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視点提供録 vol.803:生きていくために必要なことと自己評価
人は、生きる方法として2つの生き方があります。1つはお金を介在する生き方、もう1つは自給自足です。ここでいう自給自足はお金を介在しない完全なる自給自足を表しています。たとえば、電力会社から電力の供給は受けられません。ただ、お金を介さないという前提であるため、物々交換で他から受取るものは想定の範囲内とします。他には「ヒモ」という生き方もありますが、一般的に選択可能な人が限られるため今回は割愛いたします。
お金を介在する生き方と自給自足、日本国民はどちらを選ぶこともできます。中には、生き方を選ぶことが難しい国もあると思いますが、日本は有難いことに選ぶことができます(皇族は例外のため除外)。そして、どちらかを選べと言われたら、100人中99人はお金を介在する生き方を選ぶことでしょう。完全自給自足が非常に大変な生活であることは容易に想像がつきます。お金を使う生活が一般的な現在、他の選択肢を選ぶ方はほぼ皆無だと思います。
さて、こうしてお金が介在しない人生を送る方はほぼ皆無なのですが、では、お金はどのように手にすることができるのでしょうか。一言で言えば、他人に価値を届けることで生まれると言えるでしょう。たとえば、売れない作家は他人に価値を届けることができていないため、お金を手にすることができません。日本にはセーフティーネットが存在いたしますが、積極的に選ぶ手段ではないでしょう。
ここで、少し見方を変えてみると、お金は1人では手にすることができないと言えます。上記のとおり他人が価値を認めることでもらえるもの。言うなれば、他者承認が前提にあるのだと思うのです。他人が認めることで初めて対価をいただくことができます。他者承認がなければ自給自足という方法を選ぶことになるでしょう。
また、こういう見方もできると思います。他者承認が必要ということは、他者承認という成果がないとお金を得られない。つまり、この世の中は成果主義とも言えるのではないでしょうか。時給制度という反論が聞こえなくもありませんが、1時間働くという成果を出す代わりにお金を得られると考えると、成果主義と言えるでしょう。
ここで、タイトルにある自己評価の話に移ります。これまでみてきたとおり、お金は他人が承認することで得られるもの。だとするならば、どんなに自己肯定感や自己評価が高くてもお金は入ってこない、と言えると思います。尤も、自己肯定感や自己評価高い人の存在に価値を見出す人がいれば別の話になりますが。
自己肯定感や自己評価の話で「他人に承認してもらうようではダメ」という話を聞くことも少なくありません。たしかに、この考え方も大切だと思います。しかしながら、「他人に承認してもらえなければお金が入ってこない」というのも事実。自己評価が高い方が好ましいかもしれませんが、とりあえず生活をするうえでは、どちらでもいいのかもしれません。