良くなれるというか、会話ができるようになるにはオンラインでは時間がかかるなと感じます。

オフラインの時はホワイトボードを使って議論した後に、『じゃあ、このままみんなで飲みに行こう』みたいに打ち解けるのが早かったんですけど、それがオンラインだとできなくなるので、相手がどんな人なんだろうと互いを探るのに時間がかかるな、と思いました。

ただ一方で、同じチームに九州の方がいたんですが、オフラインだと東京に来るタイミングでしか会議に参加できないことがありました。

それがオンラインになると、それこそ遠方でも良いですし、子育てされていてちょっと時間が空いたこの時間に打ち合わせをしたいとかでも、自由度が高くなるので、そういう意味ではやりやすくなったんじゃないかなと思います。

本当に一長一短で、参加はしやすいけど仲良くなるのは時間がかかるみたいな感じかなと思います。」


オンラインでの活動は難しい点もある反面、時間の使い方などそれなりに利点もあるようだ。



SVP東京ではコミュニティ部のメンバーでもある新田さん。これはソーシャルベンチャーとの協働ではなく、立ち位置としてはSVP東京の運営側の活動である。コミュニティ部では新しくSVP東京に入ってくる人の勧誘活動の方法を考えたり、現在パートナーになっている人に対してどんなイベントをするかなどの年間計画を考えたりする。また協働だけではなくてSVP東京の運営側に参加してもらうための動機づけなども含めての活動を行っている。


「協働チームに入っている間は、ソーシャルベンチャーに対してコミットしているので活動量が高いんです。しかし、協働期間が終わると、一度エネルギーが下がるというか、下がってそこで卒業してしまう人も多いので、そういう人たちの関わりを増やしていけないかとも考えていたりします。」

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SVP東京で様々な活動にコミットしている新田さんだが、実際の活動を通してどんなところに魅力を感じているのだろうか。その問いに対して、団体として上の人ともフラットに話せるし意見が言えることだと答えていただいた。ある意味で気を使わず、気を張らなくていい良い空間であることが団体としての魅力であるという。ほかにも魅力があるそうでお話いただいた。


「協働で色んな社会課題に取り組んでいる代表の方々との対話を通じて、応援ができます。社会課題の学びにもなるし、それに向けて解決しようとしてる人の熱量って高くて、とても好きです。そこのところに携われるっていうのもひとつの魅力ですね。」



そんな魅力的なSVP東京でこれからどんな活動をしてみたいか尋ねてみた。

「結構いま、出産を控えているというのもあり、すごく家族に重点を置いている時期なんですね。私の活動量が落ちていて、今年度の協働チームには入っていませんし、コミュニティ部もそんなに参加できていません。

来年度も卒業せずに継続するんですけど、SVP東京では自分で活動量をコントロールできるというか、割と好きに決められるのが良い所だと思ってます。

会社も育休で、子育てをしていると大人と話す機会が全然無いみたいな状況に陥るんじゃないかと思っています。子育てが少し落ち着いたタイミングで、がっつり協働まではいかないけど、それこそコミュニティ部みたいなSVP内部の活動には関わっていければなと思っています。」



これからもまた活動に関わっていきたいという新田さん。そんなSVP東京にこれからも様々な人に入ってきてほしいという。バックグラウンドや属性の違う色々なタイプの人に入ってきてほしいそうだ。

SVP東京にこれから入ってくる方々へのメッセージを伺った。


「楽しいので本当、気軽に入ってきてください(笑)。

本当に自分がやりたいことを自分がやりたいように実現できる環境があると思っています。それこそ、がっつり協働することもできます。

自分の会社以外の人と繋がりたいみたいな、私みたいに、すごい緩い感じでも許される空間です。気負わずに、入会金というハードルはあるんですけど、本当に気軽に入ってきて、自分がやりたいことを自分がやりたい熱量でやってもらえると良いかなと思います。」

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編集後記:

新田さんにインタビューをさせていただいて、SVP東京は活動していて楽しい、フラットに話せる気を張らなくていい空間だということがよく伝わってきた。協働プログラムやコミュニティ部で関わる様々な人々と出会い、やりたいことをやりたい熱量でできる空間。SVP東京はそんな素敵な場所なのだと思う。今後のさらなる活動が良い活動になることを願ってやまない。

◯リンク
ホームページ: https://www.svptokyo.org/
Twitter: @svp_tokyo
Facebook: SVP東京

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