352. Látod-e babám (Rimóci csárdás)

Palócok パローツ人

パローツの人たちは、もともとモンゴルの征服から逃れるためにカスピ海沿岸部辺りから逃れてきたクマン人を祖に持つ人たちと言われています。ハンガリーの公文書には1600年あたりからパローツ人に関する記載が見られているそうです。

パローツ様式とホッロークー

彼らの文化や伝統はすべてではありませんが今に伝えられているのは幸いなことです。例えば、パローツ様式と呼ばれる独特の建築様式。ここでもホッロークー村を例に挙げてみましょう。木造と土壁、入り母屋造りの家、といえばやはりアジアの香りがします。白い壁は、泥とわらを混ぜた壁に石灰を塗っていたそうです。屋根は入り母屋造りで、家の正面上方に見られる三角形の部分(破風)は、木製で各家によって違う模様の透かし彫りになっていて、これは飾りと共に生活で出る煙を逃がす役目も果たしているのだとか。基本的に木造ですので、日本と同じく火に弱く、ホッロークーでは何度も火事を繰り返しては建て直しをしたそうで、18世紀後半には木造を禁止する法令も出たものの、20世紀前半には大火で大半の建物は焼け落ちてしまいました。それでも伝統的な様式に沿って村を再建し、今は石壁が主体となっていますが木造は限定的に取り入れられ、伝統は守られてきました。今もメイン通りには木造教会(下の写真：上)や、白壁で破風が木製透かし彫りの家(下の写真：下)を見ることができます。

ホッロークーは近代、経済的に取り残された村だと言います。以前は自給自足でまかなえていましたが、もともと地質が悪いため、村人たちは貧しく、ゆえに鉄道や幹線道路からも外れて、共産主義政権下の影響もほとんど受けないまま伝統的な集落が守られたおかげで、世界遺産に指定されたのです。

Látod-e babám

Látod-e babám azt a tearózsát,
Reggel nyílik, este járok hozzád,
Este járok, mikor senki se lát,
Mégis irigy rám az egész világ.
君、あのティーローズを見たかい？
朝、花開いたら夕に君のところへ行くよ
夜に行くよ、誰にも見られないうちに
それでも世界中が僕を嫉妬するだろう

発音動画。パスワードは abc です。
https://vimeo.com/518999133
演奏です。パスワードは同じく abc。
https://vimeo.com/518999220
演奏：Kanyó Margit és a Dűvő együttes "Rimóci énekek és táncok"より

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