AIリアルタイムニュースアップデート #2
noteやYouTubeでの話題と、ちょっと違う角度からパッと見で分かる生成AIに関する最新の話題・動向です。出典メディアにより、かなり異なりますが、遠目からAIの動向把握をめざしています。
業界の動向
Synthesiaの評価額急騰
イギリスの生成AIスタートアップであるSynthesiaが1億8000万ドルを調達し、企業評価額が21億ドルに達しました。同社は、AIを活用してリアルな人間の顔や音声を生成し、従来の撮影方法を不要にする技術を提供しています。この新たな資金調達により、日本、オーストラリア、ヨーロッパ、北米などの市場でAI搭載の動画プラットフォームを拡大する計画です。
出典:THE TIMES & THE SUNDAY TIMES
コメント:
AI技術の進化と市場の需要が、従来の映像制作プロセスを根本的に変革していることがわかります。前回も取り上げましたが、映画業界ではあえてAIを一切使わないと宣言した映画製作を行ったりしているようですが、特に、コスト削減やグローバル展開の加速により、今後の映像制作業界に大きな影響を与える可能性があります。一方で、AI生成コンテンツの品質や倫理的問題も議論されるべき課題です。
法的・規制の最新情報
カナダの出版社がOpenAIを提訴
カナダのニュース出版社連合(The Canadian Press、Torstar、Globe and Mail、Postmedia、CBC/Radio-Canadaを含む)が、OpenAIを相手取り訴訟を起こしました。彼らは、OpenAIが許可や報酬なしに自社のニュースコンテンツをChatGPTの訓練に使用したと主張しており、この行為がジャーナリズムへの投資を損なうとともに、著作権法に違反していると訴えています。
出典:AP NEWS
コメント:
日本では法律無視でもやっちゃえムードが強く、中華製AIも安全保障上の危険性もプライバシー情報も関係なく使っちゃえムードで、これから来る落とし穴を気にしないAIユーザーが多いのですが、AIによるコンテンツの無断利用に関する法的課題がますます注目されています。報道機関としては、著作権保護と収益確保の観点から、AI企業との公正な関係構築が求められます。この訴訟の結果は、AI業界全体の今後の法規制や運用方針に大きな影響を与える可能性があります。
文化的・倫理的議論
アーティストがAI規制を求める
サー・エルトン・ジョンとサー・ポール・マッカートニーは、AIがアーティストの著作権に与える影響について懸念を表明しました。彼らは、「データ(利用とアクセス)法案」の改正を支持し、既存の著作権保護を生成AIにも拡大することを求めています。これにより、企業がアーティストの作品を適切な報酬なしに利用することを防ぐ狙いがあります。
出典:THE TIMES & THE SUNDAY TIMES
コメント:
映画の問題と同様、著名アーティストの声が、AIと著作権保護の議論を活性化させています。アートや音楽業界において、クリエイティブな労力が正当に評価される仕組みが死活的な問題として浮上してきています。法改正により、AIと共存できるバランスの取れた持続可能なモデルを構築が求められるでしょう。日本は海外の流行りの音楽を平気でパクってもヒットさせればOKとやっていますが、ネットの時代はすぐにバレバレとなることは明らかでしょう。
企業のAI活用
JPMorganのAI統合
JPMorgan Chase & Co.は、20万人の従業員向けに「LLM Suite」と呼ばれる生成AIツールを導入しました。同社のCEO、ジェイミー・ダイモンはこの技術の推進者であり、年内にモバイルでの利用も可能になると予測しています。同社は、AIが日常業務の効率を大幅に向上させる可能性があると強調しています。
出典:BUSINESS INSIDER
コメント:
金融業界のようなデータ集約型の分野において、AIの活用が進むことで業務効率化が大きく進展することが期待されます。ただし、セキュリティや倫理的な側面も慎重に考慮する必要があります。今後、他の企業への波及効果にも注目したいところです。とりわけ、日本でも海外でもトレーディング部門やエコノミストなど分析部本の人員削減は進んでいるようです。ちなみに、ゴールドマンサックスのトレーディング部門はほとんどがAIベースのアルゴトレードになっていて人員はほとんどいないとも言われています。
批判的視点
生成AIの実用的課題
生成AI技術は初期の期待とは裏腹に、正確性の欠如や「ハルシネーション(幻覚)」と呼ばれる誤情報の生成などの問題で批判を受けています。その結果、いくつかの企業では財務的損失が発生し、技術の将来性に対する懐疑的な見方が広がっています。今後の大幅な進化が求められています。
出典:WIRED
コメント:
生成AIの現状の課題として、過度な期待と実際の技術的制約のギャップが浮き彫りになっています。ユーザーの信頼を得るためには、精度の向上や誤情報の制御といった技術的進化が不可欠です。これらの課題が解決されるかどうかが、AIの長期的な普及に影響を与えるでしょう。AIも実は草創期で一部では騙されて企業が導入しているのかもしれません。インターネットの草創期にもつまらないWebサービスでとんでもない請求をしている企業が多かったのですが、全く同じことが発生しており、本来、AIで1万円程度でできることを数十万とか百万円でできるなど、見分けることも重要となります。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
スキ、フォロー、コメントをいただければ、大変励みになります。
よろしくお願いいたします。
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★