主婦ポリ番外:NY知事クオモ会見(4.2)
本日のデータ
検査 238,965(前日比+18,031)
陽性 92,381(前日比+8,669)
入院 13,383(前日比+1,157)
人工呼吸器使用(ICU) 3,396(前日比+374)
退院 7,434(前日比+1,292)
死亡者 2,373(前日比+432)
郡別入院者ではWestchesterとNassau(BK、クイーンズ)の上昇が高く、注意が必要です。
全ての郡で陽性者が出ています。ニューヨーク州はニューヨーク市だけではありません。牛の方が人より多いような田舎もあります。言ってみるならアメリカのミニチュアがNY州です。ここで起こるなら、国内どこだってこのアウトブレイクは起こります。
新規人工呼吸器の使用数がここ数日横ばいですが、専門家の意見は「安心できるものでは無い」との事。
今日も医療負荷ピークApexに向かって山を登っています。決戦は山の頂上です。
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予測
Apexいつ?
7日ー21日後との予測です。この振れ幅は皆さんのSocial Distanceのコンプライアンスにより変わって来ます。Apexが遅れれば、物資を集める時間も増えます。続けて外出禁止、6フィートの距離、しっかり守って下さい。
いつこれは終わるの?
ゲイツ財団のIHMEモデルによれば4月下旬にピークを迎え、その後感染スピードは下降、7月には平坦化する。しかし、そのまま8月まで感染は一定のスピードで続くだろう。
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医療体制強化3本柱
●ベッド
●スタッフ
●物資
これはどれが欠けても機能しない。3つの要項のうち最低の数が実際の数だ。
ベッドは簡単ではないが、そんなに心配はしていない。必要な分確保できるだろう。
全ての病院で1.5倍の許容量を確保してもらった。仮設病院も各郡に大型のが一ずつ、他にもサイトをスカウトしている、。Brooklyn Cruise Terminalが現在改装中、来週には750のベッドが用意できる。スタテン島ではStaten Island Psych CenterをCOVID専用病院として改装中だ。
スタッフ。
州外からの援助を頼んだ。応えてくれた州外からのスタッフは21,000人。本当に感謝する。公衆衛生への熱い思いと責任感がなければできない行動だ。心から感謝します。そして、私が保証します。あなたの州がピークを迎えた時、NYはあなたを全面援助します。このご恩は忘れません。
州内からの緊急動員は85,400人。自分の意志で参加してくれる引退した医療スタッフ達です。
そして統合医療システムにより局地的に負荷の多い地域にスタッフを移動させる事ができるようになっています。
物資。
ここが問題です。
PPE(Personal Protective Equipment)、ガウン、グローブ、人工呼吸器。
現在全ての病院に毎日インベントリーを送ってもらって何がどこにどれくらいあるかの中央インベントリー見て、余っている物資は州が集め、一括して管理するようにしています。そして局所的に足りない所をカバーします。
ガウンとグローブは州内州外の私企業に製造をお願いしたい。私は知事なので大統領のようにDefense Production Actを発動して強制的に製造を注文することはできません。
ガウンやグローブは込み入った製品ではありません。FDAに寸法などのガイドラインがのっています。裁縫生産ラインを持っている会社ははっきりいってチャンスです。州がファイナンスをしてラインの改造をサポートします。そしてできた製品は高値で買い取ります。問題は今、この瞬間に必要だと言う事です。
できそうだと思う方は連絡して下さい。
212.803.3100
covid19supplies@esd.ne.gov
です。
人工呼吸器。
今のところ400台を市内に、200台をロングアイランドに州のストックパイルから解放しました。この速さでいくと、6日分しかありません。これも他の物資同様中央ストックで一括管理をして、賢く運用していますが足りません。
人工呼吸器製造はNYのApexには間に合いません。
●全身麻酔器を人工呼吸器として使う。
●延期できる他の手術は全て延期、人工呼吸器をできるけ解放。
●二股使用の実用化
●BiPAPという違う目的の人工呼吸器を改造する
●更なる買い付け
で対応していきます。
BiPAPは3千台購入しました。州衛生局が改造を認可して750台が昨日とどきましたので明日には各地前線に発送できると思います。
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NY州は96%の方が健康保険をお持ちですが、保険を持っていない方のためのThe health exchangeの申し込みを1ヶ月延ばして、5.15までとします。早急に加入してください。
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多くの人がおととい陽性と分かった私の弟の事を気にかけてくれています。ありがたい事ですが、やはりこれは、皆さんの「実際罹患するとどうなのか」とが知りたい、という気持ちの現れでしょう。ここまで大騒ぎしても、近しい人が実際罹患している人はまだ少ないですから。私は罹患しても80%は自力で治ると何度も言い続けて来ましたが、実際その80%がどんな感じか、皆さんに見てもらうのは大事だと思います。
中継で彼の自宅の地下室と繋げます。
兄「調子はどうだ?」
弟「みんなの言っている意味が分かった。私も罹患者の一人になった。実際結構辛い。陽性の結果が出た日の夜に症状が急激に悪化。私は地下に籠っているが、妻が食事を届けてくれて、雨露しのげる家にいる。ラッキーだと思う。これを一人でこらえなければいけないと思うとぞっとする。」
(*と、いつもの兄弟の感じで、「思ったより弱ってなさそう」な弟を州民に見せていました。面白かったやり取り
弟「昨日の夜は高熱でうなされて兄さんの夢をみた。バレーの衣装で踊りながら魔法の杖を振り回して”これで治せると良いんだがな”と言いながらクルクル回って部屋を出て行った」
とか
兄「第1ルールは”弱ってる兄弟は殴らない”だ。お前は実際弱り切ってるからな。今は優しくしといてやる」
弟「いや、今こそやっつけといた方がいいんじゃないか?全て覚えてて元気になったら倍返しするぞ。」
兄「っていうかお前は俺が弱ってる時でも殴るだろう」
その後改まって兄弟でお互いの仕事への情熱を尊敬しあい、中継を終え会見は質疑応答に移りました)