39歳 結婚願望アリ④
愛すべき馬鹿野郎
無事、不倫から逃れられた私は…
SLにいました。
不倫生活を終えたところで生活がガラリと変わることもなく
SL歴10年以上毎日プレイしてると完全に生活の一部になっていて、バイトから帰宅後、無意識にパソコンの電源を入れ、無意識にSLにインして、SLの中で一息つく。そして
「さてと、今日は何するかな?SLで」
そんな簡単に生活を改善することは出来ないでいました。
結局、私からSLを取ったら楽しいことは何一つもなくなるわけで私自身、改善する気もなかったのです。
ただ独身の女性は探していました。
SLで
40歳 独身 彼女ナシ
そこは避けたかった…
口説いてはシカトされ…
口説いては罵声を浴びさせられ…
数多の女性に声をかけるものの、惨敗の日々。
あまりにもうまくいかなすぎて、
元不倫相手が先回りして私の恋愛を潰してってるのかなと思うほどでした。
しまった…
やはり、切らなきゃ良かったか…
道を見誤ったか…
やはり既婚者でもいいか…
温もりが…
癒しが…
何度も弱音を吐いてました。
SLで
SLは、話し相手には困らない。
日勤。夜勤。引きこもり。主婦。どの時間も誰かしらいますから。
1人の時間もさほど困らない。
暇つぶしに、アバター着せ替えたり、建物デコレーションしたりもできますから。
そこが怖いんですよ。
SLは
結局、40歳独身彼女なしをSLで迎えることになりました。
え…
40歳?俺が?
何?ここから誰かと知り合って?仲良くなって?付き合って?恋人にして?
40歳から恋のスタートを最初からするのか??
キツくないか?
40歳って恋できるの??
もう
まともな恋愛の仕方も生き方もよくわからなくなってました。
そんな時、
SLの中のCommunity life(略してCL)『ひとつ屋根の下』という企画に参加しないか?と声がかかりました。
このCLは、男女16人が同じエリア内に住み
1週間(シーズン)ごとに区切り、告白したければシーズン終わりに告白タイムがあるという企画です。
この企画で一人の女性と知り合い恋焦がれました。
告白しました。
ひとつ屋根の下がはじまって、今日で69日目。
1期からずっと、誰よりも積極的に
恋をしようと頑張ってきたつもりなのに
実際なかなか恋は始まらなくて
ちょっといいなぁと思う子がいても
今一歩踏み出せない
なぜか勇気が出ない
そんな日々を過ごしてきました。
もう自分には、
我を忘れるような恋はできないのかもしれない
そう思ったこともありました。
でも、今ハッキリとわかります
きっとそれは、今日この時に
〇〇に告白するために
必要な時間だったんだってことに
やっと、時間を忘れる恋をみつけて
やっと、夢中になれる相手に巡り会えて
それはすべて、〇〇のおかげです。
〇〇がいたから、
また恋をすることができました
こんなにも幸せな気持ちを教えてくれて
本当にありがとう
自分は、〇〇にとって
友達に自慢できるような男じゃないと思う
よくない噂も
こびりついた悪いイメージも
キレイに洗い流すことはできない
そんなのたいしたことじゃないと
あまり気にしてこなかったけど
〇〇を好きになって
今、初めて
それを怖いと思ってます。
でも今
本当にまっすぐ
〇〇のことが好きです。
〇〇の幸せが僕の幸せなんて
かっこいいことは言えない
〇〇が隣にいてくれることが
僕の幸せです。
ずっとずっと
〇〇の笑顔を1番近くで見ていたい
その笑顔をたやさぬように
がんばる僕を1番近くで見ていてほしい
〇〇の笑顔を守る役目を
僕に任せてもらえませんか?
おねがいします
2019/02/11 Tinpui D
おおよそ普通の人間なら普通に出来る普通の人間らしい
恋の仕方、人生の生き方、
何歳になっても恋も人生も楽しめる
忘れてたものを教えてもらいました。
この恋は2ヶ月という短い期間でしたが
11年ぶりにRLで深く大きく鼻から息を吸うことが出来た出来事でした。
2月の鼻から吸った空気は冷たく
あ、俺、生きれてるじゃん
って思ったのを今でもよく覚えてます。
そしてまたいつものSLの日常に戻っていく
はずでした…
「あーフラレた!」
「あー結婚がしたい!!」
「チンプイさん」
「チンプイさん」
「マッチングアプリはどうですか?」
「ん?」
「なに?」
「なに?」
「マッチングアプリ??」
クソみたいな素晴らしきSL世界から
現実の世界へ
40歳から
現実の厳しい風の吹き付ける恋愛へと向き合うことになりました。
大海原へ飛び込もう
大草原を駆け回ろう
この物語は自分の物語なんだから自分が主人公でよい
思ってる人生と大きく離れてるなと思ったら
思い描く方向に一歩だけやってみよう
その小さな一歩は、夢も希望も金もない、ただの中年太りの男に
結婚という未来の可能性が0じゃなくなるんですから
(完)
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