主婦ポリ番外:NY知事クオモ会見(4.24)
概要:第2波の備えとして国際パンデミック感染拡大経路と政府対応のおさらい。衛生観念のアップデートとしてウイルスの表面別の寿命。
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今日は金曜日です。
明日から週末です。平日が無いときに週末はあるでしょうか?哲学的な質問でしょ?
総患者数。減少。1万4千200。
全てのデータが私達が下り坂にいる事を示しています。
Net新規患者数。マイナスで減少。
Net新規人工呼吸器使用数。同様にマイナスで減少。
新規患者数(Gross)。微小な減少ですが、横ばいとも言える位のもの。一日に医療システムに流入する患者の数ですから、減って欲しいが。
死亡数。
422
4/18 507
4/19 478
4/20 481
4/21 474
4/22 438
4/23 422(内398病院/24老人ホーム)
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下り坂、どれ位の速度でどこまで下がるか。
予測曲線がいくつかあります。
入院患者5000で下降が止まり横ばいになるという予測。
平坦化が6月に始まるという予測。他にも色々ありますが、上昇時と同じく、変数があります。
それはSocial Distanceであり、検査です。
いまSocial Distanceをやめれば、曲線は急上昇。ほとんどの予測モデルでは、第1波よりも高い医療負荷値まで行くと言います。
第2波???
秋に来るか、と言われています。
第1波が去ったからと言って、楽観的に自分を騙すのはやめましょう。再開には慎重に向き合わないといけません。
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今までにも話題や「予想」として話されて来ましたが、今回が歴史上最初の世界的パンデミックです。ようこそ。
遂に現実となりました。
今までの事を振り返りましょう。
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●11月/12月
中国からニュース。
●1/26
我が国最初の陽性発覚。WA州とCA州で。
●2/2
中国からの渡航禁止令
●3/1
我が州で最初の陽性者発覚。
3/19にNY-PAUSE法(自宅待機令)施行。
陽性発覚から自宅待機令までここまで
速かった州は他にありません。
●3/16
欧州からの渡航禁止令。
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新しい研究によると、
ー2月にイタリアで大型感染
ー2月の時点で米国内で2万8000件/NY州では1万件の感染があった
ーNYの感染経路はほぼ欧州から(イタリアが主)。中国ではない。
だと言われています。
1月から3月半ばの欧州各国の自宅待機令まで、
1万3000
のフライトがNY/NJの空港に降り立ち、
220万人
の渡航者を欧州から運んだ。
11月/12月の中国のニュースから私達が実際に腰を上げるまで、2ヶ月かかってるんです。
ウイルスが中国で私達が動き出すのを待ってくれてる、なんて思う人はいないでしょう?
馬はもう納屋を飛び出していたんです。
「1月2月の欧州ーNYのフライト状況を今になって調べると、ゆっくり起こる自動車事故を見てるみたいだ。」と研究者達は言います。
私達はフロントドアを閉めて、裏口を全開してたんです。
私達はここから何を学びますか?
(今のグローバル化社会において)
アウトブレイク(爆発感染/オーバーシュート)が
どこか
で起きれば、それは
どこでも
起こっている、という事です。
(An outbreak anywhere is an outbreak everywhere.)
これからは「中国でウイルス発見」されれば、次の日に NYに到着する、位の勢いで準備しないといけません。
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なぜこんな話をするかって?第2波の話をしています。ウイルスが中国で変異するかも知れない。それが見つかった時はあっという間にウイルスはここまで来る、という事を言っています。
後手後手で動いていればジリ貧です。先回りを。
同じような事態は絶対にまた起こります。
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New Normalの一環。衛生観念をアップデートしないといけません。
ウイルスの寿命は?
