ポンプについて(その2)

その1でポンプの概要に関して説明しました。
じゃあそれでポンプ買えるの?!っていうとそうじゃない。まだまだ考えることが必要!

次に必要な情報は以下。

1. 吸込側(入口側、一次側)圧力はいくつ?
2. 吐出側(出口側、二次側)からどれだけの距離運びたいの?
3.その2でのまとめ

1. 吸込側(入口側、一次側)圧力はいくつ?

その1で話したように吸込側には地上タンクがあります。そのタンクの最低水位はいくつになるかを確認!
具体的にはタンク底面から何mになるかを確認!
その最低水位がポンプ吸込側へ掛かるパワー(圧力)になる。
じゃあパワーなのに単位はmでいいのか?というと、、、いいんです!
でも分かりにくいもんね?きっと。
そんな時にポンプについて(その1)の中での
呪文イチキロ10メーター0.1メガを思い出してください。

EX.)
タンク底面からの最低水位が0.5メートルの場合、ヘッド(ヘッド圧、押込圧、一次圧などとも言うけど大体みんなタンクヘッドは○○メートルなんでー。とか使います)は0.5メートルと言っても正解。
でも上の呪文で換算して0.5m÷10m=0.05
10mで0.1メガ(MPa)なので、0.5mのヘッドでは0.1メガ×0.05=0.005メガとなります。こんだけ小さいと5kPaと言うべきですね。

以上が吸込側圧力ですので、すぐ出せますよね?
タンクの最低圧はいくつですか?ってお客さんに聞けばいいですね。自分でタンクを設置するなら最低水位は自分で決めましょう。
でもあとでタンク設計するならゼロで考えときましょう。

ゼロで考えるということはポンプの吐出側にプラスされるパワー(圧力)がゼロになるということなので、ポンプの選定時には安全側(エンジニアはよく使う言葉)となるので問題ない。
安全側とは、スペックとしては過剰気味に設計してるから心配しなくていいよ!ということ。

2. 吐出側(出口側、二次側)からどれだけの距離運びたいの?

それでは、次にどこに運びたいか、どれだけの距離があるかの確認をしなければなりません。
①タンクまでの距離
②タンク内の圧力
③タンクに接続するポンプからの配管の接続口の高さ

①タンクまでの距離
何かを運ぶには長距離運ぶ方が疲れますよね?ポンプも同じ気持ち。でもポンプは人間と違って、限界がはっきりと決まってて(計算上)、それ以上は使えないと判断します。(設計上)
MPみたいなもんですね、RPGの。
ゼロになったらもう終わり。じゃあポンプのMPは何で減るの?と最初は思いますよね?

ポンプMPを揚程といいます。単位はメートル。
ポンプの仕様書には吐出圧MPaで書いてある場合と、揚程メートルで書いてある場合の二通りあります。まあどっちが書いてあろうと呪文イチキロ10メーター0.1メガでパパッと換算してください。


ポンプMPを削るモノの一つが圧力損失です。(通称 あっそん)
単位はメートルでもMPaでもいいです。
なぜなら呪文イチキロ10メーター0.1メガで換算できるからです。メートルだろうが、MPaだろうが自由自在。

圧力損失はここでは説明しません。長くなるんで。

②タンク内の圧力
まずはタンク内の圧力は大気圧と考えます。いきなり圧力のあるタンクで考えるのは辞めときましょう。
すんません。

③タンクに接続するポンプからの配管の接続口の高さ
何かを持ち上げるには力が要りますよね?ポンプからの水を高いところに運ぼうと思っても同じこと。すべて自分に置き換えましょう。
じゃあ高さがわかったら、その高さをどうするの?って疑問が出てくると思います。これも①で話したポンプのMPを消費するモノです。
高さがわかったら、また呪文イチキロ10メーター0.1メガの出番です。メートルをMPaに換算するもよし。そのまま使うもよし。とにかくポンプMPを消費するものです。

3. その2でのまとめ

ポンプMPを消費するもの
・圧力損失
・接続するタンクの入口高さ

ポンプMPは吐出圧:MPa、締切圧:MPaもしくは(全)揚程:mという言葉で書かれてます。

続きは、その3で。まだ続きます。いい加減うんざりですよね。がんばれ!

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