【特殊ルール】EX-GLC: ADV-PCGで遊ぶジムリーダーチャレンジ
はじめに
おはこんばんにちは。
三度のスタンダードレギュレーションより特殊ルールが好きなゆるふわポケカプレイヤーです。
突然ですが、皆さん GLC (ジムリーダーチャレンジ) と呼ばれるポケモンカードゲームの特殊ルールをご存知でしょうか?
詳しくは以下のサイトや記事を見ていただくこととして、ざっくりいうと次のような制限のもと構築したデッキで対戦する特殊な遊び方です。
これまで主に海外 (TPCi) 圏で遊ばれていたルールですが、ポケモンワールドチャンピオンシップス2023 (PWCS2023) 横浜大会のサイドイベントの一つとして採用されたこともあってか、この1年で日本国内でも遊べる場が増えてきました。
単に「GLC」と呼んだ場合、エクストラレギュレーション相当のカードプールでデッキを構築し、最新のルールに則って対戦することになります。
しかし、熱心なADV-PCGプレイヤーの有志たち (だいたい私) は、エクストラレギュレーションのかわりにADV-PCGシリーズのカードを使い、ADV-PCG当時のルールでGLCのような遊び方ができないかと考えました。
それが「EX-GLC」です。
EX-GLCのルール
ADV-PCGシリーズ (ワールドチャンピオンズパック (WCP)、各種プロモーションカードを含む) のカードを使用します。
[草][炎][水][雷][超][闘][悪][鋼][無色]のうち、タイプ(色)を1つ選びます。デッキに入れることができるポケモンのカードは、選んだタイプを持つポケモンだけになります。
「2つのタイプを持つポケモン」は、どちらか片方のタイプが選んだタイプと同じならデッキに入れることができます。
[無色]タイプの「たねポケモン」として場に出すことができるトレーナーカードは、どのタイプを選んだ場合でもデッキに入れることができます。
同じ名前のカードは、デッキにそれぞれ1枚ずつしか入れることができません (基本エネルギーカードを除く)。
特殊エネルギーカードである《悪エネルギー》《鋼エネルギー》は、デッキにそれぞれ1枚ずつしか入れることができません。
「ポケモンex」「ポケモン☆」のカードは、デッキに入れることができません。
その他、対戦に関するルールなどは、ADV-PCGシリーズの最終環境に準じます (原則、WCPにおけるエラッタは適用しません)。
[2024.4.7 追記] 1ゲームにかかる時間が通常のADV-PCG環境よりも長くなることから、特別なルールとして60枚デッキ・サイド4枚による対戦を推奨します。
後述するW虹杯のサイドイベントでも、60枚デッキ・サイド4枚による対戦を行います。
実質的に「デッキに入れられない」カード (一部)
たねポケモンと進化ポケモンのタイプが一致しない場合、その両方を同じデッキに入れることはできません。
そのため、(ルール上、デッキに入れることはできても) 場に出すことのできない進化ポケモンがいくつか存在します。
通常のADV-PCG環境でよく使われるポケモンも該当するため、デッキを構築するときには注意しましょう。
オススメポイント
EX-GLCでは、通常のADV-PCGレギュレーションと比較して、次のようなメリットがあると考えています。
懐かしいゲーム展開を楽しめる (かもしれない)
ADV-PCGシリーズの終了から15年以上経った今でも考察が進み、時にまったく新しいデッキコンセプトが発明され、(現行ポケカほどではないにせよ) 環境が変化していると言われる現代ADV-PCG。
その代名詞でもあるワザ「つきおどす」の《オドシシ》や、《逆転!マジックハンド》などをワザ「ひろってくる」で使い回す《ラッタ》をはじめとしたコントロール系統のデッキ。
その一方、圧倒的なデッキパワーを誇り、環境変化に合わせてデッキの細部を変えながらトップTierに君臨し続けている《わるいバンギラス》+《マルマインex》デッキ。
