ホルモン療法と不安定
患者会でホルモン療法が始まると、急に涙が出てきたりすることがある、って聞いていた。
私は1ヶ月前からホルモン療法が始まっていて、
タモキシフェンというのを毎日一錠飲んでいる。
関節が痛くなることもあるよ、と聞いていたけれど、今のところそれはない。
ただ、疲れが取れなかったり、目の周りが腫れてカサカサになったり、気になることは増えていた。
2023.4.27に、ハーセプチン+パージェタ(抗HER2乳がん分子標的薬)の投与(術後3回目)が予定されていて、病院に出かけた。
もう病院に数時間の点滴をしに行くのは10回を超えていて、新鮮味はないし、今は術後で「ダメ押し」の意味合いも強い治療(再発防止)だから「腫瘍が小さくなった!」みたいな手応えがない。
ただただ、憂鬱な気持ちが自分を覆っていて、病院の玄関の自動ドアをくぐる前に泣けてきた。
*
今までだって、投薬は気持ちのいいものではないし、できればやりたくない。でも、癌の治療のために必要だし、私の健康と命のために、日本の国では救う手立てを用意してくれている。そのことで「嫌だ」という気持ちを抑えていたところがあったけれど、なんだか今日は「嫌だ」という気持ちが露呈した。
*
世の中ではすぐに泣く人のことを「不安定」と言う。
淡々とした人と接していると、周囲は乱されないから「楽(らく)」ではあると思う。
ハプニングや波風が起こっても、建設的に対処を考えたり、陽に振って凌いできた自分としては、「嫌だ」が露呈して泣けたことは新鮮だった。
ホルモン治療でもしないと、私はここには至れなかったのかも、とさえ思う。
ここから先は
50歳を過ぎた私の、見ていることと考えていること
淡々と日記を綴ります。私の日記のトピックが、人生の楽しみやよりよく生きるヒントに繋がれば幸いです。 シングルマザー | 第二の人生 | 乳…
記事に価格を設定してみましたが、もしそれ以上の価値があると思っていただけたなら、サポートいただけると有難いです。