学生時代のアルバイトはやはり治療院?

将来は柔道整復師や鍼灸師として働くのに学生時代から治療院で働く事は表裏一体でメリットでデメリットが存在します。ここは忖度抜きでお伝えしようと思います。

メリット


①資格を取ってからのスタートダッシュが切れる
学生のうちに治療院の回し方を知り患者さんに触り慣れている人材は治療院経営をしている人間からするととても重宝します。
まず初心者で治療院の勤め始めは患者さんに触らせてもらえることはほぼ皆無に近いです。最初は物理療法の機械(低周波治療器等)のつけ外しや院内の掃除から仕事が始まることが多いです。仮にあなたが治療院に行き触られた経験がある方は分かると思いますが、5分も触られていればこの人は経験者かどうか結構分かります。実際タッチの(触り方)仕方が上手い人が施術をすると触っているだけで身体は緩みます。極論を言えば治療院に行き慣れている患者さんは触られた瞬間に本能的に上手いかどうかが分かります。ですから学生時代のうちにその壁をある程度クリアしていると実際卒業後フルで働こうとなった時に経験があるか無いかで働き方が変わってくるのです。
②先輩との繋がりが出来勉強を教えてもらえる
先輩は【歴代の過去問を持っていたり】【先生のテスト問題の出題傾向】などを聞ける学校生活が有利になります。ここでいう先輩というのは資格を持っている先輩でもまだ学生の先輩でもどちらでもメリットがあります。勿論資格を持っている先輩は勉強の事や施術の事などを相談できるでしょう。

デメリット


①その業界しか知らない人間になってしまう
実際に色々な仕事をして身体的精神的苦痛を事前に被ってみるという事です。治療家としての勉強とは施術を学ぶこともそうですが、実際に自分で身体を痛めると患者さんの気持ちが分かる【共感力】という財産になります。
勿論その業界で生きていくからこそ治療院に飛び込む事はスタートダッシュが出来て有利かもしれません。しかし他の接客業や肉体労働など他の業界にいると何が分かるかと言うと【患者さんの気持ちが理解できる】【環境を自分で変える力が付く】という事です。肉体労働をして腰を痛めると日常生活で何が出来ないかという事を体感しているか、文字だけで理解しているかは実際に患者さんを目の前にすると共感の仕方がまるで違います。例えば家の基礎工事を仕事としている方が、スコップで土をすくって一輪車に土を乗せる時に一番腰が痛いのはいつなのか?「やはり腰をかがめて土をスコップに乗せる時が一番痛いですか?」と聞いてあげると患者さんは【この人分かってくれる信頼できる人】だと思われます。
この様に具体的にどういうときに辛いか?という事を理解してあげられるととても深い関係になれリラックスもしてもらえます。治療家として初対面でリラックスしてもらえるかどうかは施術が上手くいくか行かないかの生命線にもなってきます。
【治療院しかしらないとテクニックの問診しか出来ず問診が血の通わない事務的な時間に感じられてしまうこともあります。】その為他の業界で働いた経験は財産にもなります。
また【環境を自分で変える力が付く】というのは色々な仕事をしてみるということは環境がコロコロ変わるわけです。実は日本人はそれが出来ず悩んでいる方が沢山います。自分の為にならないと思ったらすぐ腰を上げて次にいくって自分を守るためにとても大切なことだと思います。世界のTOYOTAでも今後終身雇用制を守ることは難しいと言っている今です。ずっと同じ職場にいる忍耐力を評価してもらうのか、幅広い経験値とスキルを評価してもらうのか時代は後者に傾いています。

②給料が安い場合もあり学校と繋がりが少しでもあると辞めにくい
治療院は他の業種と比べ時給が安い処が多い印象にあります。10年以上前よりかはかなり改善されたかもしれませんが、基本的には【見習い】として見られてしまう為生活費を稼ぐためにアルバイトをしなければいけない人からすると酷かもしれません。また学校の近所になると学校の卒業生の方も多く、学校と繋がりが強いと辞めた理由にもよりますが就職にもその後響く可能性は出てくるかもしれません。


まとめ

理想は学生生活の半分は治療院以外のアルバイトでもう半分は治療院と言うのが私の思う理想です。1年生~2年生の中期までが他業種で2年生中期から卒業まで治療院というメリハリをつけて期間で区切るのも良いでしょうし、3年間の中で週2日は他業種で週3日は治療院で同時進行どちらでも良いでしょう。

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