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遠い記憶ほど、優しい光りを放つ
いつか読んだ、ある新聞のコラム。私の古びた手帳に、次のような走り書き。
文字と文字、言葉と言葉の間に“色彩(しきさい)”を感じた。古くなって色あせた写真には、不思議な優しさが宿る。そこに「時間」が焼きこまれているからだろう。厳しい顔が和らいで見える。真冬の風景がどこか暖かく感じられる。思い出も写真も、遠くなるほど、柔らかい色と優しい光りを放つものらしい。
色彩(しきさい)の色(しき)とは、人の顔の表情、男女間の愛欲の情、物の形や様子など、この世の中の感覚的に意識される一切のものを表現している。彩(さい)とは、色どりをつける、飾り付ける、様子、姿などのこと。色彩(しきさい)とは、直接的には、色どりとか、色あいetc.のことですが、それぞれの文字には、どこか奥深いものを感じる。この世の万物は形をもっているが、その形は仮のもので、不変ではない、そんな深い意味を内に秘めているのではないでしょうか。