大人になってからでも英語話せますよ!
私は15年ほど外資系企業で働いている経験を持ってます。最初の外資系企業には20代後半で入社しました。そのときは、まったく英語が話せませんでした。入社前の面接時に「英語で話しましょうか」と言われて、即答で「無理です、英語話せません」と回答したくらいです。この瞬間に、絶対に落ちたと思いましたが、なぜか合格をいただき入社に至りました。
学校の英語が役に立った?
この会社に転職する前、新卒で日本の大手電機メーカーに入社しました。そのとき、新人研修の一環で英語検定を受け、そのレベルに応じて英会話のグループ研修を受けました。同期約30名を5つのグループに分けて実施されました。私は下から2番目のクラスでした。TOEICは500点ありませんでした。そんな中で、外資系企業に合格してしまったものですから、もう大変です。メールは英語で書く必要がありますし、上司が外国人で日本語話せないので、英会話も必須でした。
メールを書く時に、必死に思い出したのは学校で習った英語の文法です。これが意外にも役に立ちました。「英語の基本5文型」ってのがあったのを覚えてますか?「SVC」とか「SVOC」とかいうやつです。これ、すごい役に立つんです。これを意識して文章を書く(といっても、辞書片手にですが・・・)だけで、相手が私の言っていることをなんとか分かってくれるようになりました。これをやる前は、まったく通じませんでした(笑)
とにかく英語を使ってみよう!
また、英会話も必須だったので、入社してすぐに英会話スクールに行きました。その当時は「駅前留学」や「お茶の間留学」で有名だったNOVAにすぐ通いました。グループで1時間ほど授業を行うのですが、最初は、同じ受講者に「こいつ、英語下手くそだな」と思われるのがめちゃくちゃ嫌で、まったく話せませんでした。しかし、先生は全員をしゃべらそうとするので「はい、どうぞ」みたいな形で英語を話すように振ってきます。もう必死です、やけくそ気味に話すわけですよ。そうしたら「Good!」と先生が褒めてくれました。もう、嬉しいのなんのって!
それから、とにかく下手くそでもいいから、どんどん話すことにしました。そうすると、いろんな先生から「あなたはコミュニケーション力がある!」と褒められました。これは未だにどういう意味なのか理解できてませんが、とにかく褒められるのが嬉しくて、どんどん英語で話しました。
間違っていたっていいんです!
これで、英語を使うことに対する恐怖感はなくなり、会社でも少しずつ英語で話すようになりました。もちろん、相手はネイティブスピーカー。そりゃもう、相手の言ってることは聞き取れません(笑) 「英語を聞いていれば、英語に慣れてくる」なんてフレーズ、某英語教材とかでよく聞きますが、私は半分ホントで半分ウソだと思ってます。たしかに、少しずつ単語が聞けるようになってくる気がしますが、それで話せるようになるかどうかはまた別の話だと思います。
若干、話が脱線しましたが、相手がネイティブスピーカーだと、こちらが間違っている文章をしゃべっても、結構な確率で理解してくれます。
もし、あなたの目の前に、日本語を必死に話そうとしている外国人がいて、あなたに話しかけてきたとします。そのとき、あなたはその外国人が話している日本語をなんとか理解しようとしませんか? 片言の日本語でも、だいたい分かりますよね?
そうなんです、ネイティブスピーカーって、こちらの拙い英語を必死になって拾ってくれます。拙くても伝わるんです! これが分かったとき「そうか、ただ英語を使えばいいんだ!」って開き直れました。
英語は道具、使うものです!
開き直ってから、英語がどんどん上達しました。なぜなら、とにかく使ったからです。あるとき、NYへ出張に行ったときのこと。年配の営業の方(日本人)と晩御飯を食べに行こうとした時に、その方から「おい、店の予約を電話で取ってくれ」と頼まれました。私はその当時、まだ英語がイマイチで電話での英会話は自信がありませんでした。それを営業マンに見透かされていて、練習ついでにやってみろと言われたわけです。ちなみに、この営業マンは英語がバリバリ話せます。
電話をして、相手が出て「May I help you?」と言われたと思います。「いらっしゃいませ」という意味ですが、これがまず聞き取れません。もう最初からパニックです。言葉が出ません! 怖くなって、すぐ電話を切ってしまいました。あえなく撃沈です・・・。それを横で見ていた営業マンは「ほら、もう一回電話しろよ」と鬼の催促。一回、深呼吸して再度同じ店に電話。「I would like to book」を必死にひねり出したら、「Ok, when?」と返答が来ます。「Now!」と言うと「How many persons?」とスラスラ言われ、一瞬分かりませんでしたがなんとか「Two」と答えて、無事予約完了! 冷や汗ダラダラでした・・・。でも、これでおいしいステーキが食べれました!
この経験から、文章を話さなくてもいいんだ、伝わればいいんだってことを学びました。同時に冷や汗かきながらでも、英語を使えばなんとかなるんだということに気が付きました。
おかけさまで、今ではちょっとした通訳もできるくらい、英語が話せるようになりました。そして、英語が話せることが自分の武器にできるようになりました。これも、英語を必死になって使い続けたからです。英語は道具です。道具は使わないと、上手く使えません。誰もが最初は下手くそです。私も学生の頃、英語は苦手意識満載でした。でも、使えば上達します。上達すれば嬉しくなって、もっと使ってみようと思います。これを繰り返すしか、上達する道はないと思います。
英語は若いころに始めたほうがいいとよく言われます。たしかにそのとおりだと思いますが、年を取ったからといって諦める必要はないと思います。英語の発音なんて、日本語読みで十分通じます。相手が絶対拾ってくれます。とにかく、いっぱい使ってみましょう。使っていれば、時間がかかってもいつか必ず話せるようになります!