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成長は、心の脱皮か

 爬虫類である蛇、あるいは昆虫や甲殻類の蝉は、脱皮を繰り返して成長を続けます。

 脱(だつ)とは、ある状態から抜け出して新しい状態へ移ること。ですから、脱皮(だっぴ)とは、まさに物理的な、古い皮を脱ぎ棄てることで成長する過程を意味します。 一方、人間は、肉体の脱皮という形での成長はありませんが、人生で経験する様々な体験を克服するたびに、ある種の精神的な脱皮を繰り返しているのではないでしょうか。

 ただ、その変化に気がつかないだけで、明らかに幼少期の自分と、成長した自分では、大きな変貌を遂げているはずです。

 私達は、この世に生を受けた以上、達成感とか充実感とかを感じながら生きていきたい。

 そういったことを考えながら、一生懸命生きていくと、いつのまにか精神的な未熟さが研ぎ落されていく。私はそうした状態が、人間における精神的な脱皮だと思います。私自身は、人生を通じて世の中の様々な荒波に立ち向かう中で、精神的な脱皮をしてきた、そんな感じを覚えることがあります。

 そんな感覚を覚えた時は、恐らく、体の芯からドーパミンのような快感物質が出ているのかも知れませんね。