弐 他者との比較、というカベ
《前回のあらすじ》わからないという思いの奥にあったのは、やりたいことをやることへの恐れだった。前へ進むために、わかることを書き出して、やることを明確にして恐いという思いを受け入れた。→壱 最初に立ちはだかるカベ
ーーー次に突き当たったカベはどんなものだったのでしょうか?
『他者との比較のカベでした。やるべき必要なこともはっきりしたので、参考になるものが欲しいと思い、いろいろなオンラインショップを覗いてみました。どれもステキでした。整ったデザイン、美しい写真、伝わりやすい文章、そのショップの個性と魅力、訪れる人への配慮と愛、ついポチッとしてしまいたくなるようなものばかりでした。とても楽しかったです。だからこそ、間違いでしたw』
ーーーステキ!ってなったのにですか?
『こんなステキなショップにしなければいけないんだ、売れないんだ、わたしには出来ないと思ってしまったんです。わたしには、あそこまでの技術も知識もショップ作りへの熱意もない。だから出来ない、と。』
ーーーそれほどすごかったんですね。
『ある意味、すごく感銘を受けたんです。だからこそですね。』
ーーー例えばプロに頼むというようなことはしなかったのですか?
『プロに頼むお金もなかったですし、ショップができて、めでたしめでたしでは、なにも変わらない気がしました。これはわたしにとって、大切な“カベ”です。誰かに頼むというカベの乗り越え方もありますけど、カタチを完成させることより大事だったのは、他者と自分を比較して自分はダメだ、と思うことをやめること、だと感じでいました。これは自分の成長への、本来の自分の力を取り戻すヒントなんです。』
ーーーなるほど。他者と比較することのデメリットはなんでしょうか?
『自分に出来ることはまったくないと思ってしまうことでしょうか。わたしにはあんなにステキなデザインや伝わりやすいショップを作る自信も技術も熱意ありませんでした。なので、反対に出来ることはなんだろうと考えてみました。わたしは写真を撮れるし、文書も書ける。上手いっていう意味じゃありません。ただ撮れる、書けるって意味です。ほかにも、人への思いやりだってゼロではない、センスいいって褒められたこともあります、ショップを作るぞもいう気持ちもある。パラメータ(数値)的には劣っていてもゼロではない。それなりにあります。あるものを使っていけばいい。これは前回のわかることを書き出していく、に似ていますね。』
ーーーわたしたちはないものに目が行きがちですが、あるものに目を向けることが大事だと。
『本当にそうですね。あるものを使ってとりあえずやってみる。やってみて、「もっとここ良くしたいなぁ」と思うところがあれば、勉強したり、人にお願いするなりして、どんどん良くしていけばいいんです。高い理想を掲げるのは大切ですけど、進むのは一歩ずつです。』
ーーー身につまされる思いです。
『わたしもですw 高い理想を見上げては諦めてばかりいたので、これからはダメでもカッコ悪くてもダサくても、にじり寄って行きたいと思っています』
ーーー次回もカベの話をお楽しみに
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