シンママキャリア支援プログラム
シンママは非常に良く働いていると思います。平成28年度の全国ひとり親世帯等調査によると、母子世帯の就労率は81.8%となっています。
では、働き方はどうでしょうか。「正規の職員・従業員」が 44.2 %と最も多く、次いで「パート・アルバイト等」が 43.8 %となっています。前回調査(平成23年度)と比べて「パート・アルバイト等」の割合が 3.6% 減少し、「正規の職員・従業員」が 4.8 %増加しています。
増えたといっても、シンママの半分はいわゆる非正規雇用で、安定しているとは言い難い状況です。
収入はというと、平成27年の平均年間収入は243万円となっています。同時期の日本人全体の平均年収が約420万円ですから、かなり厳しい状況であることが容易に想像できます。日本の母子家庭の貧困率(所得が国民の「平均値」の半分に満たない人の割合)は約60%とも言われており、世界的に見てもかなりの高水準です。
では、なぜこのような状況を生み出しているのでしょうか?
女性の賃金が男性に比べて低い
令和元年の平均年収を男女で比較すると、男性が540万円に対して、女性が296万円となっています(出典:国税庁の資料)。残念ながら、そもそも男女間に差があり、しかも倍近くの差があります。
さらに、お子さんがいるシンママは働ける時間に制約があるため、正社員で働くことが厳しい状況です。
この格差は何とかしたいと、私は強く思うのですが、残念ながら現状はこうなっているわけです。
各種経済支援が使いづらい
児童手当等の各種支援が国や自治体で用意されています。メニューだけ見るといっぱいあるのです(詳細はこちらの記事参照)が、基本的にシンママから申請をあげないといけない、収入が増えると支援の枠から外されてしまう等、現場の声を吸い上げた制度とは言い難いものです。
せっかく頑張って収入を増やしたら、支援の枠から外されてしまい、さらに経済的に苦しくなるような状況だとしたら、そこで誰が頑張ろうとするでしょうか。こういった制度的な欠陥もシンママを貧困に押し留めてしまう一因だと思います。これも何とかしたいものです。
民間企業による支援策
いろいろ調べているうちに、ひとつ大変興味深い支援プログラムに出会いました。それは、民間企業によるシンママ支援です。
その企業は、化粧品等で有名なロレアルです。日本法人である日本ロレアルはNPO法人・しんぐるまあざず・ふぉーらむと提携して、シンママを応援するプログラムを実施しています。
このプログラム、ビジネススキル等を教えることを中心に組まれてますが、何より自己肯定感を高める工夫がいろいろされているのです。そのひとつが化粧品大手としての経験を生かした、身だしなみ講座です。
身だしなみ講座ですから、メイクやスキンケアの方法を教える講座です。普段から忙しいシンママが自分をケアする時間がほとんどないので、こういった講座を受けてメイクをすると、自分を見つめる時間が持てて、自己肯定感が高まるわけです。
この部分をより丁寧に、繊細に行うために経験豊かなNPO法人と手を組んで活動を始めたそうです。
ですので、シンママには是非この支援を受けていただきたいと思います。すべてオンラインで受けられるとのことですので、一歩踏み出して見ましょう!詳細はこちら!
今はまだ出来ませんが、私もいずれこのような形の支援を行いたいと考えています。アイデアはたくさん浮かんでいますので、それを少しでも早い時期に実現します!