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人の命は、蜉蝣(かげろう)のよう

以前、私が在職していた職場で、大変良くして頂いた先輩が、急逝したことがありました。私と2歳違いでした。

 つい昨日まで元気な姿を見、声も聞いていたために、私自身が、強く精神的ダメージを受けたことを覚えています。今まで、自分の親はもとより、親戚・知人が命の炎を消す場面に遭遇し、何度も、心痛めた経験をしてきましたが、その時は、何故か今まで以上に強烈な心痛を感じました。人の命のはかなさを強く感じたためでしょうか。

 暑い時期の水辺で、蜉蝣(かげろう)という昆虫を見かけますが、この昆虫は、産卵を終えると数時間で死にます。人生のはかなさを、そのまま表しているようです。蜉(かげ)も蝣(ろう)も、いずれの文字にも、虫編がついています。虫偏を外すと、浮く(うく)・遊ぶ(あそぶ)の二文字が出てきます。ぷかぷかと浮かび遊びつしている人の命。こうした意味から、この蜉蝣(かげろう)は、人の命のはかなさの例えにも使われます。

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 人の命の、何と、はかない事か。

 人間は、100%の確率で、いつか死を迎える・・とは分かっていても、人それぞれ又男女によっても、命の炎の長さには、差があります。日本人の平均寿命(2020年、厚労省調べ)は、女性で87.75歳、男性で81.64歳です。世界一の長寿国だという事ですが、それはそれ。人の死は、余りにも悲しい。

 それにしても、死というものに対しては、自分の死も含めて、日頃から意識をしておく必要がありますが、その前に、悔いのない人生を生き通す。そういった決意も必要だなと、常々感じています。