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社会人とコミュニケーション

社会人になると、「コニュニケーション能力」というものが嫌というほど求められる。面接などでも強みとしてあげる人が多い。私は、嘘でもコミュニケーション能力があるとは言えない方の人間だ。基本的に人見知りだし、できることなら人と会わずに仕事をしたいとすら思う。しかし、会社員になってしまった以上は、コミュニケーションからは逃れられない。社内の根回しであったり、社外との取引、交渉においても、言い方一つで良くも悪くも転がることが多い。
仕事をスムーズに行うために大切なのが、仕事以外でも普段からコミュニケーションをとり、相手との信頼関係とやらをつくることだ。飲み会、ゴルフ接待、ランチを共にすること、社員旅行。などなど。

今般、コロナの影響で、リモートワークが広がり、当社も相手先もそうした働き方が始まり、メールや電話でのやりとりが増えた。一同に会して会議をしたり、直接会って話す、といったことはできない、というのがベースにある状況なので、そうしたことをしなくても、「失礼」「熱量が足りない」などと思われることがないこの状況は、私にとってはとても居心地が良かった。もちろん、顔を見て話すことや、空間を共有することで効率的に回ることや理解が深まること、コミュニケーションがとりやすくなることは多々あるが、そうではないことも多いことがよくわかった。何より、上司の顔色やタイミングを伺う必要がなくなり、仕事がシンプルになった。

冒頭に書いたように、言い方一つで結果が変わることがあるというのは、相手がその仕事の本質を見ていないということにもなる。どんなに良いアイディアを運んだとしても、気に入らなかったり、虫の居所が悪かったら受け入れられなかったりする。特に後者であった場合はこちらではどうにもできない。単に理不尽なだけだが、諦めるしかないし、むしろ機嫌悪そうな時に持ちかけたこちらが悪いとすらされる。

つまらない飲み会も接待も、それが「仕事をうまく回すため」なのだとしたらあまりにも薄っぺらく、バカバカしいと思った。しかし、そのありきたりなコミュニケーションを当たり前にこなすことが悲しいほど求められるのが社会人、というより会社員なのかもしれない。

社内で立ち話をしては、相手を変えまくってまた立ち話をして1時間以上は帰ってこない先輩社員がいるが、(嫌に自由度が高い会社である)「あいつがいろんな人と話すのは情報収集と自分の仕事うまくまわしてもらうため。見習った方が良いよ。」などと言われたことがあるが、それで大量に残業をすることは果たしてうまく仕事を回していると言えるのだろうか?もっとも、残業代を稼ぎたいのであれば、とても生産性の高い仕事の仕方であるのは間違いない。

私は必要以上のコミュニケーションをやめている。社員旅行には行かなかったし、行きたくない飲み会にはいかなくなった。もちろん休日に会社の人と会うこともない。それでも仕事上であれば話したくない人とはも話すし、自分からは話しかけないが雑談くらいはする。それにより、ムカつくこともハラスメントまがいなことを言う奴もいるが、最小限には抑えられている気がする。仕事は普通に回るし、なんの支障もないことを知った。大切なのは、仕事上のコミュニケーションだ。私生活に仕事上の人間関係を組み込む必要はない。私の人生で1番大切なのは仕事ではない。仕事をしていない時間の方がよほど大切だ。ならば、大切にしたい境界線は自分で決めなければいけない、自分を守るのは、自分しかいないからだ。

イキイキ働かなくてもいい、仕事は楽しんだもん勝ちともいうが、楽しめなくてもいい。つらくなったら辞めてもいい。つらくなくなったら続けてみてもいい。そんな気持ちで明日からも会社に行く。

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