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主婦ポリ番外:NY知事クオモ会見(4.30)

概要:追跡システム詳細。追跡人オンラインコース。テスト。各種アプリ開発。MTA殺菌消毒プログラム。

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今日は何日ですか?
What day is today?

私の古い同僚、カソリック教祖のジョセフ ハクラ。一緒に働いていた頃、私がこう聞くと彼は暖かい笑みを浮かべて

「今日はまた昨日よりも良い仕事をする日ですよ。」
Today is another day to do better.

彼はもう他界されていますが、昨晩彼の事を思い出しました。

今日も頑張りましょう。

総患者数。微小に減少。いいニュース。

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(net)新規患者数、減少。いいニュース。

(net)新規人工呼吸器、減少。いいニュース。

(gross)新規患者数。微小な減少。それほどいいニュースではない。

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死亡者数。ひどいニュース。

昨日の死亡者数   306

4/24 437
4/25 367
4/26 337
4/27 335
4/28 330
4/29 306 (内287病院/19老人ホーム)

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???REOPENING???

賢明に。
誰も来た事のない未開の地です。慎重に。政治を持ち込まず。感情を持ち込まず。データに基づいた再開を。


感染拡大のモニター
●陰陽性検査
●再生産数Rt値、1.1以下

医療システム容量足りるか?
●容量の70%以下で抑えておく
●ICUも70%以下
●医療物資、最低30日分備蓄を

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検査〜追跡〜隔離
感染拡大モニター/制御の鍵。

検査
4万/日を目標に。現在3万/日。

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今日は「追跡」についてお話します。

陽性の方を発見したときに彼/彼女が過去に近しいコンタクトがあった人物を調査追跡、そして検査。陽性は隔離。

陽性の方の話を聞いて、コンタクト会った方に連絡をとる。基本的には単純な話ですが、大規模にやるとなると、運営上の難しさが出て来ます。

昨日の発見された陽性件数は4681 件。

この全ての方の話を聞き、過去14日にコンタクトあった方全てに話を聞く。膨大な仕事量です。

元ニューヨーク市長マイケル ブルームバーグ氏が協力を名乗り出てくれました。大変な仕事です。しかも大学などの調査研究を待ってる暇はない。検査の数は毎日上がっています。明日にでも追跡システムを導入したい。時間がないんです。

大まかな予測では10万人につき30名の追跡人が必要になります。ニューヨーク州で言えばそれは6400〜1万7000人が必要という事。この振れ幅は陽性件数の割合という変数で起こります。多くの陽性件数のある地域ではより多くの追跡人が必要です。

ブルームバーグ氏の慈善団体Bloomberg PhilanthropiesとJohn Hopikins大学、ニューヨーク州DOHが協力して追跡人を確保していきます。

まず手の空いている公務員を動員します。州、市、郡などの衛生局、その他のブランチから。

それ以降は一般募集になります。オンラインクラスを設けて、そこで訓練を受け、試験を受けてもらいます。

力を貸してくれるブルームバーグ氏に感謝します。

ビデオ電話がつながっています。


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ク:ブルームバーグ氏、こんにちは

ブ:クオモさん。毎日の素晴らしい仕事、ありがとうございます。事実とデータをしっかり伝えてくれている事に感謝します。貴方の会見を心の支えにしている方々がたくさんいます。娘の彼氏への対応なども凄く的を得てる。

再開のことが皆さんの頭にありますね。調査〜追跡はSocial Distanceを緩めたときに安全を確保する最良の方法です。私の慈善事業は公衆衛生フィールドの経験が多くあります。

調査〜追跡はしっかりと訓練を受けた追跡人による、効率よく、統率のとれたオペレーションで無ければなりません。

ジョンホプキンス大、公衆衛生系非営利団体などとタッグを組んで受付〜訓練〜雇用〜動員配置のシステム構築を急いで行っています。追跡人を募集するに当たってリクルート会社、SUNY、CUNYの協力を得ています。ジョンホプキンス大がオンライン訓練プログラムと資格試験を作っています。Vital Strategies社が各種アプリを開発中。

●追跡人の必要な情報への早急なアクセスを援助するアプリ。
●一般の方が衛生局に直接情報を提供できるアプリ。
●隔離中の患者の方が外部にアクセスし、必要な情報を得たり、自分の症状など対象機関に送れるアプリ。

Vital Strategies社は追跡人マニュアルの作成もしています。このマニュアルは全世界に公開する予定です。ニューヨーク州が世界の地域の助けになれるように。

そして外部の専門家を招き、プログラム自体の評価をしてもらいます。他の州や国が、それぞれの地域にこのプログラムが使えるか検証する助けになるでしょう。

仕事の成果はその時その時で公開して行きます。Bloomberg Philanthropiesは透明性をモットーとしてきました。一時間後に全国の市長達とのミーティングがあります。その地域ごとの対策をたてるのに、情報共有は大変重要です。

アンドリュー(クオモ)にカメラを返す前に、彼の言ったことを繰り返させて下さい。

辛い時ですが、ニューヨーカーはこれも、また乗り切るのです。団結して。一緒に。

ク:ブルームバーグ氏、ありがとうございました。

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これは歴史的な規模の一大プロジェクトです。前代未聞のプロジェクトです。誰もやった事ない。この事態は私達の誰よりも大きく、難しい。しかし、「私達」全体より大きいということはない。才能と頭脳を集結して、乗り越えられます。

