Bloom Wind Orchestra "Grateful Concert"
初めに
アマチュアトランペット吹きの「ちたん」と申します。
これまで自分の活動をきちんとまとめたことがありませんでしたが、新年を機に文章にまとめる習慣を付けよう、と思い駄文執筆に至りました。
先日1/4(土)に蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブのファン有志による吹奏楽団体「Bloom Wind Orchestra」の「Grateful Concert」に出演しましたので、まずはこちらについてしたためておきたいと思います。
↓出演した演奏会
https://teket.jp/10967/37592
前日譚
もともと車で金沢入り予定だったのでスタッドレスも履いて念には念を入れてチェーンも購入、いざ出発!というところでしたがこの時点でなんとなく体調に違和感が…。
新潟県内の吹雪ゾーンも乗り越え何とか金沢入りし、ホテルにチェックインするころには体調の異変はもう気のせいでは片付かない感じになっており、検温したところ、38.1℃。この時点で正直もう終わったかと思いました。
とりあえず発熱以外に目立った症状もなかったので手持ちの風邪薬だけ飲んでさっさと寝よう…と思いましたが熱+本番前の昂ぶり+不安感でほぼ一睡もできず、結構しんどい夜でした。
会場入り
翌朝、気合なのか神のご加護かわかりませんが体温は微熱レベルまで下がり、何とか動ける状態に。これならいける!ってことで本番衣装に着替え、風邪薬等入念に準備し会場入り。
あまり写真を撮る余裕がなかったのですが、やはり初めて石川県立音楽堂のステージを見たときは感動しましたね。今日、ここで演奏するのだと。体調不良が吹き飛んでいくのを感じました。
金管奏者にはだいたい同意してもらえそうなこととして、その日出す一発目の音でその日のコンディションって大体わかってしまうものだと思うのですが、その日のコンディション判定は「◎」でした。体調とは裏腹に楽器的なコンディションは全然悪くない。これならいけるぞ、ってことで一安心しました。数日前から軽い音出しで調整してきたのが功を奏しました。
プレコンも(一瞬最後の方何吹いてるのかわからなくなったりしだけど)最後までなんとか吹ききれた。
ということでもう開演してからは怒涛のように時間が過ぎていきました。
1-1 Dream Believers(103)
Bloomとしてもう何度も演奏してきたお馴染みの曲、なんだけど何度やっても緊張する要素があってですね…。トランペット隊の最初の出番はイントロ入ってからのフォールの音。これがなかなか緊張するんですよ…。1stは上のG音で、百発百中当てるのはなかなか難しい音なんです。今回は文句なしにカッチリ当てられたぜ、ってことで幸先のいいスタートが切れたんじゃないかと。
この曲のアレンジは主催のるみえる君ですが、初めてこのアレンジのデモ音源聴いた時の衝撃が今でも忘れられない。これが彼の吹奏楽初編曲ってマジかよ、いきなりこのクオリティで持ってくるのかよ…と。やっぱりどこまで行っても、BWOの原点(オリジン)はこのアレンジなんだろうな、って思います。
1-2 ド!ド!ド!
冒頭はなんとトランペットのファンファーレでスタート!いやあ緊張しました。ゲネでは4拍振りと勘違いして入り損ねたりしましたその節は誠にごめんなさい。実はずいぶん前にアレンジャーのるみえる君から「冒頭のフレーズピッコロトランペット使っていい?」という確認が来て、もちろんやってやんよって返事して、ああいう形になりました。曲の頭で速いパッセ―ジ、しかもトップノートとほんとに緊張要素盛りだくさんでしたね。。本番はメロと低音隊の裏打ちとの噛み合いもばっちりでこれはかなりうまくいったんじゃないかと!
あと、〆のフレーズ「とっとっとまらんいけいけー」のオクターブ上げはウニてんてーアイデアです。これもなかなかいい感じにハマったんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか?
