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無駄な時間

サラリーマンにとって、査定は大事です。ボーナスや年収にダイレクトに反映される要素だし、自分が1年間やったことに対しての評価や叱咤であり、自分自身への労いでもある。
だからこそこの査定に納得がいかずに、今いる会社からの転職を考える人も少なくないはず。

僕はつい先日、上司との今年度の振り返りがありました。ボーナスや年収に影響する最終的な査定はまだですが、そこに向けて会社に報告する内容のすり合わせ、といった感じでしょうか。
幸い上司には恵まれていて、僕が1年間やってきたことも理解はしていただいており、その方からの評価はしていただいています。ですが会社の都合上、最終的に査定を下すのはもっと上の役員なので、全く手の届かない範囲だったりする。

振り返りの際に議題になったのは、やってきたことよりも「会社への報告の書き方」でした。
会社から「こういう目標を設定しなさい」と言われていることに対して、そのための取り組みの結果を書くのですが、会社が求めている(評価基準とする)内容に、僕が書いている内容が合っていない、とのこと。
書きながら「この書き方でいいのかな」と思っていたので、ご指摘はごもっともだったのですが、「目標として求められていることの内容がおかしくないですか?」という議論になりました。議論になったというより、上司にちょっと文句を言いました。

どんな内容かを書きすぎるとコンプラ的にアレなので伏せますが、その評価項目は量よりも質重視で、そして少しずれた評価基準になっていて、そこに納得がいかなかった。
極端な話、その項目では●●億円の案件獲りました、よりも、うん百万円の施策をがっちりやりました、の方が評価されてしまう可能性がある、というものです。
それ、たくさんいる社員を横並びでその基準で評価していいの?

頑張ったことに対して自分はそれなりにやれたと思いつつも、蓋を開けてみたら思ったほど点数は高くなくて、そこで「他にもっと頑張った奴がいたから」と言われるのは、200歩ぐらい譲って我慢できる。会社は組織であり、そういう仕組みになっているのも理解はできます。
でも評価の結果よりも、評価基準が曖昧で疑問があるもので並べられることは、全く納得いかない。
そしてそのために頭を悩まして会社への報告を書く時間がもったいない。

転職活動が中々進まない一方で、日々の業務では「こんなこといつまでやるんだろう」と思いながら忙しく過ごし、ストレスが溜まっていたんだと思います。
そこに今回のことが重なり、「なんか無駄な時間を過ごしているな」と感じました。

人間が成長していく過程で、無駄な時間というのは一つもない、と思っています。その時ストレスに感じていたことも、後から思えば「あの時の経験が活きている」ということもありますし、実際に日々の業務でそう感じることもあります。

でも、本当にそうなのでしょうか?

ストレスを感じながら精神衛生的に良くはない状態で過ごす時間は、無くていいと思います。そんな時間があるなら、もっと自分がモチベーションを持って前向きに取り組める時間になってる方が絶対いい。
今置かれている環境をどういう時間にするかは自分次第、みたいな話を目にすることがありますが、そんなに前向きなことばかり考えて生きてはいけない。みんながみんなそこまで意識高く、ポジティブシンキングに切り替えられるわけじゃない。

先日ある番組に元サッカー日本代表の内田篤人さんが出演されていました。内田さんはドイツでプレーしていた20代の時に右膝を故障し、結果的にその怪我が原因で選手を引退することになりました。
番組の中で、「あの時の怪我が、何か今につながっていることはありますか?」という質問に対して、内田さんは

「何もないですね」

と答えられていました。
アスリートにとって怪我というのは絶対に必要がないもの。自分は選手として一番いい時期に怪我をして1年以上プレーができなかった。だから自分に選手としてのピークは来なかった、と。

内田さんにとっては、怪我をしていた期間というのは“無駄な時間”だったんだと思います。彼らしい、綺麗事で済ませない、痺れる回答でした。

転職活動をする上で、ネガティブな理由が発端になってはいけない、という話もよく見ます。ネガティブな理由で転職すると、次の職場でまた同じ状態を繰り返してしまうし、現実からの脱出が優先されてしまって、本当にその会社に行くべきかどうかを見誤ってしまう、と。

それもその通りだと思います。

でも、そんなに聞き分けのいい子になる必要はないと思います。
100%ポジティブな理由で転職なんかできるわけがない。始まりはネガティブでもいいはずです。肝心なのは、そのネガをポジのエネルギーに変換できるかどうかだと思います。

僕は今回の査定面談で、転職活動に臨むにあたってよりいっそうネガな理由が増えました。こんな無駄な時間を過ごしていていいほど、僕は自分の人生を適当に扱っちゃいない。

やってやる。その一心が、僕のポジのエネルギーです。

誰かの参考になるような話ではないですが、最後までお読みくださりありがとうございました。

※タイトルの写真は記事には全く関係ありません。どこ写真かわかったら仲良くなれるかもしれませんが笑

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