[ MATCH-note2017 #1:ちばぎんカップ ]
2017年2月11日(土・祝) 13:05キックオフ 日立柏サッカー場
[Jリーグプレシーズンマッチ「第22回ちばぎんカップ」]
柏レイソル 2-0 ジェフユナイテッド市原・千葉
【GOAL】60分:クリスティアーノ 63分:ディエゴ・オリヴェイラ
2週間後の2月25日に2017年のJ1リーグ開幕を控える柏レイソルはホームスタジアムの日立柏サッカー場(日立台)にジェフユナイテッド市原・千葉(J2)を迎えて恒例の千葉ダービーマッチ「第22回ちばぎんカップ」を戦った(観衆:11015人※主催者発表)。
[柏レイソルスタメン]
GK:23中村航輔
DF:27今井智基 4中谷進之介 5中山雄太 22輪湖直樹
MF:7大谷秀和(c) 6小林祐介 9クリスティアーノ 14伊東純也
FW:11ディエゴ・オリヴェイラ 20ハモン・ロペス
[サブスティチュート]
GK:1桐畑和繁
DF:2鎌田次郎 26古賀太陽
MF:8武富孝介 19中川寛斗 25安西海斗
FW:10大津祐樹
◼️前半雑記◼️
両チーム共にコンパクトな陣形を保ちながらも、立ち上がりはやや千葉が優勢。柏は千葉陣内の広大なスペース目掛けてクリスティアーノやディエゴ・オリヴェイラ、ハモン・ロペス、伊東純也がダイナミックな攻撃を仕掛ける展開が続いたが、オフサイドが目立った。
ただ、新加入のハモンの仕掛けはタイミングや判断、迫力を含め圧巻で、空中戦やポストプレーでもクオリティの片鱗を見せた。
守備面では、小林祐介の果敢な守備・ボールへの執着が光った。小林は今井智基や伊東への配球でもクオリティを示し、期待の持てるプレーぶり。
一方、千葉のアグレッシヴな圧力を真っ向から受ける形となったDFラインは、中村航輔の守備範囲の広さ、中谷進之介のリーダーシップと高さ、大胆な判断からボールを運ぶ中山雄太のチャレンジが光った。タイミング良く顔を出し、DFラインと繋がった大谷秀和との連携からプレッシャーを丁寧に「解放」していくコンビネーションは安定していた。
◼️後半雑記◼️
先制は60分。小林→伊東とボールが渡り、伊東がドリブルから中央へクロス。ハモンのヘディングは空振りに終わったが、背後へ飛び込んだクリスティアーノが強引に流し込んだ。伊東のクロスに対してクリスとハモンの2枚がゴール前のスペースを埋めて、ディエゴらもゴール前へ進入するカウンターから効果的に先制。伊東の判断力、加速のタイミングとコース取り、クロスの精度も見事だった。
2点目はディエゴ。中村のゴールキックを反応良く繋ぎ、クリスのアシストからディエゴがボレーで沈めた。
このゴールの前にハモンと交代で出場した中川寛斗を皮切りに、安西海斗、武富孝介の順で交代が行われると、プレッシングからのボールポゼッションという昨年のスタンダードを再現。
初お目見えとなった安西も積極的にプレーに関与し、20分ほどのプレー時間の中アピールに成功。昨年感じることのできなかったプロの空気に触れた。
この後、レイソルは大津祐樹と鎌田次郎を投入し、試合を終わらせた。
[柏 交代]
62分:out20ハモン・ロペス→in19中川寛斗
72分:out6小林祐介→in25安西海斗
76分:out14伊東純也→in8武富孝介
81分:out9クリスティアーノ→in10大津祐樹
90分:out11ディエゴ・オリヴェイラ→in鎌田次郎
[選手コメント]
-9FWクリスティアーノ-
「かっこよくてお気に入りの新しいユニフォーム、新しい背番号で良い結果を残せてうれしい。自分は決して純粋な『9番』タイプの選手ではないかもしれないけど、この背番号を付ける選手がすべきことを理解しているつもり。自分なりの『9番』のイメージを作っていけたらと思っている。そのためにはもっとたくさんのゴールが必要だね。MVPの賞金?先月産まれたばかりの次男のオムツ代が稼げたよ(笑)。実は試合前、妻へ『オムツ代を稼いでくるぜ!』って誓ってきたんだよ。これで相当いいオムツが買えるね。オツカレッ!」
-27DF今井智基-
