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[留学] 忘れることの出来ない人

誰にでも忘れることのできない ‘人’がいると思います。
僕にもそのような ‘人’がいます。

大学を休学し1年ぶりに韓国に戻った ‘ある日’ 久しぶりに友達と会う約束をした。友達は、別の友達と学校近くのカフェで勉強をしていたので、とりあえず僕がそのカフェに行くことになった。温かい雰囲気の小さなカフェだった。僕は友達に会ったら直ぐにご飯を食べに行くつもりだったので、何も注文せずにいた。

10分くらい経ったかな...? 突然、カフェの社長が “このカフェで一番人気の ‘塩ラテ’だよ。もし良かったらどうぞ”と言いながらコーヒーを出してくれた。申し訳ないながらも、本当に有り難かった。正直、コーヒーの味はまったく覚えてない。友達がほぼ全部飲んじゃったから... 笑

僕は友達と一緒にご飯を食べた。ご飯を食べた後、社長に小さなプレゼントでもと思い、近くにあったスーパーでチョコレートを買い社長に渡した。社長は “ありがとね~ 今度また遊びに来てね~!”と言った。

何ヶ月経ったかな? 僕は余裕のない日々を送っていた。
そんなある日、やたらとコーヒーが飲みたくなった。 その時、ふと... あの時行った、あのカフェを思い出した。

カフェに入ると、社長は僕を見て “おお~~ あの時のチョコレート” と言いながら温かく迎えてくれた。

その後、学校に近かったこともあり、ときどき勉強しにカフェに行くようになった。

そんなある日 “チュソク(韓国のお盆)の予定は? もしよかったら一緒に肉でも食べに行かない?” 社長は、僕が外国から来たことを知り、わざわざ気を使いご飯に誘ってくれたのだ。僕、友達、社長の3人で、社長の友人が経営しているお肉屋さんに行った。色々と大変だった僕にとっては、どれだけ大きな力になったことか...

その日以降、時間のある度にカフェに行った。社長は “留学生のどこにお金があるのか?”と、僕が行く度にコーヒーをご馳走してくれた。

それだけじゃない....

“ご飯食べに行こう”と何度もご馳走してくれた...

それだけじゃない...

自分が疲れてる時は、社長の車で何度も寝た...

それだけじゃない...

日本語を勉強したいという学生を紹介してくれ、それがきっかけで日本語を教えることになった。

それだけじゃない...

ある時は、営業後に何人かで集まり、チキンを食べながら映画を見、時間が遅れたからとわざわざ家まで送ってくれた。 (カフェは僕の家と、社長の家の中間地点)

それだけじゃない...

僕が休みで日本もしくは外国に行く度にお小遣いをくれた。

この他にも、社長がしてくれたことを数えたらキリがない。当時を振り返ってみると、色んな面で申し訳なかったなぁ~と同時に本当に感謝だったなぁとしみじみと感じる。色々と大変だった大学生活を無事に終えることが出来たのは、多くの方々の支え、応援、また祈りがあったからですが、その中でも特に社長の役割は非常に大きかったです。

社長は、寂しかった僕の友達になってくれ、自信をなくした時は、僕に勇気を与えてくれ、人とどのように接するのかを言葉ではなく行動を通して教えてくれた。

僕たちが、安全基地から抜け出し、新しいことに挑戦できる理由は、横で支え、後ろから応援してくれる ‘人’がいるからだと思います。そのような ‘人’が横にいてくれたら、 僕たちは、危機の内に眠るチャンスに気づき、倒れた時も再び立ち上がる力を得ることが出来る! そのような ‘人’が増えたら僕たちの住んでいる社会がどれだけ温かくなるだろうか... ? そのような ‘人’が増えたら、今よりもより人間味溢れる幸せな世界にならないだろうか... ?

今、この瞬間にも ‘僕たちのすぐ隣で’ 寂しく、また辛い思いをしながら生きている人がたくさんいると思います。社長が僕にとって ‘そのような人’になってくれたように、僕も誰かにとっての’そのような人’になります!

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