その調理法、老化を加速しますよ!
「焦げた部分を食べるとガンになる」という話を聞かれたことはありますか? 一節によると、焦げた部分を体重の4倍以上大量に摂取しなければ、がんは発生しないそうです。
なので、焦げた部分を食べても問題ないと思ったあなた、要注意です! なぜなら、ガンにはならないかもしれませんが、老化を促進する可能性があるからです。
終末糖化産物
なんだか、難しい言葉が出てきました。「しゅうまつとうかさんぶつ」と読みます。英語にすると"Advanced Glycation End Products"というそうなので、頭文字を取ってAGEsとも呼ばれます(以後、AGEsと表記いたします)。
何かと申しますと、「タンパク質と糖が加熱されて出来た物質」のことを言います。残念ながら、強い毒性を持っていますので、体内に炎症を引き起こす原因になります。炎症は皮膚に異常が起こった際に赤く腫れることをイメージいただければいいと思います。そのような状況が体内のいたるところで発生し、様々な病気を引き起こす原因になります。
炎症を起こせば、老化を引き起こす要因にもなるので、AGEsは「最強の老化促進物質」とも言われているそうです。
どの調理法が引き起こしやすい?
AGEsを発生させやすい調理法はなんでしょうか? タンパク質と糖が含まれた食材を加熱すると・・・「こんがりキツネ色」になるものがAGEsを多く含んでいます。
そうです、「揚げ物」が良くないんです! ですので、揚げ物は出来るだけ避けたほうが無難と言えます。また、焦げも同様に避けたほうがいいものになります。ですので「焼く」も控えたほうがいいかもしれません。
このように、同じ食材でも調理法によって、AGEsをたくさん摂取してしまう可能性があります。AGEsが少ない順に調理法を並べると、以下のようになります。
1位:生
2位:蒸す/茹でる
3位:煮る
4位:炒める
5位:焼く
6位:揚げる
このように、調理法を変えるだけでAGEsを減らせますので、調理法を意識しましょう。
さらなる一工夫!
とはいっても、毎日生の食材や蒸した/茹でた食材だけ食べているのも味気ないものです。そこで、炒めたり焼いたりする場合に、一工夫することでAGEsを抑えることが可能です。
コールドスタート
AGEsは、タンパク質と糖が加熱されると出来てしまうものです。ですので、油に熱が行き渡るのを出来るだけ防ぐために、フライパンが冷たいうちに油をひいてから、具材をフライパンに入れて炒めることをオススメします。
焼く前にマリネ
肉を焼いたりする前に、レモンや酢などに1時間ほど漬け込んでマリネしましょう。レモンや酢にはクエン酸が多く含まれており、クエン酸は抗糖化作用があるので、AGEsの生成を抑制できます。
料理を美味しくするために一工夫をすることは多いですが、老化を防ぐ意味でも一工夫することが良いようです。