視点提供録 vol.797:SDGsの「つくる責任 つかう責任」は有形の物だけの話ではない

先日、アマゾン・コムが2017年と2018年の決算で合わせて300億円弱の法人税を納付していたという報道がありました。

理由を大雑把に述べると、日本での売上げを今までアメリカで計上していたが、日本で計上するようにしたからとのこと。

これにたいして、タイミングが遅いという批判の声も上がっているようです。


ただ、個人的には何とも言えないところがあると思います。

なぜなら、

「現行法に則って法律を犯すことなく正しい処理をしている」

から。

もちろん、道義的にどうかなどの声はあると思います。

ただ、「日本で商売をするときは、こういうルールに従ってね」ということにたいしてきちんと従った結果、日本で納税しなくても問題がない状態だったということ。

法的には何も問題がないはず。

(正確には、弁護士や会計士が調べたら問題あるのかもしれませんが)

極論かもしれませんが、ルールをつくった側に問題があると言えるでしょう。


さて、こう考えてきてあることを思い出しました。

それは、「SDGsの12番目の『つくる責任 つかう責任』」という言葉。

これは、元々は有形の物にたいして言われているもの。

ただ、今回の例をみると、法律のような無形のものにも当てはまるのかもしれません。


もちろん、法的に正しいのであれば、使用者は責められるべきではなく、作成者が責められるべきでしょう。

しかしながら、たとえ黒でなくても、違和感があるときは「正しい」選択肢を取ることも大切なのではないでしょうか。


最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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