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ルームウェアとワークウェア
昔から、好きなタイプの洋服と言って
真っ先にイメージするのが修道院の制服と
昔の水兵が着用していたマリンウェア。
とくにフランスで使われていたデザインが好みです。
どちらも制服であることには変わりないけれど
修道士が着るゆったりとしたシルエットで
全身を覆うタイプのローブはルームウェアのようでもあるし、
マリンパンツやキャスケット帽でお馴染みの
マリンウェアはワークウェアの代名詞的存在です。
そんなわけで、必然的に好きになった
ルームウェア(リラックスウェア)と
ワークウェアをベースとしたスタイル。
セーラー襟のトップスや、カバーオールジャケット、
ジャンパースカート、ガウンコート..などなど
偏愛スタイルの中に見出す、お気に入りアイテムも
もちろん沢山存在しており、見た目が好きな、
だけでなく、着た時の心地よさも瞬時に
想像できるから手に取ってしまう、というのも
あるかもしれません。
こういったアイテムがモードに反映されたのは
ココ・シャネルが活躍し始めた1920年位が
分かりやすい時代の代わり目で、
例えば、それまで男性が着る服だったパジャマルックを
女性がバカンス地などで取り入れるようになり
女性にパンツスタイルが浸透...
現代にいたるまで、様々なデザインの変遷を経て
今も愛されるスタイルとして継続しています。
厳かな修道院の制服スタイルも、今や
シックなモノトーンスタイルに見出すことが
出来たり、ゆったりと纏うルームウェアに
そんなディテールが使われていることも。
またマリンウェア、ワークウェアの人気も
フランスの老舗下着ブランドから根強く広まり
その普遍的なデザイン、頑丈さ、着心地は
長年愛されてしかるべきもの。
今もなおヴィンテージのワーク系カバーオールなどは
高い価値で取引されているほどです。
部分的に取り入れることで、更にその魅力が
冴え渡るフレンチ風の制服みたいなエッセンス、
そこには歴史的にも長く愛される理由があります。
美しく見えること大前提の見た目、着心地が良く
理に叶った機能性もさりげなく付いており、着ると
足取りがつい軽くなるパワーが秘められている
不思議な魅力があるのだと思います。