にしても改めて原曲聴くとテンポはええな…
1-3 夏めきペイン
初回練習でこの譜面がサプライズで渡されたのがもう懐かしい思い出になっている…。この吹奏楽アレンジ、原曲と同じくらい好きです。
OCでは1stを担当しましたが、今回は2ndを吹かせていただきました。下のパートを吹いているときの醍醐味、1stが動かないのに自分だけ動いてコードが変わる、みたいなのがカチッと決まってとても気持ちよかったですね。
1-4 KNOT
くろすりぃさん天才アレンジシリーズ。
ブラスセクションとしてはイントロや間奏でのバッキングやサビでの合いの手など、原曲にない要素がふんだんに盛り込まれています。こういうアレンジものに取り組んでいると原曲を聴いた時もアレンジ版が脳内再生されるようになるんですが、実際12月のファンミでも脳内再生がとまりませんでした。笑で、本演奏会におけるトランペットの最高音High-E音はこの曲の、なんと原曲にないサビの合いの手で使われています。正直歌メロはみんな脳内再生されるだろうけど原曲にないフレーズはこの演奏会でしか聴けない、オリジナルの要素。しかもそこで最高音が当てられていることには何か絶対意味がある、そう思ってこの音を確実に当てるための練習にいろいろと取り組みました。リップスラーやスケールを通常使わない音域(HighF付近)まで拡張したり、マウスピースのバズィングでHighB-Fが滑らかにグリッサンドできるように、とかですね。(この辺の話は個人的なメモも兼ねてるので意味不明だったら読み飛ばしてください)
Tpアドリブソロとして記譜されていた間奏部ですが、前方の木管群のパワーが半端ではなくなかなか突き抜けることができずいろいろと悩みました。結局これに関しては自分の中で最後まで正解が見つかりませんでした…。純粋に自分がまだまだ火力不足なんだなと痛感させられたので、今後も引き続き精進します。
1-5 千変万華
この曲のサビは比較的シンプルでありながらもテンポをきちっとはめるのが意外なほど難しく、苦労した印象がありました。
本番演奏で言及したいのはやっぱり木低(B.ClとFg)の掛け合い、それをさりげなく寄り添って支える落ちサビのエレピ、ここが良かったですね…。バスクラがちょっと高めの音域で吹いているものお気に入りポイントです。低音楽器の高音からしか得られない栄養素ってあるんですよね。音域的には並クラでも良さそうでしたが、ここを敢えてバスクラに振っているのが編曲者の粋だなと。
1-6 ツバサ・ラ・リベルテ
リハのときから思ってたけどこの曲はPerc.Dr.のお三方にそれぞれ拍手を送りたい。それぞれの仕事っぷりが際立ってたなあ。思想のぶつかり合い(レインスティックの有無とか!)があったりもしたけど、そうやって作ってきたものをお客様の前で披露できるってのが何より嬉しい。
イントロと間奏のドラムは初回練習で本当に度肝抜かれたんだよなあ…。音源だとそこまで強調されてないんだけど、生演奏を隣で聴いてると迫力がダンチすぎて。
Tp的なトピックは、もちろん1stを務めた2人の旋律はそれぞれ素晴らしかったんだけど、個人的には「We can fly away…」のコラールをTpに書いてくれたのに感謝してます。#どんふぁんさんありがとう
トランペットって目が覚めるようなハイトーンももちろん魅力だけど、コラールも本当にいいんですよ!(大学オケ時代はよく練習したなあ…。)自分は3rd(2声のうち下のパート)だったので、上を支えつつも対等に鳴るように意識しました。
1-7 Link to the FUTURE
この曲、正直に言うと初見ではあんまりピンとこなかったところがあるんですよね…。細かいところはここで語ることではないですが咀嚼するのに結構時間がかかったというか。104期の活動記録まで進んで、ようやく自分の中で消化できたかな、という感じ。
実際の譜面は3人のアレンジャーの共作になっていて、3ユニットのそれぞれの部分を担当しているという話を聞いたときは「いや本当に粋なことするなあ、でもそれめっちゃ大変じゃね?」と思ったものですが、実際演奏する側もめっちゃ大変でした、他人事じゃねえ。
ユニットの変わり目でアレンジャーが変わるのですが、やっぱりそれぞれの「手癖」みたいなものがあるので(メロディをどの音域に置くか、とか)それに曲中で適応するのとか、純粋に休みが少なくて吹きっぱなしとか…。マラソン的なしんどさでした。
しかしこのマラソンを乗り越えた後、すごくスッキリ晴れやかな感じだったんですよね。本番通して初めてちゃんと曲と向き合えたというか、やっと自分の中での「Link to the FUTURE」が完成したのかも。ラストノートはhighHに控えめに上げましたが、隣できゃに君がガッツリやってて「あーやっぱりやるよね~」となりました。
2-1 青とシャボン
乗ってないけど書きます。原曲がめっちゃ好きってのもあるんですけどこのアレンジもホントよくてぇ…(語彙力消失)
好きポ(好き好きポイント)としてはサビ終わり、原曲で「教えられた」のエコーになってる部分が楽器の掛け合いで表現されてるとこですね。ちょっとシャボン玉が弾けるみたいな儚さがあってとても好きでした…。あとはるみの魂のハイトーン、感動しました。同じ金管楽器やってるからわかるあの難しさ…本番ちゃんとキメてすげえよやっぱ。同年代の信頼がなせる業だね。
2-2 ミルク
乗ってないけど書きます。楽屋で聴いてたんですが頭のひーさんソロが流れた瞬間にあっ優勝、ってなりました。木管とユーフォホルンを混ぜて、ピアノとカホンで支える編成、組み方も素晴らしい。
半面、こういうバラード的な曲でトランペットはなかなか出番もらえないのでちょっと羨ましいなとか思っちゃったり。
2-3 Special Thanks
乗ってないけど書きます。Tp1stを何回か代奏させてもらったんだけど、リズムセクションががっちり決まるとめっちゃくちゃ気持ちいいんですよこの曲!代奏した回にアレンジの(そして尊敬する奏者の一人である)PKさんから「本番の響きがイメージ出来て助かった」と言っていただけたのはとても嬉しかったですね。PKさんの曲の持っていき方が本当に「匠」って感じで勉強になることばかりでした。
本番の演奏は間違いなくベストテイクでしたね。テンションは高めだけどビートはきっちりオンでハマってて聴いていてとにかく気持ちよかった。
2-4 ハッピー至上主義
乗りました。死ぬかと思った!
