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TikTok LIVE「無言配信」の立役者・夏絵ココさんインタビュー、ライブ配信の新たな可能性とは
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言葉をひとことも発さず、愛らしくチャーミングな仕草で、寄せられるコメントやギフティングのお礼に身振り手振りを交えてコンタクトを取る。
その空間はまるでゲームやアニメの仮想現実の世界。「いったい、なにが起こっているの?」と、驚きの声が寄せられています。
今、TikTokのライブストリーミング機能「TikTok LIVE」で言葉を発さず、身振り手振りだけでリアクションする「無言配信」というものが、一大ブームを巻き起こしているのをご存知でしょうか?
この配信の第一人者が、夏絵ココ 👒💓さん(@natuecoco)です。ライブ配信の常識をくつがえす「無言配信」を、ココさんは「思考実験」と表現して、週5日ほど開催しています。
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ココさんの「無言配信」は、ことし大きな話題になり、3月には同時視聴者数5万人を記録。「#無言配信」は現在まで1億1000万回以上再生されています。
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♬ オリジナル楽曲 - 夏絵ココ👒💓無言配信の人 - 夏絵ココ👒💓無言配信の人
「ケイリーさん」(@k_irie5)など人気TikTokクリエイターをはじめ、アーティストの「Adoさん」、俳優の「仲里依紗さん」も、自身のSNSでココさんのモノマネを披露。
SNSを横断してその存在が知られる LIVEクリエイターとなり、約2000人だったココさんのTikTokのフォロワーは、半年間で93万人にも上る人気になっています。
いったい、なにが起こっているのでしょうか?
ココさんにお話しを伺い、「無言配信」誕生の経緯や、人気となった背景、ココさんの人物像に迫ります。
「無言配信」誕生のきっかけ
ココさんが「無言配信」を始めたのは2021年11月。それまで動画投稿しか行っていなかったTikTokで、初めて開催した TikTok LIVE がきっかけでした。
当時、TikTok以外の配信プラットフォームでゲーム実況を行っていたココさん。ある日、「癒されたい」という想いから、部屋でくつろいだ様子をTikTok LIVEで配信してみたそうです。
すると「無言なのに癒される」というコメントがいくつも寄せられたといいます。
「私はネコを飼っていますが、言葉がなくても癒されたり、お互い認め合えているような瞬間を感じたことがありました。ライブ配信でも、言葉を交わさなくても視聴者の皆さんと繋がれるのではないか?と思ったんです」
TikTok LIVEで、夢の中でしか会えないキャラクターに
その日から週2日ほどTikTok LIVE で「無言配信」をスタート。「夏絵ココ」は、夢の中でしか会えないキャラクターがイメージされているといいます。
「配信を観た方から『よく眠れるようになりました』という声がたくさん寄せられて、『夢の中の景色』という世界観を意識するようになりました」
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ココさんは「無言配信」の終盤に、「『無言配信』は『思考実験』(※頭の中で推論を立てて想像する実験)である」と解説しています。
「この配信は思考実験です。思考実験をしているのは今この配信をご覧になっている皆様です」(ココさんの無言配信より)
その理由は、視聴者からのコメントが発端になっているといいます。
「『この配信には何か意味があるの?』とたずねるコメントも相次いたんです。これってもしかして『思考実験』になっているんじゃないか?と思い、そこから『思考実験』と表現しています」
それまで無言で配信を行っていたココさんから突如、発せられた「思考実験」という言葉。これが大きなインパクトとなり、“謎解き”するように視聴者さん同士もコメントをし合って、一体感が生まれる配信になっていきます。
同時視聴者数5万人の人気配信に
2022年に入り、ココさんは「無言配信」を本格的に始動しました。
1月末のTikTok LIVEの配信者ランキングのイベントに合わせて、6日間連続で配信にチャレンジすると配信3日目に信じられない出来事が起こります。なんと最大視聴者数が1万人を超えたというのです。