生半可ではない、最高のシステムを確立させたい。それはまず州民の為であります。しかし更に、他の州/地域が私達のシステムを参考にし、使えるようにする為。


このシステムはトライステートNY/NJ/CT統一で行います。

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次の問題。問題は山積みです。

一つ問題が起きればドミノのようにその問題は他の問題を呼び、膨れ上がって行きます。地下鉄の話をします。

地下鉄システムが崩壊しつつあります。
●職員が病欠。人員が足りない。
●殺菌処理の為に普段よりも職員が必要。
●全体的な人員不足により、システム維持、安全確保ができない。
●コロナ禍でこれが起きている。

更に、エッセンシャルワーカーが、職場に行けるように地下鉄が必要。

エッセンシャルワーカーが働きに出て来れない状況が私の大きな不安だ、という話をしました。彼らが働けなければ食糧がない、電気が来ない、交通機関がない、、、。エッセンシャルワーカーには働いてもらわないと生活が成り立たなくなる。

彼らは私達のヒーロです、と何度も説明しています。

彼らが仕事に行くのにバスが、地下鉄が、必要なんです。

私達は安全で、清潔な地下鉄をエッセンシャルワーカーに提供する責務があります。

MTAは72時間ごとに全ての車両、バスを洗浄する事にしました。それだけでももの凄い仕事量です。しかしウイルスは体外でも最長数日生き続けます。頻繁に洗浄しなければだめです。

エッセンシャルワーカーに言葉の感謝だけでなく、行動で。

地下鉄/バスは24時間ごとに殺菌消毒されるべき。これも誰もやった事ない未開の地です。殺菌消毒?どうやって?どの消毒薬で?手が届くところ、飛沫が届くところを全て消毒しないといけない。駅構内もです。
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MTAがプランを立てました。午前1−午前5時まで、運休し、毎晩消毒作業をすることとなりました。その時間の利用者は約1万人。MTAはその時間のエッセンシャルワーカーの利用者に対して、無料で他の交通手段を提供します。これをEssential Connector Programと呼びます。深夜の運休には維持動員が必要になりますのでMTA/州/警察で協力。

LIRRとMetro Northの車両も毎日の殺菌消毒を行います。こちらは臨時運休ありません。

MTAはこの不可能と思われた一大プロジェクトに取り組んでいます。MTA/州/市が一丸となってこの問題に立ち向かう所存です。強い意志をもってこの問題に対処してくれているデブラジオ市長に感謝します。

「no」というのは簡単です。何かをしようとすれば、反対意見が必ず、確実に降って来ますから。現状維持していた方が楽だ。しかし変化を恐れず、「やる」と言ってくれた。賞賛に値するガッツです。

ビデオ電話が繋がっています。

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デブラジオ:過去数年同じ話を私達は何度もして来ましたね。Disrupt(中断、邪魔する)という言葉。これはいつでもネガティブな暗喩がありますが、ここ数年は腐敗しているシステムをdisruptする、といういい意味な気がして来ています。新しい、より良い場所に行く為に、変化を恐れない。とてもポジティブな態度です。

この地下鉄の清掃事業も同じですね。出来ない、からやらない。では無くエッセンシャルワーカーへの敬意を示すため、やる。

そして貴方と私の先輩のブルームバーグが話し手いた調査〜追跡のプロジェクト。誰もやった事のないこのプロジェクトに積極的に取り組んで下さっている。

エッセンシャルワーカー達の犠牲。勇気。責任。私達はヒーロー達に敬意を払わないと行けない。彼らに安全を提供しなければいけない。地下鉄システム改善は、私達の責務ですね。

ホームレス問題。彼らにシェルターを提供する事。今までずっとあった課題ですね。彼らの社会復帰への援助。中々に難しい問題で後回しになっていました。今までだってあんな状況は許されるべきではなかった。今、ここにこのように光が当たった。今、この問題に取りかかりましょう。数々のソーシャルワーカー団体、非営利団体と協力して。

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市長、ありがとうございました。

他の項目。遠隔教育、遠隔医療、、、これから「良い社会」を再構築する為に色々な問題があります。地下鉄もそのひとつです。ホームレス問題もそうです。

私もそのフィールドにいましたから、ホームレス問題の難しさは知っています。彼らにシェルターに来てもらい、該当サービスに彼らを繋げるのはもの凄く大変な仕事です。しかし、今、物事が動き出しています。今がチャンスです。

このチャレンジに取りかかりましょう。

(*訳者より:クオモ知事はこのホームレス問題に取り組む為の費用の調達として、裕福層への増税、という法案を何度も却下して来ました。「これを機にしっかり取りかかろう」、と言うのは自分に対しての言葉でもあるかも知れません。)

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エッセンシャルワーカーの方々。

私達は感謝します。

言葉だけでなく。

貴方と貴方の家族が安全でいられる為に、私達は最善の努力を尽くします。

行動で、感謝します。


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