【詩】豚

「豚」

薄れて消えかかっている感情
笑いもせず
泣きもせず
黙々と食べる

ニュースで
子供が騙されて犯罪組織の中で働かされている
と流れる

人間なんて
いつの時代もそんなもの

怒りさえ沸かず
知ろうともしない

財務省の前でデモをする人々
遠くの国の出来事のように感じる

あらゆる事に関心が向かず
黙々と食べる

残さず食べる

感情は大事にしなければいけない
それは色であり
人生の動機になる

サイコパスはモノトーンの世界にいる
色の無い景色の中で
人生の指標を失い
単調な毎日に飽き飽きしている

それも、また、人間だ