心の内側さらけだします
今までずっと、自分の好きなものを、誰とも共有してこなかった。
理由はある。
サッカーとか、
登山とか、
ウィスキーとか、
はっきり「これ」というジャンルがなくて、説明が難しかったから。頑張って説明してまで共有したいとも思えなかったから。
そんな私が重い腰をあげたのは、年明けから所属しているwebライターラボの企画を目にしたことがきっかけだ。
「自由でいいなら」と、今回はじめて、自分がずっと愛してきたものを言葉にしてみた。
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私の偏愛、それは心にじわる、日常生活の小さな1コマをコレクションすること。
たとえば、こういう1コマ。
たとえば、こういう1コマ。
「わかる!だよねー!」って、万人の共感は得られないけど、クラスで1人くらいは「クククッ…」ってなっちゃうような、そういう瞬間。
それを探して、見つけて、コレクションすることが、私の大好きなことだ。
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この「偏愛」コラムを企画した中村さんは「エモい」とよく言うけど、私にとって、日常から切り取りたい瞬間は「じわる」。
出会ってすぐズキューン!(表現古いな)ってくるのではなく、「あれ?なんか気になるかも」「なんかいいかも」というスピードで、ゆっくりゆっくり浸透してくる感じ。沸々と身体の内側から湧いていくるような静かな興奮。
道を歩いていて、電車に乗っていて、毎日生活している中で「あ、これ」と思うとスマホにメモしている。
もともとは、苦痛でしかない通勤電車をもっと快適な時間にできないかなという想いから始めた。「この人の仕草、なんかいい!」「その気持ちわかるよ…」と、一方的に共感していると、なんだか周りがみんな可愛く思えてくる。人混みもなかなか快適に過ごせるようになってくる。思いもよらない副産物だ。
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じわるものを探して見つけてコレクションする、というのはなかなか伝えづらい。それを今回書いてみようと思ったのは、私の偏愛を体現した展覧会がちょうど開催中だったからというのも、大きな理由の1つだ。
そういうことじゃないんだよ展&うれしいすぎるよ展
平日の朝イチで、いそいそと原宿へ出かけて行った。会場について、展覧会のパネルを見るだけで、ソワソワして落ち着かない。
中には、先に紹介した「うれしいすぎるよ」という瞬間と「そういうことじゃないんだよ」という瞬間が、パネルで展示されている。
写真は自由なのでバシャバシャ撮りまくった。後で何度も見返して、じわじわ楽しむために。
楽しそうな若い女子の集団もいたけれど、私と同じように1人で来てじっくり見る人も多い。平日の昼間だというのに「今日、仕事どうしたんですか?」という大人もチラホラいる。
「仕事よりこれですよね、いいですよね、こういうの」と思わず話しかけたくなるけど、そこはグッとこらえる。1人の世界に没入する時間を、邪魔したくはない。
6月には「いい人すぎるよ美術館+切ないすぎるよ博物館」が大阪で開催される。もちろん行くつもりだ。忘れないうちに新幹線の切符を予約しよう。
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日常生活の1コマから、自分の心にひっかかるものを、探して見つけてコレクションする。
お金もかからないし、毎日できるし、1人で勝手に楽しいし、いいことずくめなのだけど、唯一の欠点は、誰かと共有するのが難しいこと。そんなの気にしないという人は、ぜひ自分だけの1コマをきりとってみてほしい。
きりとったものを並べてみると、自分でも思いもよらない偏愛が発見できるかも?
最後に、私のコレクションの一部を紹介。
今回行った「そういうことじゃないんだよ展」からインスピレーションを得てみた。
展覧会の予定なんて全然ないのに「あ、これはこういうテーマの展覧会で出せそうだ」なんて、何個もストックしている。
いつか日の目を見る日はくるのか…!?
Discord名:akane
#Webライターラボ2405コラム企画
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