
まずは自分から伝えてみる? #030「職場で感情を取り扱うということ」〜タイニーのご自愛タイムズ〜
タイニーのご自愛タイムズはご自愛について語り合う場です。ともこ&あこや、様々なゲストと共にそれぞれの日常を紐解き、「ご自愛」について探求していきます。
今回のテーマは、「職場で感情を取り扱うということ」
仕事となると、つい感情や個人の気持ちは置いてけぼりにしがちです。
tiny peace kitchenでは、仕事においても沸き起こる感情を大切に扱うように意識しています。
今回は、普段はあまり感情を出さず淡々と仕事をするメンバーが、ある時ぽろっと感情を出してくれた、というお話です。
*
言動の奥にある感情、気づいていますか?
あこ:最近、チームで感情に焦点を当てて話をしたら、ちょっといいことがあったんだよね。
ともこ:今はリモートワークのメンバーもいたり、出社をしてくれるメンバーもいたりしてチームの状況が変わっているから、どういう風に情報を共有してコミュニケーションを取るかがすごく大切だと思う。
わたしとあこさんと、あるメンバーで面談をした時に、どうすればもっと相談しやすい環境を作れたり、コミュニケーションが取りやすくなるかを話し合ったんだよね。
そのメンバーは普段は「仕事人」という感じで、いつもちゃんとしている印象があるじゃない。面談の時に彼女がポロっと、「こういう時にちょっと寂しいという思いがありました」と言ってくれたんだよね。
わたしは心の中で一人で歓喜のスタンディングオベーションしていたんだよ。「ついにそういう(感情にまつわる)ことを言ってくれた!」ってすごく嬉しかったんだよね。感情がシェアできている状態の方が心理的安全性も高いし、ありのままの自分でいられている感じすると思う。感情を流通させられるチームであるといいな〜という思いがあるんだよね。
あこ:そういう風に感じてたって、言ってもらえることがうれしいよね。
ともこ:自分でも、言えていないことにすら気づかないことも多いと思う。
毎日無数の判断や意志決定をしながら生きているわけでしょ。自分の言動が、どういう感情からそうさせているのかって、常に観察できないと思うの。だから、誰かにひどいことを言ってしまったとして、実は寂しかったのかな?これが不安だったのかな?とか、奥にある感情にあんまりスポットライトを当てないことが多いよね。だから、お互いに感情を大事にし合う意識を持てると、より引き出し合えるようになるのかも。
相手に心を開いてもらうには、まずは自分から?
あこ:あと、発しているものって言葉だけじゃないよね。例えば表情だったり。自分としては全然そんなつもりないのに、相手はいろんなことを読み取るじゃない。言葉以外でも、解釈は人によって様々だよね。わたしも、話しているときによく「はっ!」ってなる…
ともこ:「はっ!」って何?(笑)。相手の非言語コミュニケーションを自分で解釈して、「はっ!今の大丈夫だったかな?」って思っちゃうってこと?
あこ:そうそう。自分が言ったことや非言語も含めて「こう言ってしまったけど、伝わっているかな?」とか。
ともこ:きっと、そこも言えばいいんだろうね。「こういう意図だったけど、こういう風に伝わっちゃった?」とか。人間はお互いに察し合っちゃうのに、その通りには読み取れないから。
とある他のチームの方とのオンラインミーティングで、参加していたうちの2人のメンバーが、ずっと真顔だったの。わたしは2人の表情を見て「つまらないのかなぁ」「興味ないのかな…」とか思っていたわけ。だけど後から2人に聞いてみたら、専門用語が飛び交うミーティングで、話についていくのが必死だったらしいんだよね。真顔だったのは興味がないんじゃなくて、真剣な表情だったってことがわかって。
それがわかったから、これからはちゃんと解説をしたり、その後のフォローアップを厚くしたりするよという話をして。
真剣な表情にもいろんなパターンがあるように、本人が考えていることと、こちらが受け取ることが違うことって無数にあるから、言えばいいんだよね。
あこ:ともこはその辺りを確認しにいくのがうまいな、と思う。
ともこ:気になる性質なの。血管の詰まりのようなものって、溜まっていくと大変なことになるでしょ。元々はちょっと不安だっただけなのに、溜めに溜めると怒りにつながったり。リンパマッサージで血液をさらっさらにして、みんなが本来やりたいことにエネルギーを発揮できている状態を作ることが重要だと思っているから、「ちょっとおかしいぞ」と思ったらすぐ確認するかも。
あこ:わたしも「なんかおかしいぞ」と気づきはするの。でも仕事としては事務的なことを話さなきゃいけないし、根本的なところを話せなかったりすると、そのままずるずるいく感じ。
ともこ:あこさんも違和感に対する感度は高いと思うんだよね。何で確認しないんだろう?
あこ:「そこに足を踏み入れていいですか?」っていう感覚があるのかなぁ。
わからないけど、自分では「そこには踏み入らないでね」というサインが見えるというか。だから、門の外からピンポーンとお声がけするイメージ…
ともこ:門に入っちゃうと何が起きるの?
あこ:なんなんだろうね。「これ」というものはないのかも。ただ、入っちゃいけないんだよねって自分で思ってるという。
ともこ:自分が相手に対して門を開けていない時にそうなったりする?
あこ:なるなる。相手が私の庭に入って来てくれる人だったら、わたしも相手の家まで入っていけるかも。
ともこ:それがあなたの真骨頂だよね。たぶん自分がオープンにできている状態だと、ずかずか行けるんだろうな。
あこ:そうなんだよね。だから、相手が門を閉めちゃうんじゃないか?とか、そういう恐れが出てくるときがあるのかも。わたしに対して開けたくないですよね?みたいな。
ともこ:すごくシンプルだけど、「自分が相手に対して感情を出せているか」はあるかも。わたしの場合は、自分の感情を先に話す気がする。「わたしはこういうことがあって悲しかったんだけど、これってどんな感じ?」って。自分はこういう感情が巻き起こったんだけど、あなた側にはどういう感情があったんだろうか?みたいな。そうすると、相手にも「感情を話す時間なんですね」というセッティングがされるから。
あこ:そうだね。「あれってどういう意味だった?」と恐れずに聞くことを大切にしたいな。
*
タイニーでは、普段からこんなやりとりがされています。
感情という人間らしい部分を職場で扱うということは、ある意味では非効率的かもしれません。でも、もっと長い目で見たら、血管はサラサラの方がいいよな〜と思うのです。
▼こちらの内容は、タイニーのご自愛ラジオに収録されています。
通勤時間や、料理をしながらなど、スキマ時間にぜひ聴いてみてくださいね。