●72時間(プラスティック/ステンレス)
●24時間(段ボール)
●4時間(銅など)
●飛沫は最長3時間空気中に浮かんでいる
症状が極めて軽症あるいは無症状の人もウイルスを運べます。
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NY州の経済状況、コロナ前は良好でした。景気は上り坂でしたし、支出は低く抑えられていた。私が知事になった時より、税率は下がっていた。
そしてこの経済津波を迎えた(economic Tsunami)。
税収入が激減します。
「自己破産を申請したらどうだ」
という声もあります。昨日私は「愚かな意見だ」といいました。
ま、いいですよ。
怒りを抑えて、現実的な話をしましょうか。
現在州が自己破産申請をできるような法は存在しません。上院議員様(*上院議長マコーネル氏の事です)、自己破産を進めるなら、通してみなさいよ、その法案を。やってみたらいい。そして大統領にサインさせる。
その法案を大統領の机に持って行って、サインして下さいと頼むんです。
「州に自己破産申請をする権利を与える」
との法案に。やってみてくださいよ。
そして全国民に示すのか。「この国はもうぐっちゃぐちゃだ」と。全世界に示すのか。「この国の経済は壊滅した」と。
それをやってから、助言をお願いします。
どれだけの州がその助言に乗るかは別の話ですが。NY州は乗りませんよ。
自分の言葉に責任を持つなら、その法案を通して下さいよ。考えて発言したんでしょう。それを見せて下さい。
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選挙
6月の投票は在宅でできなければ行けません。送料不要の投票用紙申請書をニューヨーカー全員に送付する知事令を本日出します。
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これから。
検査の規模拡大。
感染拡大のモニター。
より良い社会の構築。better and smarter。
●より良い医療システム
●より良い公共交通サービス
●より高度な遠隔医療
●より高度な遠隔教育テクノロジー
wifiが家にない子供がどこかの駐車場に行ってそれを拾って学習、などあり得ません。
NEW YORK TOUGH
賢明/自制/団結/愛
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私見。
父方の祖母、メリー。彼女はNEW YORK TOUGHを体現するような女性でした。
私が「新しい友達が出来たよ、彼/彼女、とってもナイスなんだ!」
と言うと。
「ナイスだって?なんでそんな事分かるんだい?何もかもがナイスな時は誰だってナイスでしょう?」
と言った。
「どういう意味?」
「本当にナイスかどうかは、状況が辛くなった時に分かるもんだよ。」
その時は分からなかったけど、こういう事だと思います。
プレッシャーがかかり、苦難が訪れた時、そこで初めて人は本性(true colors/what they are made of)を表す。
プレッシャーが人間の核を引き出すんです。
個人としても、社会としても。
この状況で、私を傷つけた人達もいます。信用していたのに、強いと思っていたのに、そうじゃなかった。プレッシャーで崩壊した。
しかし、同時に私をその核の強さ、行動力で驚かせた人々もいます。
最悪の人間性。最高の人間性。今、両方見る事ができます。人の強さ、人の弱さ。人の美しさ、人の醜さ。
人々の美と強さが私を駆り立て、そして弱さと醜さに立ち向かう気力を与えてくれます。
手紙を読みます。
「クオモ様
この手紙を貴方が読む事は無いかもしれません。貴方が前代未聞の災害の対応で信じられない程多忙である事は存じております。
私達は確実に災害下にいます。
私はカンザスの元農民です。家に籠っています。妻と暮らしています。妻には肺が一つしかなく、普段から病気がちです。彼女は糖尿病も患っています。私達は70代で、妻の事が本当に心配です。
N95マスクを一つ同封しました。農作業をしていた頃からの残り物で未使用です。もしよろしければこれを貴方の州の医療スタッフに渡してもらえますか。私は家族のために4つをここに残しました。
素晴らしい仕事を続けて下さい。
敬具、
デニス&シャロン」
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カンザスの元農民。肺が一つしか無く、糖尿病を抱えた妻がいるのに、5個しかないマスクのうち、1つをNYに送ってくれた。
人情そのものではありませんか。
5つ見つけて、どうしますか?隠しますか?いや違う。1つを遥かNYに送る。
こんなに美しいことがありますか?
このような愛、勇気、寛容さ、これがこの国の本性です。
これがあるから私はどんな醜さにも対応できる。
5つ見つけて1つを送る。これがこの国です。
この国に幸あれ。God bless America.