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「それまで1回のライブの視聴者数は5、6000人ぐらいでした。配信をはじめてすぐで、こんなにたくさんの方に観てもらえているのはすごいと思っていたら1万人を超えて、本当にびっくりしました!」
このイベントを境に視聴者は増えていき、3月のライブでは、ついに同時視聴者数が5万人を記録。劇的に増えていく反響の大きさに驚いたといいます。
「自分の発信が世の中に響いたということを実感しました。どうやったらもっと楽しんでもらえるか、1回1回のライブをより大切に心がけるようになり、そのなかで自分の「声」も届けていくことを決めたんです」
そこで取り入れたのが「会話タイム」でした。
それは「無言配信」後の30分~1時間に、コメントやギフティングへのお礼などを直接、話して伝える時間です。こうして「無言配信」と「会話」の両方を楽しめる構成に変えたことで配信全体のクオリティも高まっていきました。
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決めセリフ「バトルしようぜ!」が大流行
声を出すことを決意したココさんですが、視聴者さんはそんな声にも驚かされることになります。
ココさんは声優さんのような声の持ち主で、決めセリフまで誕生したのです。
それが「バトルしようぜ!」というセリフ。元々は人気アニメのキャラクターが発するセリフですが、ココさんはTikTok LIVEのコラボ配信の「バトル・コラボ」で披露しました。
するとキャラクターそっくりの声に驚く視聴者が続出。「ケイリーさん」(@k_irie5)など人気TikTokクリエイターが、ココさんのモノマネと声真似を披露するなど、「#バトルしようぜ」も現在まで5600万回以上再生されてTikTokで大流行しました。(2022年7月時点)
ライブも注目を集めて、前述の通り「無言配信」は、3月のライブで同時視聴者数5万人を記録する人気配信になり、TikTok LIVE リアルタイムランキング(配信者勢いランキング)で1位を獲得するまでになりました。
またアーティストの「Adoさん」、俳優の「仲里依紗さん」など著名人もこぞって、自身のSNSでココさんのモノマネと声真似を披露。ココさんの存在は、さまざまなSNSを横断して広まっていきました。
こうして約2000人だったTikTokのフォロワーは、僅か半年間で93万人にも上る人気になったのです。
自分の本能に従い、導かれる方へ
TikTok LIVEに「無言配信」という新たなジャンルを確立させて人気TikTok LIVE クリエイターとなったココさん。
ライブ配信の概念にとらわれない「無言配信」へ挑戦しようとした想いや、その勇気はどういったところから生まれたのか。それを伺うと意外な応えが返ってきました。
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「私は本当にやりたいと思ったことにしか、手を出せない性格なんです。勇気が必要なことだったらやらなかったかもしれません。自分がその時に、どれだけ自然にやりたいと思えるかどうか。そうした想いを大切にしています」
コスプレを極めて、TikTokでもコスプレ動画を投稿してきたココさん。ゲームやアニメのキャラクターのような仕草や動作は自然に表現できるパフォーマンスでした。
自分の興味関心を大切に、気軽にTikTok LIVE を始めたこと。それが「無言配信」の誕生につながっていると話します。
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「新しいことにチャレンジしようという感覚より、自分の本能がどこに向かおうとしているか。それを常に意識しています」
「夢の中の景色」がコンセプトの「無言配信」。そこには視聴者の本能に訴えかけるといった大きなテーマがあるといいます。
「観ている方の本能に訴えかけようと思ったら、やはり自分の本能が動かないと、実現するのは難しいと思っているんです」
好きな世界観を創れる、TikTok LIVEのエフェクト
自分の本能に従い、導かれる方へ進んで始めた「無言配信」。
ココさんが思い描く「夢の中の景色」という世界観は、コスプレはもちろん、TikTok LIVEの多彩なエフェクトでも表現されています。
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「TikTok LIVE は他の配信アプリと比べて、エフェクトが本当にたくさんあります。メイクがより濃く反映されるものや、セピアやブルー系といった色味を上手く取り入れるエフェクトなどで『夢の中の景色』を表現しています」
コスプレは特定のキャラクターではなく、アニメやマンガなど色々な作品をオマージュして、一番好きな要素を集めたオリジナルだといいます。
