芹香斗亜ディナーショー「KISS - KiKi sing and swing - 」
スカイステージ放送を観た感想を追記します。
このディナーショーはとても好きで、配信と放送を観てアルバムも買いました。芹香さんの少し枯れた芳醇な歌声と、美しく上品ながら奔放で骨太なバート・バカラックとの組み合わせに魅了された。(バカラックメドレーはアルバムに入ってないけどね…。)
共演者4人、風色日向さん・春乃さくらさん・真白悠希さん・葉咲うららさんの、笑いにストイックな奮闘ぶりも楽しい。
真白さんの見事なキキ真似を軸とした小芝居は大成功だったし(スベり芸の前に「まっちろ…」と恨めしげにつぶやきながら合図を送る春乃さん、どこまでも可愛くとぼけている葉咲さん良き)、芹香さん誕生日のサプライズ演出もハッピーでした。
ここでビジュアルだけ完璧なバイオリニストだった風色さん、ご自身の持ち味を逆手にとっていてよくわかってるなと思ったし、赤塚不二夫的芸風まで身につけられてこれからが非常に楽しみです。
そしてこの4人の成長を「水につけておけば勝手にスクスク伸びる」豆苗になぞらえて讃えた芹香さんのスピーチは、いま振り返ると一種の予告だったのかもしれないという気がします。
春乃さんはトップ娘役に就任したし、
風色さんはスター街道を邁進中だし、
真白さんは「Xcalibur」での抜擢に応えて時の人となったし、
葉咲さんは歌手として頭角を顕している。
また芹香さんはこのスピーチで、とても刺さることを強調しています。
「でも豆苗ってね、お水はきれいに換えてあげなきゃいけないんです。」
勝手にスクスク伸びるポテンシャルがあるからこそ、育つ環境をきちんと整えて慈しまなければいけない、という意味でしょうか。おそらくこれが芹香さんの、後輩育成におけるポリシーの根幹なのでしょう。この時ほんの少しだけ表情が引き締まって見えたのは自分の気のせいかな。
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DSを実際に観るまでは、共演する下級生にとってDSってどんな価値があるんだろう?と思っていましたが、観て納得。ショーの形式上、出演できる時点で実力を認められるし、何より特定のスターのファンに直接アピールできる、すなわち「地盤を引き継ぐ」チャンスがあるんですね。
自分も芹香さんのDSで下級生4人のファンになったし、水美舞斗さんの「One and Only」では王子への重すぎる愛を競った4人(とくに完璧なオタク構文で大勝利だった翼杏寿さん)、鳳月杏さんの「Gemini」では「(鳳月杏の)あごクイは一日に一回が限界」なる名言を残した4人のお名前とお顔を覚えました。今後の観劇できっと追っちゃうだろうな。
こうして下級生の成長を追うのも宝塚ファンの楽しみなんだろうなと思いつつ、ちょっともう抜けられないところまで来ちゃった感が怖い。