ちょーっとだけ言い訳すると、セッションとかでこの曲にホーンセクションで入るとなったら原曲ホーンの音に専念すると思うんですけど、今回のアレンジではイントロ→裏打ち→サビバッキング→間奏→間髪入れず歌メロって感じで休まる瞬間がなくて、、って感じでまあ大変でした。楽しかったけどね!!!歌メロ吹けるのは吹奏楽の醍醐味。
相方だったすねおさんが急遽お仕事の都合で出演できなくなり、すぅさんが代打で入ってくれましたがギターソロもしっかり決めてくれて、OCのときから見違えて上手くなって本当に感動した。
曲の入りはしっかりポット君とアイコンタクトしてジャストで入れたし、ラスサビ2回目の下降音型(伝われ)のとこはしゃんニキとバチバチ目が合ってぶっ放せて最高に気持ちよかったですね。
あとはお手製の楽器の装飾だったりハート付けた拡声器だったりウサ耳ポット君だったり終始暴れまくるあゆねぎ君だったり、視覚的にも楽しんでいただけたんじゃないかと思ってます。(あれ、視覚要素多すぎじゃね?)※本番2週間前のファンミでこなちゅけがそろって出てきた瞬間にこの団ガチで公式の内通者いるだろって思いました。
2-5 Pleasure feather
乗ってないけど書きます。
もや ファゴットのすがた を初めて見たんだよな、そういえば。一回の演奏会で奏法が全く違う楽器を持ち替えるってすごいことだよなあ…。つるみがわさんがXでコメントされてたけど、やっぱりスタンダードな木五に比べて編成が大きく、かつPfも入っている分より室内楽に近いゴージャスな響きになってたのかなと。こういう編成にも一回組み込まれてみたいなあ…。
2-6 Colorfulness
乗ってないけど書きます。(結局全曲書くやん) Xで感想ポストを見ていたら「Colorfulness全員座奏やん」というのを見かけて「ほんまやん!!!!!」ってなりました。なんで今まで気づかなかったんだ。尊。リハで初めて冒頭聴いたときアコギの音がしたんだけどよくみたらるみえる君が弾いてて、(この人は一体いくつ楽器できるんや…)ってなりましたね。 ラスサビ転調後の盛り上げからのひーさんの魂の咆哮、マジ痺れた。感動。
3-1 365 Days
兵庫Day2でこの曲が流れたときの衝撃は忘れない(配信でしたが…。)
まずこのタイトルで読みが「エブリデイ」はね、ずるいでしょ。103期6人最後の曲がこれってさ…ほんとにさ…。
というクソデカ感情をこめて演奏させていただきました。アレンジはラギさんが担当されましたが、奇を衒ったところこそないものの全体的なまとまりが素晴らしく、特定の楽器をフィーチャーするというよりは原曲の魅力を吹奏楽編成で最大限発揮する、という原曲リスペクトの強い編曲だったのかなと思っております。この編曲で演奏できてよかった。
3-2 レディバグ
とにかくリズム取るのが大変だった…。でも編曲はその5億倍大変だったはずなのでウニ先生に最大限の敬意と感謝を。
最後のリハのときのPKさんが軽く実演を交えながら「全体的に軽くスウィングがかかっているからそれを意識するといい」という旨のアドバイスをくださり、それが凄くしっくり来ました。そこの意識の有無だけでまったく別の演奏になったんじゃないかと。
本番演奏で特に印象的だったのは間奏部のつまちょもの魂の掛け合いでしょうか…。どのリハよりもガンギマリで度肝抜かれました。
3-3 みらくりえーしょん
譜面見た瞬間のぼく↓
当初はこの曲は降り番にしようかな~とか思ってたのですが、上がってきたアレンジの難易度があまりにヤバすぎて休んでる余裕なんてねえよってことで結局乗りました()
先述のKNOTの場合、ハイトーンがキメの一音として使われているのに対しこの曲ではサビ旋律が常に高音域で書かれているという違いがあり、基本的には後者の方がハードワークになりがちではあります。
