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ナグモクリニックでのセカンドオピニオン

2022.11.29

今日はナグモクリニックのセカンドオピニオンの日。
半ば美容外科だと思ってて
その手の病院は初めてなので緊張する。(偏見だよねー)

ネットのクチコミの評判が悪い(笑)
★一つの理由は大抵「先生の言い方」だった。

一人の先生で多くの患者に対応してて、それらは緊迫感と責任のあることだから、短期間で効果を、という話し方になるのは当然で
それに合うか合わないかは好みだから、合わないとか納得できないと思ったら そこの病院はやめればいい。

人のウワサより、自分の価値観を軸にしよう
(予約を入れるのにメールで対応してくれていたんだけれど、内容が簡潔で私は好きだった。人によっては冷たく感じると思う)

13時予約で、体力を消耗しないように名古屋駅からタクシーに乗った。
名古屋駅から1kmというのも助かる。
豊橋から新幹線で20-30分 (名古屋-豊橋往復割引切符という格安のがある)
タクシーで5分。とても現実的。

待合室には10人くらいの患者さんがいた。
がん検診もやっているクリニックで。

オシャレでキレイなカウンターに案内され、
問診票に記入する

性適合手術も対応の病院なので
性別に戸籍上の性別と今の性別を書くようなところがあったり。
マイノリティーの心情に配慮のある病院だなと思う。

豊川市民病院でも藤田でも思ったけれど、私はマイノリティー派なんだと思う。重きを置くところが違うことが、今回の件でよくわかった。

問診票にいっぱい書くところがあって、埋めるだけで10分以上かかった。
その後でセカンドオピニオンについて「聞きたいこと」を詳しく書く書類にも記入。自分が整理されてゆく。
一ヶ月で腫瘍が2倍の大きさになり、リンパにも転移してしまったこと、術前化学療法に切り替えたこと、その投薬の記録や、12月までの投薬の予定も記入した。
こちらのことをよく理解しようとしてくれていることがわかった。

診察室に案内されて、先生が来られる前に看護師さんから改めて質問があり、情報の整理と、私がなぜ今日ここにきたかを説明。
とてもしっかりしていた。

先に看護師さんに話すことで、先生に言いたかった「山盛り」のことが精錬された気がした。

先生に会う前に30分以上 説明や対話。

看護師さんがパソコンへのデータ入力が終わったらしく、上半身を診察ガウンに着替え。
(豊川でも藤田でも先生に乳房を見せることはなかった)
※豊川の形成外科の先生には流石に見せた

先生登場。ロン毛。早口。
でも、核心を突く質問が多い。
こちらから持参した豊川での画像を一通り見て、豊川の先生が作ってくれた 病理検査の結果と今までの経過と見比べながら
ご自身でもエコーを撮って見てくれた。

また、乳房の大きさを見て、シリコンを入れても左右対称差が大きいから、同じにはできないかなー、とか
豊川の形成では出てこないような話が出た。

ナグモクリニックの手術の特徴は
乳房の皮だけ残して中の病巣を取り除き、空洞にシリコンを入れるというもの。手術が一度で済む。(皮膚の)拡張器を使わずシリコンでやってしまう。
(難易度が高く、愛知県内では名古屋のがんセンターかナグモクリニックでしか出来ないそう)

豊川や藤田の場合は、乳頭に癌があってもなくても「切除」という判断だったけれど、ナグモクリニックでは手術の時は残して、病理検査にかけて陽性だったら 後で局所麻酔をかけて切除。

ワンクッションある。

大きな考え方として、豊川も藤田も「結論を後に持ってゆく」というものだったけれど(私のビビリもあり)
ナグモクリニックでは「すべて先に済ませて、後で調整する」という考えです、と。

それを聞いた時に、迷っていたことがごそっと落ちた。

シリコンに対してとても抵抗があったけれど、その前に拡張器にも抵抗があった。整理的食塩水を徐々に追加して切除した胸の皮を伸ばすんだけれど、食塩水の注入口が半年くらい皮膚から・・・これも恐ろしかった。

シリコンを入れて閉じてしまえば、それはない。

ピアスの穴が化膿しやすいので、拒否反応のことが心配です、と言ったら 糖尿病とかじゃないでしょ? そんなの、聞くに足らないよ みたいな先生。

あとは、私が一番気がかりだった
「見た目にかまけて、ガンの治療がおそろかになってしまうのでは」という心配。

それに対しては
「ガンの治療と再建は完全に別」とキッパリ言って下さったこと。

私が今日ナグモクリニックに来て一番良かったと思った瞬間。

自分自身が誤解していた。

シリコンをいれたら検査がしにくくなるんじゃ、とか 薬が効きにくくなるんじゃ、とか 勝手に自分で決めていた。

25年も乳がんの治療と再建をしている先生の言葉は力強かった。

あとは、見た目のことばかり話すのではなく
あなたはの癌は結構悪性度が高いんだよね、という
 (ホルモン治療は10年コースだと思うよ、と告げられる)
現実も説明していただいて、それも変に隠さないところが良かった。
それでも「やってみてくれる」。

今後まだ治療が続くのだけれど
毎日切除された胸を見るのは自分で。

一度取ったものは戻らないことは身に染みていただけに
中身はシリコンになっちゃうけれど
例えば骨折したらボルト入れるし
歯が悪くなったらインプラント入れるし
そんな風に思うことができた。

あれだけ嫌だなぁ、と思っていた手術に
少し「楽しみ」な気持ちが芽生えたのがわかった

あとは、シングルマザーで頑張ってきて、子供がやっと大きくなったので、婚活したいなーと思っていた矢先に癌が見つかって、という話をしたら
「じゃあ傷口は小さい方がいいね」と言ってくれた。