ADV-PCGプレイヤーの中には、当時のカードを懐かしんでこの沼に足を突っ込んだ人も多いと思いますが、ここで出会うデッキ、そのパワーやゲーム展開は本当に“懐かさ”を感じるものだったでしょうか。
特に当時競技シーンからは遠く離れた“ただの子どもたち”だった人にとって、そのギャップは思ったよりも大きかったのではないでしょうか。
EX-GLCでは、強力なポケモンexをデッキに入れられないことに加え、同じ名前のカードをデッキにそれぞれ1枚ずつしか入れられない制限のおかげで、まるで数パックの開封結果から寄せ集めたようなデッキが完成します。
また、同様の理由で理想盤面におけるパワーそのものとその再現性が低いこともあり、ゲームテンポが通常のADV-PCG環境よりもゆっくりになることが予想されます。
限られたカード資産の中で遊び、現代ADV-PCGでは見向きもされないようなポケモンが切り札だった“ただの子どもたち”にとって、通常のADV-PCG環境と比べてより“懐かしさ”を感じられるはずです。
高額カードを何枚も集める必要がない
近年のポケモンカードに対するコレクター需要 (オブラートに包んだ表現) によって、以前と比較すると、特にポケモンexやポケモン☆、δ種のカードを複数枚集めるための金銭的な負担が大きくなってしまいました。
また、嬉しい悲鳴ではありますが、一部の汎用系トレーナーカードは1枚1,000円を優に超え、デッキの数✗4枚ずつ揃えることが難しくなっている側面もあります。
EX-GLCでは、ポケモンexとポケモン☆はそもそもデッキに入れることができず、また、同じ名前カードはデッキにそれぞれ1枚ずつしか入れられないため、どんなに高額であっても1枚用意さえすれば済む、というメリットがあります。
加えて、ADV-PCGシリーズ当時に「デッキを組んでいなかった (組めなかった) けどコレクションはしてた」という人にとっては、そのファイルに入っているカード1枚を取り出すだけでデッキの必要十分数になります。
サンプルデッキレシピ
「このカードはデッキに入れないの?」「こういうコンセプトの構築のほうがよくない?」など、感想がある人はぜひコメントしてください。
あなたの意見が、EX-GLC環境を前進させます!
草タイプ
炎タイプ
雷タイプ
超タイプ
鋼タイプ
おわりに
2024年6月29(土)-30日(日)、東京都内にてADV-PCGレギュレーションの自主大会「第3回 ダブルレインボー杯 (W虹杯)」が開催予定です。
そしてそのDay2では、(おそらく世界で初めて) EX-GLCのトーナメントが本大会のサイドイベントとして実施されます。
環境デッキやメタゲームという概念が存在しない中、「参加者の皆さんがどんなデッキを作ってくるのか?」「EX-GLCの対戦は果たして本当に面白いのか?」など、妄想が捗って今からとても楽しみです。
Day1の本戦参加が難しい方も、Day2のサイドイベントからご参加いただけますので、以下Tonamelへのエントリーをお願いします。
その他不明点などありましたら、筆者のTwitter (現X) アカウント (@tilanosaur)、または、W虹杯のDiscordからお気軽にお問い合わせください。
2024.3.12 追記
W虹杯 (およびそのサイドイベント) では、参加者の公式大会入賞歴に関わらず《勝利のリング》を使用することができます。
サイド落ちによるゲームへの影響が特に大きいEX-GLC環境では、より一層強力なカードとなるため、ぜひ採用を検討してみてください。
現物を所有していないプレイヤーへの配慮として、SMシリーズ収録の《ロトム図鑑》を《勝利のリング》として扱い、デッキに入れることができる特殊裁定が採用されます。
2024.4.7 追記
W虹杯のサイドイベントでは、大会進行の観点から60枚デッキ・サイド4枚による対戦を行います。
最後までお読みいただきありがとうございました!