とはいえこれはだんろ先生の挑戦状だと思ったしやってやんよという変なプライドが芽生えた結果何とか吹ききれました。まあみらくりえーしょんだしね。これくらい体張らないと表現しきれないでしょ。
3-4 月夜見海月
この枠は「アオクハルカ」と予想された方も多かったと思いますが、104期2nd Trem Fes×LIVEからの選曲ということで月夜見海月になりました。いやーカカシ先生のアレンジってよくてぇ(語彙力)
個人的にはラストの吟子ちゃんソロ「届け私の歌」を吹かせていただきました。短いソロなのですが、歌い込み過ぎてフレーズが拍にハマらなくなるとカッコ悪いので、その辺の塩梅が結構難しかったですね。櫻井陽菜さんの歌声ガチで好き好きクラブの者なので、少しでもあの歌声を表現できていたら嬉しいです。
実はこの曲、動画企画の方でも演奏しており、私もトランペットとフリューゲルホルンで参加してます。こちらはくろすりぃさんのアレンジですので、編曲の違いに注目しながら聴いていただくと新たな発見があるかもしれませんね。(さりげない宣伝)
3-5 Bloom the smile, Bloom the dream!
冒頭のともやん君のソロが良くってえ…!(語彙力消失n回目)
En除くとこの曲がラスト。この曲は自分はアシに徹していちシート君にトップを任せましたが、堂々と吹ききってくれました。落ちサビのTrp、Trbのユニゾン良かったですね…。
En-1 永遠のEupholia(104)
104期Ver.として初披露させていただきました。今回は2nd Tpでした。
「喜びの数だけ」のソロは、原曲では慈→瑠璃乃と引き継がれていますが、本演奏会では私がすねおさんから引き継ぎましたので、大切に、大切に演奏させていただきました。
En-2 抱きしめる花びら
これはもうごちゃごちゃ語るのも野暮な気がするので割愛させてください。各ソロが想いあふれていてね…よかったですね…。
En-3 Dream Believers(104)
カカシ先生が言及してくれていましたが、これ。
これはずっと「いけそうならやっちゃおう」と思ってました。個人的な感覚でいうとこの半音階の下降音型聴くと毎回「ラストスパート」を意識させられるんですよね。アンコールDBは本当に最後の最後なので、絶対に誰にも悔いを残してほしくない。「さあ最後やぞ、やれることはみんな全部やってくれ」という想いをあの6音に込めたつもりです。伝わってたら嬉しいなあ。
終演
Noteでこの文量になったわけで語りたいことも多かったのですがさすがに体調的に打ち上げは欠席、終演後は挨拶もそこそこにすぐ退散してホテルでぶち倒れました。打ち上げリベンジの機会ください(血涙)
自分にとっての「目標」とは
本番直前のぎがつまで、おとぬまに対する熱い想いを拝聴しましたが、「じゃあ自分にとってのそういう存在は?」というのを本番までずっと考えてました。
やはり記憶に鮮烈に焼き付いているのは、ラブオケ!でずっとTpトップを務めていた「あの方」の演奏。まぎれもない一級品のスタープレイヤー。ラブオケに乗っていた頃はあの演奏が憧れでしかなかったのですが、今では明確な「目標」に変わってきた気がします。あまりに高すぎる目標にめげそうにもなりますが、今後も日々精進を続けたいと思います。
謝辞
今回はまさかの本番前日に体調を崩し各所にご心配をおかけ致しました…。今後はより一層体調管理に努める所存でございます。
改めて、このような機会を作ってくれた運営メンバー、一緒に演奏してくれた仲間、演奏会の成功に尽力くださったスタッフの皆様、ありがとうございました。
また、本Noteの執筆にあたり配信アーカイブを何度も見直しましたが、配信の映像クオリティの音質に改めて驚かされました。配信のために尽力くださった撮影スタッフの皆様に感謝いたします。
そして何より、音楽堂まで足を運び演奏会を聴いてくださった皆様、配信を視聴してくださった皆様に厚く御礼を申し上げます。
…予想の5倍くらい長くなったな…。