未経験薬剤師が「企画〜デザイン」制作やってみる| Part 5/6
はじめまして、てぃむです。
この記事は、未経験UIデザイナーが目的のあるデザイン設計をできるようになるため、企画フェーズからアプリを考えていく勉強ログです。
前回の振り返り
前回の記事ではプロトタイプを作成しました。
▼ 前回の記事(Part 4)はこちら
https://note.com/timtic_1234/n/n2f4c4f8040d9
今回は作成したプロトタイプをユーザーに当てて、価値の検証、ユーザーのメンタルモデルとのすり合わせを行なっていきます。
ユーザーテストの進め方はユーザビリティエンジニアリング(第2版)を参考にしています。
ユーザーテストの準備
ユーザーテストを行うにあたり、以下を整理します。
できるだけ実際の体験に近い空間を作った方が良いと思ったので、自ら薬剤師となり小芝居しました👩⚕️💊(シチュエーション参照)
1)目的
・ユーザーが「待ち時間を有効に使えた」と感じるか検証
・ユーザーが「服薬指導前に症状を伝えられる」ことに価値を感じるか検証
・上記2つに加え、操作性も確認
2)望ましい被験者
今回は60代男女2名(両親👱♂️👩🦳)に協力してもらいました。
ターゲットユーザー層の人
− 常用しているお薬があり、定期的に通院している40~60代
3)方法
・思考発話法(タスク実行中)
ユーザーに考えていることを話しながら操作してもらう
・回顧法(タスク終了後)
タスク実行中気になったユーザーの行動について質問する
4)シチュエーション
病院に行った患者(ユーザー)が、その足で薬局にくる。
👩⚕️「こんにちは。保険証と処方せんをお見せいただけますか?」
👱♂️「こんにちは。はい。」
👩⚕️「ありがとうございます。待ち時間の間に、アプリから問診票を送ってもらえますか?」
👱♂️「わかりました!」
----タスク実行----
👩⚕️「事前に送っていただいた問診票で○○と書かれていたのですが…」
👩⚕️「お大事にどうぞ」
5)タスク
・ 会員登録する
・薬局に問診票を送信する
・問診票の開示を解除する
・アレルギー歴、氏名を編集する
6)観察のポイント
・ユーザーが独力でタスクを完了しているか(効果)
・無駄な操作を行ったり、戸惑ったりしていないか(効率)
・不満の有無(表情・態度)
7)準備
・ プロトタイプの作成
・スクリプトの作成
・録画するための道具(スマートフォン・デスククリップ)の用意
結果分析
「問題点リスト」「タスク達成状況一覧表」を作成して、ユーザーテストの結果を分析しました。
(1)問題点リスト
ユーザーがタスクを実行する動作を観察し、気づいた問題点を列挙する。
(2)タスク達成状況一覧表
タスクを完了したら「○」、完了できなかったら「✖️」と評価する。
「問題点リスト」「タスク達成状況一覧表」から、必ず解決すべき問題(タスク達成に影響を与える、根本に関わる)を4つ選びます。
解決案
結果分析で選んだ必ず解決すべき問題4つに対して、それぞれ解決案を考えました。
問題点①
・問診票オブジェクトがユーザーのメンタルモデルと異なっているため、ユーザーが操作時に混乱する。
解決案①
・問診票の内容 をユーザーのメンタルモデルにあわせた。
(問診票に「からだの情報 (=体質)」「薬局からの質問(=薬局への要望)」を統合)
問題点②
・価値仮説を達成できていない。
・薬局で問診票をかく意義をユーザーが理解していない。
解決案②
・価値仮説「ユーザーが服薬指導前に症状を伝えられることに価値を感じ」てもらうため、問診票の意義説明を追加した。
問題点③
・問診票の施設開示を解除する機能が階層深いところにあるため、ユーザーが気づかない。
・「施設開示の解除」と「問診票の削除」アクションの区別がつかない。
解決案③
・ユーザーが気づきやすいよう、解除機能をファーストページに移動した。
・ユーザーが混乱しないよう、「施設開示の解除」と「問診票の削除」のアクションを統一した。
問題点④
・ユーザーは問診票オブジェクトからアレルギー歴を編集できるイメージなのに、編集できず戸惑う。
・「アレルギー歴」が「からだの情報」であるイメージがつかない。
解決案④
・問診票オブジェクトからアレルギー歴を編集できるルートを新たに設けた。
・「からだの情報」について、ヒアリングよりユーザーのメンタルモデルに近い「体質」というワードに変更した。
解決案のプロトタイプをユーザーに当てたところ、今度はタスク全達&サクサク使えたとありがたいフィードバック✨目的を達成できました。
まとめ
結論的に、ユーザーテスト、とても楽しかったです😆
なぜ楽しかったのかというと、タスク実行しているユーザーの発話、画面をなぞる指の動作から、ヒアリングより何十倍ものフィードバックが得られる。
独りよがりなワイヤーフレームを作ってしまったとしても、ユーザーテストをすればユーザー中心設計に軌道修正できる。正解のないサービス開発において、すごく大事な工程と感じました✍️
次回はいよいよデザインに着手していきます。ここが本番…!気合入れていきます✊
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▼ 次の記事(Part 6)を読むには下のリンクをクリック
https://note.com/timtic_1234/n/n6373bdfa8505
▼ Part 1
課題仮説の設定
https://note.com/timtic_1234/n/n4cded9ad6993
▼ Part 2
ユーザーインタビューによる検証
https://note.com/timtic_1234/n/n37722972b35e
▼ Part 3
アイディエーションによるソリューション設定
https://note.com/timtic_1234/n/n8c6924f47790
▼ Part 4
プロトタイプの作成
https://note.com/timtic_1234/n/n2f4c4f8040d9
▼ Part 5
ユーザーテストによる価値検証
https://note.com/timtic_1234/n/n07467ef41c9e
▼ Part 6
UIデザインの設計
https://note.com/timtic_1234/n/n6373bdfa8505
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