
TikTok LIVEが1周年!ライブ配信の現在地、もっと輝く活用のヒント
2021年7月31日、TikTokのライブストリーミング機能「TikTok LIVE」はサービス開始から1周年を迎えました。
ショートムービーの投稿に加え、クリエイターの新しい活躍の場として多様で創造性に溢れたユニークなライブ配信が毎日行われています。
LIVE機能を使用できるユーザーの拡大とともに配信者数は増加、2021年10月現在、1日当たり1万人以上のユーザーがライブ配信を行っています。
日本でTikTok LIVEがローンチされてから、この1年間の累計配信回数は約200万回を超えました。
これまでの歩みを振り返ると、TikTok LIVEで視聴できる「ライブイベントの開催」や、「新機能の追加」といった出来事はもちろん、「海外ユーザーとのコラボ配信」がトレンドになるといった面白い現象も起こっています。
リアルタイムで配信されているライブは「トップLIVE」や、「おすすめ」「フォロー」のページにも表示されるようになりました。
これまでになくまだ知らない人にも伝わっていく可能性が広がり、「TikTok LIVE」をきっかけにクリエイターを知るなど、配信する側・観る側にとっても発見がある場所になっています。
配信者と視聴者の双方向コミュニケーションが行える「TikTok LIVE」。その活用事例から、新たなクリエイティブやビジネスにつながるヒントが見えてきました。それらを紹介してライブ配信の魅力に迫ります。
多彩なクリエイターが、自由に配信
「TikTok LIVE」ではショートムービーの動画投稿では見られないクリエイターの新たな一面を知ることができます。
またアーティストをはじめ、マジシャン、大道芸人、イラストレーター、書道家、フラワーアレンジャーなど多彩なクリエイターがパフォーマーとして自由にライブ配信を行っているのが「TikTok LIVE」の大きな特徴です。
(写真左から)フラワーギフト&装飾の職人「MORIYA(@momomomo8783)」さん、シンガーソングライターの「Anna(@anna_mysticeyes)」さん、マジシャン「小さなマジシャン まっち(@match0327)」さん、筆ペン達人「筆ぽよ(@fudepoyo)」さん
2021年3月に「TikTok LIVE Gifting(ギフティング)」が実装され、ユーザーは配信者を直接、応援することが出来るようになりました。
ネット知名度“ほぼゼロ”だったと話すもギフティングから収益を得るまでになったのが、けん玉パフォーマーの「ゆーだま(@yuudama1210) 」さんです。
今年2月の配信では同時接続者数1万2200人を記録。20個の大皿が一列に連なった“20連けん玉”など大技を続々と披露していきます。
けん玉パフォーマンスは、言葉不要のノンバーバルなもの。しかしゆーだまさんは視聴者を“参加者”として引き込む話術が重要だと言い、
「無言で技を披露するのではなくその技が、どのようにすごいのかを説明するのも“芸”」
だと話します。大技の難易度をしっかりと解説することで緊張感が漂い、「頑張れ!」という応援コメントや、技が決まるたびギフトアイテムが飛び交う空間は、まさに没入型のショー会場。
視聴者を“参加者”として引き込む――これは人気のパフォーマーたちにも見られます。
リクエストを聞いたり、技術の裏側を教えたりとファンとコミュニケーションを楽しみながら、独自の世界観を創り上げ、興奮に満ちたパフォーマンスを披露しています。(ゆーだまさんのストーリーは、こちら )
海外コラボ配信で、グローバルに活躍
TikTokは150以上の国と地域で使用されるグローバルなプラットフォームです。「海外ユーザーとのコラボ配信」は、今年、大きなトレンドとなりました。
コラボ配信で視聴者はコラボ相手となるクリエイターを新たに知ることができます。
様々な国のクリエイターと積極的にコラボ配信を行い、史上稀にみる現象を起こしたのがクリエイター「炊き立てご飯(@syoki4409) 」さんです。
@syoki4409 tiktokライブ世界大会🇯🇵vs🇲🇲3-1の圧勝で日本の勝利となりました。今日も世界大会やります。21時から決戦です#tiktokライブ世界大会 #女の子やと思われた#どんな気持ちで生きていこう#ミャンマー戦#圧勝
♬ オリジナル楽曲 - 炊き立てご飯 - 炊き立てご飯🍚
今年1月に韓国の人気クリエイターと行ったコラボ配信は最大同時視聴6万人以上を記録。1ヵ月で30万人フォロワーを増やしました。
あまり外国語が得意ではない炊き立てご飯さんですが、明るくポジティブな空間を意識して、
「言葉はわからなくても、即興でジェスチャーで笑わせる」
それが世界中の配信者とのコラボ配信で人気を集めるコツだと言います。
ポンポンっとリズム良く笑いを届ける。するとポジティブな感情は次第にどんどん連鎖していき、コラボ相手の視聴者が母国語でコメント欄にてフォローするといった面白いコミュニケーションが起こります。
炊き立てご飯さんは、韓国、ブラジル、アメリカ、フランス…と11ヵ国以上の配信者とコラボ配信を行い、60万人以上のファンを獲得。一躍人気となりました。
グローバルにライブ配信を行うことで、クリエイターにとって大きな転機となる可能性を秘めています。(炊き立てご飯さんのストーリーは、こちら )
企業もTikTok LIVE に挑戦
ショートムービー投稿はもちろん、「TikTok LIVE」も併用して活用する企業や店舗が増えています。ライブ配信は双方向コミュニケーション。働くなかで磨き上げたコミュニケーション能力が光る場所でもあります。
東京・浅草で人力車による観光案内を行っている「東京力車(オモシロイ人力車)(@tokyorickshaw )」では、今年4月、コロナ禍で浅草に観光客の足が遠のく中、自分達に出来る事を探して「TikTok LIVE」に挑戦。
スタッフ同士でコミュニケーションを取りながら人力車で浅草の街を歩く体験を配信しています。
「ライブ配信を観てくださり、実際に乗車いただけることや、浅草の街の方々からお声がけいただく事がかなり多くなりました」
東京力車の及川唯さんは「TikTok LIVE」による効果をそのように話します。
現在、動画でのコラボ依頼や、視聴者から採用への応募も増えているといい、交通安全を心掛け、積極的に配信を続けていきたいと意気込みを語っています。
またサボテンの展示や、カピバラをはじめ120種類の動物たちとふれあえる静岡県伊東市の「伊豆シャボテン動物公園(@izushabotenzoo )」は、約1年前から「TikTok LIVE」を始め、多い時で週5日以上、飼育スタッフさんによる動物紹介などの配信を行っています。
同園では園内をボートで巡るツアーや、動物ショーなど、来場者と近い距離でのコミュニケーションを大切にしてきました。
だからこそライブ配信でもスタッフさんの磨き上げたコミュニケーション能力が活かされ、専門性の高い解説は人気を集めています。
「TikTok LIVEは、どのSNSよりも視聴者が集まりやすいのが魅力です」
と同園の担当者さんは話します。そのため事前告知を行わず、空き時間など業務に支障ない範囲で配信が可能だといいます。
全国に10店舗を構える「金沢フルーツ大福 凛々堂 」では“スタッフさんにファンが生まれる”という驚きの現象も起こりました。
「ライブ配信をしている販売スタッフに会うためにフルーツ大福を買うという逆転現象が生まれています」
SNS運用も手がける社長の鈴木智哉さんはそのように話します。
あるスタッフさんの卒業の日には全国から顧客が集まり、通常の4倍ほどの在庫が完売になりました。
ギフティングでアルバイトスタッフ全体の月給に匹敵するほどの収益となった配信もあったといいます。(ギフトの一部は当日の販売スタッフさんに歩合として渡されました。)
鈴木さんによると、通販やギフトといった複数のキャッシュポイントを機能させられ、さらに営業風景や製造過程といったオペレーションもライブ配信で見せることで、お客様の安心感にもつながっているといいます。
売上以上の体験価値を創出している企業・店舗の「TikTok LIVE」活用。スタッフさんには“SNSのテクニックも磨きながら働けるメリット”もあり、今後の発展に大きな期待が寄せられています。(「金沢フルーツ大福 凛々堂」のストーリーは、こちら )
盛り上がる、ライブイベント
TikTokでは今年、さまざまなイベントを開催し、それらは「TikTok LIVE」で配信されています。
音楽フェスはもちろん、おうちにいながら花火大会を楽しむことが出来た「TikTok HANABI LIVE - みんなの願い」(1月23日)、アムステルダム国立美術館など世界12ヶ国から計23館の美術館・博物館がリレー生配信した美術館ツアー「#MuseumMoment」(5月18日)と、 「楽しみ」や「喜び」といった情熱に満ち溢れたライブイベントは視聴者に多くの勇気や感動を与えています。
メジャーデビュー10周年を迎えた人気バンド back numberは、9月にTikTok公式アカウント「back_number_official (@back_number_official) 」を開設し、9月26日には初のTikTokライブ配信『back number TikTok LIVE&TALK』を開催。初パフォーマンスとなる最新曲 『黄色』など3曲をライブ披露しました。
「TikTokでは、ほんとに新人バンド。混ぜてもらえたからには、俺らも俺らなりのやり方でここを大事にしたい」
と、ボーカルの清水依与吏さんが想いを語る場面もありました。
本イベントは同時視聴者数76,690となり、これまで日本国内で行われた「TikTok LIVE」のライブイベントでは過去最高記録を達成。
ライブ後は視聴者とのトークも楽しみ、大きな盛り上がりをみせました。
2021年5月にはグローバルで新機能「TikTok Gated LIVE」が実装。
事前に発行したシリアルコードをチケット販売サイトなどを通じ有料販売する「チケット制」や、キャンペーンなどで事前配布するなど、新しいライブイベント体験を創り出しています。
韓国の「ロッテ免税店」は5月、人気アーティストが出演するファミリーコンサート『31st Lotte Duty Free Online Family Concert』を「Gated LIVE」で開催したところ、世界中から視聴に必要となる「ロッテオンライン免税店会員」の会員登録が行われ、全世界のユーザーが熱狂のライブパフォーマンスを楽しみました。
日本でも8月、初の「Gated LIVE」を用いたライブイベント『Family Fes 2021 on TikTok』が開催。『Family Fes 2021』の最終公演の模様がTikTok LIVEで“限定LIVE”として独占生配信されました。
国内外のライブイベントで「TikTok LIVE」やチケット制「Gated LIVE」が積極的に活用され、いづれも大きな盛り上がりをみせています。
ライブ放送で、災害時の緊急放送も
「TikTok LIVE」を通じて番組告知を行ったり、ニュースを配信するなど、放送局による「ライブ放送」の試みも見られるようになりました。
TikTokでは地震や台風などの災害時、安全を支える力として、ライブ放送を活用した災害や防災に関する情報発信を行っています。
24時間365日、最新の気象・防災情報をリアルタイムに伝えるライブ放送を行っている『ウェザーニュースLiVE (@weathernewslive) 』では災害が発生した際、すぐに速報体制に切り替わり、情報を速く正確に伝えるとともに専門家の生の声で、安全確保のための情報や防災上の注意点などを配信します。
また災害の規模によってはTikTokアプリから通知が送られ『ウェザーニュースLiVE』をフォローしていないユーザーも通知を受け取ることが出来るようになっています。
これにより不測の事態が発生してテレビが見られない環境にあっても『ウェザーニュースLiVE』のライブ放送から速やかに災害や防災に関する情報を確認することができます。
それ以外にも『ウェザーニュースLiVE』のTikTokアカウントでは、防災対策や気象現象のメカニズムなどについて学ぶことができる動画の投稿なども行っています。
安全で楽しい TikTok LIVE のために
TikTokは、誰にとっても楽しい体験ができる安全なコミュニティであるためにライブ配信での安心安全の機能を強化しています。
キーワードフィルター
最大200語までワードを登録して悪意あるコメントを未然に制限することができる機能です。登録したワードはコメント欄に流れなくなる仕様で、ホストやモデレーターは配信中に新たなワードを追加することもできます。(例:個人情報「XX」を登録→「XX」はコメント欄に流れない)
モデレーター
ライブ配信が始まる前に、配信者がLIVEの運営をサポートしてくれるモデレーターを追加することができる機能です。ライブ中、ホストとモデレーターの両方が、ユーザーをミュートしたりブロックできます。ホストがライブ配信に集中できるよう、モデレーターは快適な配信を手助けします。
配信者が信頼できる視聴者にモデレーター協力を依頼したり、視聴者同士がコメントで交流し配信者をサポートするケースも見られています。
視聴者が有害なコメントを投稿する前に見直しを促す「コメント見直し」機能などもあります。詳しくはこちらをご覧ください。
TikTok LIVEは、まだ始まったばかり
(写真左から)「ゆーだま(@yuudama1210)」さん、ミュージシャンの「浅場佳苗 / Kanae Asaba (@kanae_asaba)」さん、「MORIYA(@momomomo8783)」さん、「Anna(@anna_mysticeyes)」さん
クリエイターの創造性を解き放つことのできる「TikTok LIVE」は、クリエイティブを高める新しいかたちを生み出し、ビジネスの成果創出としても期待されています。
クリエイターが良いと思ったものが多くの人に好まれ、ポジティブな感情がどんどん連鎖していく。また働くなかで磨き上げてきたコミュニケーション能力が光る場所でもあり、情熱に満ち溢れたライブイベントやライブ放送と、その価値は無限大です。
「TikTok LIVE」は、まだ始まったばかり。
新たな可能性を感じさせる空間を、ぜひ感じてみてください。
▼TikTok LIVEに関してはこちら