52.デンマークの冬を楽しみに(2023/10/23)
今日は大学の日本語カフェで出会った友人とお昼を一緒に食べた。先週の旅行中に、強風でキャンセルになりかけた帰りの飛行機のことを気にかけてくれて、大丈夫だから心配しすぎないで!と励ましてくれる、優しいデンマーク人。たまに関西弁を話す。ちょうどコロナが始まってすぐぐらいの時期に日本に留学していたのだけど、授業は全てオンラインで外出もほとんどできなかったそうで、来年から再度日本への留学を考えているそう。希望通りの大学に申請が通ると良いな。
最近、これから本格的に始まる冬のことを思って不安な気持ちになっていた。デンマークの冬は暗くて雨が多い。スーパーでビタミンD剤を売っているのを見かけるようになって、やっぱり冬季鬱対策を考えなければならないか、と思っていた。デンマークにずっと住んでいる人から、「冬はひどい、最悪」と何度も聞いてきた。今まで冬が好きという人に会ったことがなく、どんな厳しい冬が待ち受けているんだ…と既に気分は憂鬱だった。
それだけに、今日のお昼にいろいろ話している中で、自分は冬に鬱になったことはないし、冬の方がむしろ好きだ、と彼が言ったのがとても新鮮だった。夏は明るすぎるし暑いし好きじゃないと。
会う人会う人がみんな、冬がいかに最悪かについて口をそろえて言うので、デンマークの冬に良いところなんてひとつもないんじゃないかという気がしてしまっていた。でも、みんながみんな冬を嫌っているはずはない、良いところもあるはずだよなと思えた。
確かに外に出れば寒くて暗くて雨ばかりでげんなりするのかもしれないけれど、そのぶん屋内は暖かく、キャンパス内も少しでも明るい気分で過ごせるように考えられている。壁が黄色や赤、黄緑など明るい色で塗られていたり、おしゃれで機能的な照明や机、椅子など、インテリアへのこだわりが随所に見られる。友人は、冬の屋内のcozyな雰囲気がとても好きなのだと言っていた。
暖かくて居心地の良い場所で、温かい食べ物や飲み物を楽しみながら友人とおしゃべりする時間を想像して、これからの冬がちょっと楽しみになった。