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「夢の中なので、キャラクターは個性が強い主人公枠よりも、モブ(主要キャラ以外の登場人物)というイメージです。主人公ほどパーソナルは強くない、けれど印象には残る。そんなキャラクターを追求しています」
ココさんの感性が投影されたコスプレにTikTok LIVE の多彩なエフェクトが合わさり、無言配信の世界観は創り上げられています。
コラボ配信の化学反応が人気に
またTikTok LIVEは、リアルタイムで配信されているLIVEがTikTokの「トップLIVE」や「おすすめ」「フォロー」のページにも表示されます。
ココさんはTikTok LIVEで配信すると、フォローされていない視聴者にもフラットに配信を届けられるチャンスがあるのは大きいと話します。
「配信アプリはたくさんありますが、TikTok LIVEは、より多くの方に視聴してもらえる印象があります。動画投稿だけじゃなくライブ配信でも、海外で注目を浴びて飛躍につなげることができる、これもTikTok LIVEならではの大きな魅力だと思います」
TikTokは150以上の国と地域で使用されるグローバルなプラットフォーム。言葉を交わさない「無言配信」のコメント欄では、さまざまな国の視聴者さん同士が言葉の壁を越えて交流しているのが見られます。
そうした繋がりはLIVEクリエイター同士でも起こります。普通だったら出会うことがないTikTok LIVEクリエイターと、同じ画面内で同時に配信を行うことができるのが「コラボ配信」です。
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ココさんも、声真似で現実世界から独特な「さとゆワールド」へ引き込む、人気パロディ系エンターテイナー「さとゆさん(さとゆ(^↓^)地上最強の人🍊)」(@satoyu0704)とのコラボ配信が話題に。
「無言を貫くココさん」と「なんとか笑わせようとする、さとゆさん」という対極する2人の間で起こる化学反応が人気のコラボ配信になっています。
ココさんはコラボ配信で自身のパーソナルな部分を自然に見せることができるといいます。
「コラボ配信の一番良いところは、お互いがまだ視聴者の方に見せていない良い部分を見せれることだと感じます。さとゆさん等、コラボをして頂いた方から対話を通じて、そうした部分を引き出してもらえて、視聴者の方に自然に見せることができました」
こうしてココさんの感性に、多彩なエフェクトやLIVEクリエイター同士のコラボ配信といったTikTok LIVEのクリエイティビティを刺激する機能や価値が融合して、「無言配信」は創り上げられ、全世界に広がっています。
TikTok LIVEから、リアルイベントへ
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2022年7月16日、TikTok日本初となるオープンエリアでのフェス型イベント「TikTok Creative Festival」にて、渋谷MIYASHITA PARKでの出演が決定したココさん。
当日は、コラボ配信で視聴者を盛り上げてきた「さとゆさん(さとゆ(^↓^)地上最強の人🍊)」(@satoyu0704)と『TikTok LIVE 生バトル・コラボ配信』を開催すると発表されています。
今後、ココさんは、このように視聴者やファンの皆さんと直接、交流できる機会もつくりたいといいます。
「フォロワーが100万人を突破したら、リアルで会える特別なイベントも開催しようと考えています。コメントでしか見えていない皆さんの姿を、私も観てみたいですね」
その際はTikTok LIVEでも配信を行い、実催のイベントと配信の両方で「思考実験」を展開するといった構想を話してくれました。
「目指すのは、TikTok LIVEで自分が創り上げた『夢の中の世界』を、オンラインからリアルの世界に広げていくことです。どんどん広がって、将来的には海外でもイベントを開催できたらいいなと思っています」
本能に従って、ことしTikTok LIVEで一大ブームを巻き起こした夏絵ココさん。 新たな可能性を感じさせるライブパフォーマンスに、これからも目が離せません。
クリエイタープロフィール
夏絵ココ👒💓(@natuecoco)
TikTokをメインで配信を行っている、"無言配信者"。『これは思考実験です』や『バトルしようぜ!』等のインパクトのあるセリフ等でも覚えられている。 個々の感情になる前の感覚に届くように配信をしています。 私の配信を通して、驚きを得たり、新しい感覚になってもらえたりすると嬉しいです。
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