スマートフォンで実現!携帯型3Dホログラム顕微鏡が未来の診断を変える 東京農工大学の研究チーム
東京農工大学の研究チームが開発した「スマートフォンベースのデジタルホログラフィー顕微鏡」は、安価で携帯性に優れた画期的な装置です。この顕微鏡は、スマートフォンの計算能力を活用し、ほぼリアルタイムで3Dホログラムを再構築します。従来の複雑な光学系を簡素化し、3Dプリンターで作られた光学系とUSBカメラを組み合わせたこの技術は、医療診断や教育現場での応用が期待されています。特に、発展途上国における病気の診断や、教育用に生き物を観察するためのツールとしても有用です。
ホログラフィー顕微鏡は、サンプルの表面や内部構造を詳細に測定するため、医療分野での利用が進む可能性があります。今回の研究では、植物の茎や松葉の断面などを撮影し、ほぼリアルタイムでホログラムを再構築できることを確認しました。この技術は、病院や学校だけでなく、リソースが限られた環境でも活用できるように設計されています。
特筆すべきは、スマートフォンを活用した再構築の速度です。従来の技術では、外部デバイスを用いてホログラムを再構築する必要がありましたが、新たに採用された「バンド制限付き二重ステップフレネル回折法」によって、データ処理が高速化されました。この方法により、データポイントを削減し、スマートフォン上で迅速なホログラム再構築を実現しています。これにより、最大1.92フレーム/秒の速度で画像が表示され、観察対象が静止している限り、ほぼリアルタイムで観察が可能となります。
研究者は今後、深層学習を活用して、ホログラム再構築中に発生する不要な二次画像を除去する技術の開発にも取り組む予定です。この技術が進化すれば、さらに高品質な画像を低コストで提供でき、医療や教育、さらには現場での応用範囲が広がると期待されています。
詳細内容は、Opticaが提供する元記事を参照してください。
【引用元】
【読み上げ】
VOICEVOX 四国めたん/No.7