脱毛する理由
当時、北斗晶さんはこう言った。
「私たちが想像する宇宙人は、人類の進化の成れの果て、つまり近未来人なのかもしれない。技術の進歩により、運動のほとんどを機械に頼ることで手足は細くなり、必要な栄養素をサプリメントで補った結果、顎の筋肉は失われ顎は小さくなる。逆に、インターネットに依存した未来では、多くの光と情報を受け取るために目は必然的に大きくなっていく。」(やりすぎ都市伝説より)
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では、体毛は?どうなっていくんだろう?
体毛の役割は様々だ。鼻毛は鼻にゴミの侵入を防ぐためにあり、脇毛は内部のリンパ管や毛細血管を守るため、陰部は大事なところだから、などなど。つまり、、体毛は人類の進化の過程で、環境の変化に対応するため、自己防衛のため、適材適所に生えてきた。
でも、はるか昔に比べ、人類を取り巻く環境が変化し、人工物で溢れた世の中になった。人類は恒温生物ではあるが、衣服は着るし、クーラーもヒーターだってガンガン使っている。今後はもういらない毛もあると思う。
指の毛、腕の毛、脇毛、脚の毛...
髭、顔の産毛、お腹周り、胸毛...
脱毛クリニックに、男女問わず高いお金を払って通う理由はみんな同じ。
「将来、人間より機械の方が危険を知覚する速度も精度も高くなっていく。毛いらなくね」
だよね。
体毛は触覚受容器官であり、振動感受特性、伝達機能の拡張の役割を担っている。例えば、鉄球が頭皮に触れるよりも前に頭髪が触れて察知してくれているおかげで、より早く避けることができ、頭が陥没せずに守られている。
しかし、近未来はテクノロジーの進化により、安全センサ搭載機器が体毛の役割を優に超え、身の回りの危険を素早く察知し、安全を確保してくれるようになると考える。先駆けとして、車の自動ブレーキ機能がいい例だ。今はまだ完全実用に至ってなくても、今後、私たちは確実に搭載車のアクセルを踏んでいる。車だけじゃない、身の回りの全てだ。事件、事故、天災から得られた教訓が全てフィードバックされていき、安全設計、安全管理、危険処理、耐久性が向上した機械やインフラに囲まれたより安全な世界になる。
「先生、僕、他の人よりすね毛濃いんですよ~」
「蚊に刺されにくくていいじゃん!」
くるぶし刺された。
あってほしい場所になかったり、いらないところにあるのが毛。遅かれ早かれ、体毛は薄くなりやがてなくなる。体毛の濃さや、あるなしに悩むなんて長い進化の歴史から考えれば小事である。
私たち人類は、まだまだ進化の過程に過ぎず、北斗晶さんの予言ように、着実に、少しずつ、例の宇宙人に近づいているに違いない...