「球際の場面で自分の持ち味は出せたと思う。DFの1人として、無失点で試合を終わることができたのは評価していい部分だと感じていますが、前を向いて攻撃参加をした場面でクロスだったり、パスだったりの部分の質を上げていく事が目下の課題。引き続きいい準備を続けていきたい。フル出場は11ヶ月ぶりになると思う。選手としてピッチに帰ってきた試合を勝利で終われてうれしいですし、試合前から自分へ声援を送ってくれた方々に勝利を届けられたことが1番の収穫です。うれしくて熱いものもこみ上げてきました。そういった方々に感謝して、開幕のスタメンやその後のポジション獲得への力に変えないと!」
-6MF小林祐介-
「前半はチームとして、裏のスペースを狙い過ぎたこともあり、オフサイドが目立ってしまった。パスを出す側も受ける側もコミュニケーションを取れていれば、もっと良い攻撃ができたと感じている。決めるべきところでチャンスを逃してしまうと、Jでは勝てない。決定力を高めていきたい。ハモンやディエゴをはじめヘディングが強いFWがゴール前にいるので、シンプルにサイドを使ってクロスを合わせていくことも有効だと思う。自分の仕事としては昨年までやってきたことをスタンダードにして、さらにレベルアップしていきたい。まだまだ攻撃に絡めていないので、課題として残った『守備からの攻撃』という自分のテーマを追求していきたい。前線に良いボールを付けて、攻撃でもチームに貢献していきたいです」
-5DF中山雄太-
「キャンプでの対外試合を含めて、シンくんとのコンビも今季初めてでしたし、チームの狙いが表現できた場面もいくつかあって、勝利という結果も出ましたから、そこはまず良かった。ビルドアップのところで、昨年掴んだ部分に上乗せして新たな試みを持ちながらプレーしていた。状況次第ではありますが、自分たちが確立したプレーをレベルアップできたら、チームにもまた新たな形が生まれるはずなので、今日のようなトライやチームが良くなるためのチャレンジを続けていきたいです。ただ、自分の出来は納得できるものではありませんでした。昨年は通せていたパスもミスがありましから、自分の状態を上げていかないといけないと痛感していました」
-20FWハモン・ロペス-
「まだコンディションを整えている途中で、開幕に照準を絞ってトレーニングに打ち込んでいる。レイソルの戦術も理解出来てきた中でのちばぎんカップだった。自分が活きる形というか、仙台時代に近いタイミングでボールを受けることが出来ていた感触がある。結果的に何度かオフサイドになってしまったが、そのあたりについては全くネガティヴにとらえていない。チームでコミニュケーションを取りながら改善を図っていきたい。システムにも問題は感じていないし、チームの中で自分が活かされる連携を深めたい。コンディションと一緒に連携のクオリティも上がっていくはずだから、大好物のラーメンもしばらく控えているんだよ(笑)」
-19MF中川寛斗-
「クリスが先制をしたところで相手がさらに攻勢を強めようとするだろうということははっきりと予想できた中での交代だった。あの時間帯は昨年のやり方に戻して、しっかりボールを追っていこうと。相手のロングボールも増えて、そのボールを出させない守備の修正が必要なタイミングでもありましたから。ボールを蹴らせないこと、セカンドボールを拾って、しっかりショートパスを繋ぐことも求められていたし、そのボールの出し手にも受け手にもなって、潤滑剤になれたらと考えていた。今日のようなサッカーと今までのサッカーを融合させる必要があるし、その中で今年もゴールを取りたい。チーム内で競争がずっと続いていくことはわかっている。自分が置かれている状況は昨年の今頃より全然いいですし、自分らしく戦っていきたい」
-25MF安西海斗-
「昨年の途中から自分がやれている自信を感じていましたし、今年の最初からその感触は変わっていなかったのでキャンプから飛ばしていた。試合が大きく動いていた時間帯でもあったし、チームも疲労が出だした時間帯でもあったので、相手のチャンスを摘んだり、チームのカバーをできたらと。最初は少しスタジアムの雰囲気に飲まれましたが、すぐに周りも見えるようになりました。自分のできるプレーをもっと出せたらとも思いましたが、チームの中で途中出場の選手がすべきプレーを勉強できた気がしています。もっと長い時間プレーしてみたいですね。でも、やっとスタートを切れた気がしています。また気持ちを切り替えて毎日練習に打ち込みたいです」
written by 神宮克典
©Libretas de Tiki-taka_magazine
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