289. Eddig vendég jól mulattál (Gyimesi lakodalmi vendégküldő)
お客さんを送り出す歌
前回、村の結婚パーティーのお話をしました。チュヨガターシュにもまさに「三日三晩楽しもう」なんて言葉がありますが、三日三晩続くイベントと言えばやはり結婚パーティーがすぐ思い浮かびます。さて、そんな村を挙げての一大イベント、無限に続くわけではありませんので宴もお開きになる時が来ます。この歌はその時の歌で、「結婚式の招待客を送り出す歌」です。まあ、そう言えば聞こえはいいですけど、ぶっちゃけ「客を追い出す歌」ですね(笑)。
宴の最終日、お客さんの中にはご馳走やお酒目当てで長居をする輩も少なからずいるそうで。正直、貧しい人もいたわけですから一概に責められることではないでしょう。タダでごちそうにありつけるわけですから。そんな状況で「そろそろお開きにしたいから帰ってほしい」という意味で生まれたであろうこの歌は、言葉で「早く帰れ」という直接的表現よりもメロディーというワンクッションを置いていて、なおかつ歌詞が韻を踏んで文学的でありながら、メッセージは強く伝わる(笑)!音楽の力ってすごい(笑)!
下の歌詞を見てみましょう。家主がとうとう棒を取り出して行動に出るところからこの歌は始まります。それに応える形で、前回ご紹介した歌詞「仲人じゃなくて客なんだから翌日まで居座る」が続くわけです。前回の歌詞は家主の行動に対して、今度はこのいつまでも帰らないお客さんが歌っているんですね。
演奏を聴いて歌ってみましょう
今回、この歌詞を歌い上げるのは、私の大好きなファービアン・エーヴァさんとスヴォラーク・カタリンさんです。力強くインパクトのある歌声で朗々と歌い上げる「客を追っ払う歌」(訳がもっとひどくなってるw)をお聴きの上、一緒に歌ってみてください。あ、前回とメロディーが少し違います。その違いもお楽しみください。
Eddig vendég jól mulattál
Eddig vendég jól mulattál,
Ha tetszenék elindulnál.
Uccu gazda kapjál botra,
A vendéget indítsd útra.
お客さんなのはここまで、十分楽しんだでしょ
どうぞお引き取りくださいな
さあ家主よ、棒を取り出して
客に帰るよう促しなさい
発音動画。パスワードは abc です。
https://vimeo.com/495747922
演奏です。パスワードは同じく abc。
https://vimeo.com/495748489
演奏: Kalamajka együttes - "Borivóknak való" より