傷の大小で判断する人をパートナーに選ばないと思うけれど、その前にパートナー探しをする上で自分のモチベーションのあり方が違うことがわかった。小さな傷口で済むのなら、術後も楽だろうし。豊胸の手術を受けた患者さんの動画が公開されていて、手術の翌日「痛くないですー」と言ってたのも大きな安心材料になった。(しかも手術は15分で終わっていた・・・)

下着をユニクロのブラトップを選んで中にタオルを詰めて生活するのと、かわいい柄の濃いピンクの下着を身につけて生活するのとはモチベーションが違う感じ。見せて歩くわけじゃないけれど。それは毎日実感する。

診察室では先生が早口でガガーーーっと説明して急に「質問は?」と飛んでくる緊張感のあるやりとり。でも「家族はなんて言っているの?」「仕事は?」「稼げてるの?」という質問も挟まっていて、とてもいい対話だったと思う。
(早口や緊張感のあるやりとり、落合塾で慣れてて良かったーーー! と最大級に思った瞬間)

その場での疑問は解消されたように思った。
振り返ると、問診票を書くところから1時間半くらい経っていた。

帰りに先生が南雲先生の著書を「これ読んで」と手渡してくれた。

乳がんのことがびっしり書いてある本。

食事のことは最後に少しで、種類とか手術の方法とか原因とか そんな話でびっしり

ナグモクリニックの手術の大きな特徴は「入院がない」こと。
手術の翌日に帰宅する。

私は第一子の出産がアメリカで、2泊3日で退院だった。
あんな感じかなと思い、そこに不安はあまりない。

先生が「ここは人に知られたくない」って手術しにくる人がいるから、翌々日から普通に出社する人もいるんだよね、と。逆にいうと、社会復帰に支障がない手術をしてくれたり、私のような生活の基盤が弱い人には向く。
パソコン仕事はできるよ、と言ってくれて
仕事は休むつもりだったけれど、できることもあるんだな、と勇気をもらえた。

今は市民病院は面会謝絶だから、一人で一週間どうしよう、、というのもそれはそれで気がかりだったけれど、家なら動画を自由に見れるし、物音にも気を遣わなくていい。歯医者に行って歯を抜いても入院しないしなぁ。。。。

入院保険が適用にならないですが、と窓口の人に言われたけれど、私は入院保険に入っていないから関係ない。

手術を一度に済ますことは費用面でのメリットもある。
それも教えてくれた。

「自己負担限度額」制度というのがあり、手術が2回、3
回になるといちいち嵩むけれど、1回で済むならこの制度のメリットを大きく受けられる。
https://www.city.toyohashi.lg.jp/13881.htm

初めて聞く制度だったので、勉強になった。

タクシーを呼んでもらって、病院を後にする。
充実したけれど、疲れたので
タカシマヤの資生堂パーラーで「ラフランスのパフェ」を自分に奢った。
(今日も伝票の裏に真っ黄色のテプラで注意書きが貼ってあるところが名古屋の嫌いなところと思った。土足で視界に入ってくる。)

ラ・フランス、美味しい!!!
ずっと気を張っていたので、沁みた。


フルーツの存在感が良かった。グラスの中身が軽くて良かった。今、甘いものがたくさん食べれないので、抹茶とか栗系が選択できない。

もう少しいい紅茶使えばいいのに、、とか
折角いい器なのに、紅茶がシブく出ちゃってる、、とか
職業病が出て心の中でザワザワしてしまった。。
名古屋はこういうところが苦手だけど、ラフランスは美味しかった。


放心状態

タカシマヤをウロウロしたい気持ちを抑えて
新幹線でとっとと帰った。

ナグモクリニックのことを知ってからまだ一週間。
まさか自分がここで手術を受けたいと思うとは!!

最初はインスタかFBの広告で脂肪注入豊胸の広告がいっぱい出てきて、サラサラ読んでいだけれど、なんの拍子かナグモクリニックのサイトにあたって、HPを読んだ。

美容外科だと思っていたけれど、南雲先生は昔、乳がんの手術って肋骨がゴリゴリ出てしまうような手術で、、それをなんとかできないかと思ったのが始まりだそうで。(一時期テレビに出てダイエットの話をしていたのは、乳がんを食生活から予防しようという啓蒙もあったそう)

今日面談してくれた先生も「乳腺外科」「形成外科」両方の資格を持ち、一人で手業を統合できることが特徴と言っておられた。

世の中にはいろんな考えと技術があって、自分の希望と考えと環境があうんらば、進んで行くのだなーと思った日。

豊川の先生に「ナグモクリニックで手術受けたいです」というのに勇気がいるけれど、自分のことだから言うしかないですね。

あ、、、豊川の先生や病院に不満があるわけではないです

できることとできないことがある、と言うだけなのと
豊川にはそこまで見た目に拘る人が少ないのだと思います。

命が最優先、って思うのは本当そうだし。

豊川の先生は好きだし
手術は名古屋行くけれど
その後の投薬はまだまだ続くので、
それは豊川でお願いしたいと思っています。

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淡々と日記を綴ります。2022.5月に胸にしこりが見つかり、乳がんの疑いが発生しました。その時にチカラになったのは、「私も経験者だよ」という身近な人の言葉と普段と変わらず淡々と接してくれる人の姿勢でした。怖いことより、日常やチャレンジしたいと思っていることをお話ししていきたいです。ずっと日記は書いてきましたが、ガンというトピックが入ってきたことでより鮮明に人生を描いて行けたらと思うようになったので、そこを書いて行けたらと思っています。

淡々と日記を綴ります。私の日記のトピックが、人生の楽しみやよりよく生きるヒントに繋がれば幸いです。 シングルマザー | 第二の人生 | 乳…

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