セカンドライフ資金としてのIPO投資は適切か?
先日、東京地下鉄(東京メトロ)のIPO抽選に当選し、100株を取得しました。この結果に気を良くして、12月に上場予定のキオクシアホールディングスのIPOにも参加しましたが、こちらは残念ながら当選には至りませんでした。正確には「補欠当選」となり、申込を行ったものの落選となり、最終的には失効してしまいました。
IPO(新規公開株)で利益を得るには、ネット証券を利用する場合、基本的に当選しても取得できるのは100株が限度です。そのため、利益を上げるには、とにかく多数のIPOに応募していく必要があります。これは「数打てば当たる」方式といえますが、応募の回数を増やすことで、当選の可能性が広がる反面、目論見書の内容や企業の成長性を吟味する余裕がなくなる場合もあります。
このような手法は、いわゆる「投資」よりも「投機」に近い側面があります。本来、投資とは資金を中長期的に運用し、安定したリターンを目指すものですが、IPOへの多数応募は短期的な利益を狙ったものになりがちです。
セカンドライフやサードライフに備えた資金形成の観点から考えると、このような方法は適切ではないかもしれません。ただし、リスクを認識したうえで、投資対象の多様化の一環として取り入れるのは一つの選択肢です。自分の投資目的やリスク許容度を再確認しながら、適切なバランスで取り組むことが重要でしょう。