【座学#2】ギターコードの覚え方(応用編)
日本1億2千万のRocksmithプレイヤーの皆さん、こんにちは。
今回は座学第2弾ということで、ギターコードの覚え方(応用編)です。
もしまだであれば、前回の【座学#1】から読んでいただくことをおすすめします。
世の中でよく見かけるギターコードの中から、パターン化が容易なものを取り上げます。
逆に、今回触れていないコードは特殊なコードと言い切っていいかもしれません。
弾く必要が出て来た時に「その曲の練習の一環として改めて練習する」くらいのスタンスが丁度いいと思います。
あと、めちゃくちゃ長くなったので時間のある時に読んでください…。
【座学#1】のおさらい
前回の内容で、以下のグループ分けを行いました。
・6弦ルート
・5弦ルート
そのコードの中の最も低い音がどの弦で鳴っているかを基準としたグループ分けです。
今回もこれに則って話を進めます。
また、
おさえる場所の位置関係を保ったままフレットをずらすことで別のコードになるというのも覚えておいて下さい。
コードに印象をもつ
一瞬だけ難しい話でフリを作ります。
ほとんど必殺技の名前みたいなコードを見たことはあるでしょうか?
コード名の後ろにくっついたかっこいいカタカナの部分は、
そのコードとメジャー/マイナーコードを比較したときに、コードの構成音のうちルート音から何度の音をどう変化させているかを表している場合がほとんどです。
よく分かりませんね。
心配しないでください、今のところは知らなくても大丈夫です。
ですが、全くとっかかりのない状態で物事を覚えるのはすごく大変です。
そこで、知識ではなく感性を使います。
それぞれのコードに、必ず何かしらの印象を持って下さい。
例えば、メジャーコードはなんとなく明るい響き、
マイナーコードは悲しい響きに聴こえませんか?
これからいくつかのコードを紹介します。
是非実際にギターで鳴らしてみて、「○○っぽい音だなあ」というのを感じて下さい。
それを記憶のとっかかりにします。
私が各コードに持っている印象も書いてますが、是非引っ張られずにご自身の感性を大事にして下さい。
セブンス(○7)
メジャーコードから一本だけ指を離すとこのコードになります。
暖かい響きですが、哀愁のようなものを感じるコードという印象です。
6弦ルート
5弦ルート
マイナーセブンス(○m7)
マイナーコードから一本だけ指を離すとこのコードになります。
紆余曲折あって悲しい響きです、って感じの含みのあるコードという印象です。最近の邦楽でよく見かけます。
6弦ルート
5弦ルート
メジャーセブンス(○maj7、○M7)
メジャーコードの指を一箇所ヘッド側にずらすとこのコードになります。
爽やかな響きのコードという印象です。
余談ですが、マイナーセブンスと交互に弾くと自然かつ無限に降下できます。
(Emaj7 → E♭m7 → Dmaj7 → C#m7 → Cmaj7 → Bm7 …)
6弦ルート
5弦ルート
サスペンデッドフォース(○sus4)
こちらはメジャーコードの指を一箇所ボディ側へずらすとこのコードになります。
助走的役割のコードです。
同じルート音のメジャーコードとペアでよくサビ前に見かけます。
(Esus4 → E、ちょっと神々しい響きです。)
6弦ルート
5弦ルート
おまけ
今回の趣旨とは少し離れますが、コードを語る上で外せない要素です。
パワーコード
「パワーコードは簡単!」という言葉だけが独り歩きしがちです。
単純におさえるところが少ないというのもありますが、
最大の特徴は、
「コードを細かく特定しない(できない)」というのが挙げられます。
こういうコード進行があったとします。
F → Fm → F7 → Fm7 → Fsus4
バレーコードで弾こうとすると、細かく指を動かさないといけません。
ですが、パワーコードで使用する6弦・5弦だけを切り取るとどうでしょう。
これらのコードは6弦・5弦でおさえている場所が同じです。
つまり、各コードの共通点だけを抜き出し、不正解でない音を鳴らせる…
というのがパワーコードの利点です。
でも、「じゃあ全部パワーコードでいいやん!」とはなりません。
各コードの微妙なニュアンスの違いは、パワーコードでは表現できません。
もちろんパワーコードが適した瞬間も存在するので、
どっちも出来たほうがいいよね!って結論になります。
オンコード(○/○、○on○)
最後にややこしいのを持ってきてしまいました。
ここまで読んでもまだ音楽へのやる気が削がれていない方だけ読み進めてください。
簡単に言うと、コードの最も低い音に指定のあるコードを指します。
通常、5弦ルートのAメジャーは、6弦を鳴らさないようにします。
そのため、最も低い音は5弦開放の A になります。
もし、6弦を鳴らした場合どうなるでしょうか。
コードの中で鳴っている最も低い音が 6弦 E になります。
これを、「E に乗っかった Aメジャーコード」という意味合いで、
A/E ( AonE ) と表記します。
この時点で無限の可能性が出てきてしまいました。
さいごに
めちゃめちゃな文章量になりました。お疲れさまでした。
今回取り上げたコードをパッとおさえられるようになれば、
弾き語りするときに困るシーンはかなり少なくなると思います。
次回はこれを Rocksmith のプレイに活かしていこう、の回にする予定です。
お付き合いいただきありがとうございました。
…さらにおまけ
もうコードの話からだいぶ離れるので別に読まなくてもいいです。
コードの中の最も低い音がルート音になる、という前提の下、
ここまで読んできていただいたと思います。
が、オンコードはその法則から外れることがあります。
以下の2つのオンコードのルート音は何になるでしょうか。
それぞれ、最も低い音が E と F# です。
ルート音もそのまま E と F# と言いたいところですが、
A on E の ルート音は A 、A on F# のルート音は F# になります。
これら2つのコードには、
最低音がもともとそのコードに含まれていたか?という違いがあります。
Aのメジャーコードの中には、もともと 4弦の E が含まれているため、
ルート音は変わらず A です。(転回形と言います…。)
コードを構成する音は同じなので A のメジャーコードを弾いているのと変わらない、ということです。
一方、Aのメジャーコードには F# が含まれていないため、
ルート音は F# になります。
全く新顔の音が追加されたからです。
このあたりの話、知っててもなあ…って感じもしますが、
これから先皆さんが楽器を続けていった時に、もしかしたら必要になる知識かもしれません。
そういやこんな文章読んだことあるなあ、レベルで頭の片隅に置いておいていただければと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました!