Tulumのブルー/メキシコ
人生で出会った、忘れられない色。
メキシコ、トゥルムのブルー。
エメラルドグリーンをほどよく含んだ、限りない透明度をもつ光の屈折。
写真の色は、海ではなく、「セノーテ」と呼ばれる真水で満たされた洞窟で、実際にその中に入ることができます。
塩を含まないその水は、
つめたく、美しく、
まるで空気のように、視力の許す限り、世界を感じることができる。
「透明」には、小さな頃からときめきを感じていて、
その「透明」にやわらかい質量を感じることができる幸せと、
「透明」が光に染められた時のブルーは、
どこまでもどこまでもロマンチックでした。
好きな色に浸される快感は、もう何にも変えがたくて、iPhoneにもGoProにも収まらないその色を、脳裏に焼きつけるように味わっていました。
この土地には、もう一つ私の人生を変えたブルーがありました。
それは太陽が降り注ぐ時間帯の海の色。
カリブ海の色の強烈な美しさは、それを観ているその瞬間こそが、このあとまだ数週間続くであろう旅のクライマックスだとわかるほど。
色だけで人は癒されることがあるし、
色だけで泣けることもあるのだ
と、この時自分がずっと考えてきたことの正しさを証明してもらえた気がしました。
このブルーを写真で表現する腕が、私にはありません。
(1枚目の写真は、その海の前で撮影しましたが、残念ながら全く表現されていない・・・)
もし美しい色に出会いたいと願っているのなら、一度カリブ海の海の色を、その目で見ていただきたいなと思います。
今年、また行けるかな。