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「楽曲派」という言葉がなぜ人をイラッとさせるのか言語化してみた


■ 楽曲派て言葉

アイドル界隈でたまに耳にする言葉「楽曲派」
そんな楽曲派についての本が、明日出るそうです。(※ 本日発売だったみたいです、すみません!)

この本の宣伝?
ノンノン。
先に言っとこうと思って。
この本が出た後に言うと逆張りみたいになるから。
そう、

「楽曲派」という言葉のどこらへんが人をイラッとさせるのか。

イラッとしません? 楽曲派って言葉。
ちなみに自分は楽曲派を自称してます。
そう……あえて、ね……フフッ……(キモい)。

https://x.com/tikaidolmatome

・そもそも楽曲派ってなに?

その質問には、Wikipediaが答えてくれてます。添付。

矢口真里と当時小学生だったハロー!プロジェクト・キッズ(キッズ)によるユニット・ZYXが誕生し、そのファンとなった宇多丸RHYMESTER)が「俺がZYXが好きなんだ、俺はロリコンじゃねぇ、曲が好きなんだよ!」と発言したことに由来すると振り返っている。

つまり、キッズ(ZYX、あぁ!Berryz工房℃-ute等)を推す隠れ蓑として、一部のハロヲタ(ハロー!プロジェクトのヲタク)が自称したのが始まりであった。
転じて、それ以外のアイドルファンにとっては、実際に楽曲が好きかどうかは関係なく、単に「子供好き」を指す言葉となった。
当時Berryz工房のファンで「楽曲派」と呼ばれていた掟ポルシェロマンポルシェ。)は、「楽曲派がロリコンの言い訳だというのは厳密には正しくなく、楽曲が好みではない子供は好きになれないだけだ」とツイートしている。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%BD%E6%9B%B2%E6%B4%BE

元はハロオタがロリコン隠しの為に言っていたネタワード。
その言葉が……。

2007年にPerfume、2010年代初頭にももいろクローバー(現ももいろクローバーZ)、でんぱ組.incBiS等が従来のアイドルソングとは一線を画した楽曲によってブレイクし、従来アイドルに興味のなかった層が新たにアイドルファンになった際に、それまで「楽曲派」という言葉にあった「子供」という要素が抜け落ちた形で「アイドルだからではなく、楽曲が良いからファンになった」という意味で使われ始めるようになった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A5%BD%E6%9B%B2%E6%B4%BE

らしいです。
変わったんですって。

さて。
ではでは、その「楽曲派」という言葉のどこが、ちょっとイラッとする感じになっているのか。
そんなことを言語化する人は誰もいないと思うので、やっていきます。
そう……あえて、ね……(キモい)。

■ 「楽曲派」という言葉がちょっとイラッとする理由

はい、次々挙げていきます。
まず……。

・専門家でもないのに専門家ぶってる

するじゃないですか?
「自分、ちょっと音楽にはうるさいっすから」臭。

するじゃないですか?
「別にレコードを集めたりしてるわけでもないのに、自分は音楽通=おしゃれ感を出してる」
臭が。

音楽評論家が言うならまだわかる。
もしくは、音楽関係者。
そういった音楽に造詣が深いことが知られている人が言うならギリわかる。

でも、

そこらのおっさんじゃん……。

そこらのアイドルを見てるおっさんが、急に「自分、楽曲派っすから……」なんて言い出すわけじゃん……。

「はい?」ってなるじゃん……。

そゆとこ、ちょい「イラッ」ポイント加算だよね……。

・対象がアバウトすぎる

そもそも「楽曲がいい」の幅が広すぎる。

たとえば、ロック系だけ見てみても
「集団」みたいなグラインドコアから
「PassCode」みたいなラウド系から
エモコアから
ゆる~いオルタナから
ノイズだったりまで
色々いるわけじゃないですか……。
それで、それらを全部把握してる人とかいないわけじゃないですか……。
ロック系だけでもこれ。
全体で語ろうとした場合、もう推して知るべし。
把握し切るのは不可能。
マイナーな音源を集めまくってる唯一神「南波一海」と、彼の番組『三十六房』の熱心なリスナー以外には不可能。

「楽曲派」って言葉に含まれている対象がアバウトすぎるんです。
定義づけされてない。
だから「楽曲派」って言葉が登場するたびに、一体どれを指してるのかわからなくてイラッとしちゃう。

・言外で他のアイドルをサゲている

仮に「楽曲派」を自称してるオタクの人が、どこかのアイドルを褒めた場合

「じゃあ、その褒めてないグループの楽曲はよくないってことになるの?」問題が発生

するわけじゃないですか。
シンプルに気分が良くない。
なにかをアゲるということは、同時になにかをサゲるのとも同等で。
だからこそ、対象がアバウトな「楽曲派」の括りの中で「◯◯がいい」と語っちゃうと、「え、じゃあ△△は?」「□□聴いてから言ってんの?」ってなるわけじゃないですか。

なにかをアゲるということは、同時になにかをサゲてる。
そうならないためには「括りを限定化する(「◯◯系楽曲派」と名乗る)」などが解決方法ではないでしょうか。
あまりにも広すぎるから。
「楽曲派」の内包してる括りが。

・そもそもロリコンでは?

忘れてはなりません、そもそもの起源。始祖。
楽曲派原理主義派。
そう、つまり。

ロリコン。

の存在を。

幼児によるお遊戯会的な楽曲は、たしかに他国にない空前絶後の妙ちくりん楽曲でマニアックでサブカル的な側面から見ても面白いっちゃ面白いのですが……ほら、そこから排除しきれないわけじゃないですか……

「お前、ロリコンだろ?」感が。

例えば、「四歳女児のおさげと首筋の間にぽっかりと空いた温かでキラキラと澄んだ心地のよい感動的な空間。そこに存在する虚無とシュレディンガー的次元概念こそが楽曲派だ」みたいなことを言い出しかねないわけじゃないですか、そっち系の楽曲派の人って。
シンプルに怖くないですか?
ちなみに上記の台詞は、自分が先日公園で遊んでる子供を見てる時に脳内の仮人格(ロリコン研究者「X」と仮定)が言った言葉なので、別に自分はロリコンではないので誤解なきよう。怖くないです。誤解なきよう。

とにかく、そういう原理主義に対する忌避感も含んでますよね、楽曲派って言葉。

■ まとめ

以上の理由で、「楽曲派」と聞くとどこかでイラッとしてしまう要因が解明できましたでしょうか。
なので「楽曲派」。
この曖昧なワードの取り扱い、どうぞ一つご慎重に……。
そもそも推しのやってる曲は、すべてその方にとっての「神曲」ですからね……。

↓の本は、たぶんそこら辺も含めてスカッと解読してくれてると思います!(未読)


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