主婦ポリ番外:NY知事クオモ会見(4.12)
概要:連邦政府の州政府への経済援助の欠落を指摘。SALT法の撤廃要求。人工呼吸器を提供してくれたアップステートの老人ホーム。
--------
いいニュース
新規入院者の数は減少しています。3日平均値でも同じく。
総入院者数は横ばい。
新規ICU患者の数は乱れています。昨日もお伝えした通り、ICUの定義が曖昧になっているため、あまり信用できるデータとは言えません。
新規人工呼吸器使用数。上がっています。(*昨日はマイナスでした)
こちらは信用の置けるデータなので少し嫌なニュースです。3日平均では横ばいです。
酷いニュース
昨日の死亡者数
758名。
毎日毎日このような数字を見ていますが、私は麻痺しません。この数の人々が24時間以内に亡くなっている。遺族の方々と話をします。この数一つ一つに顔があり、残された家族がいます。遺族の方がこのhigh relidious holidayの週末にこのような辛い思いをされている事を大変遺憾に思います。私達は政府として、可能な限り全ての力を尽くしました。その事は知っていて欲しい。
4/6 731
4/7 779
4/8 799
4/9 777
4/10 783
4/11 758
一定しています。これが下がって欲しい、と、毎朝願っています。
これまで累計9,385名の方が犠牲になっています。9/11での犠牲者は2,753名。
————
REOPEN
私達も可能な限り早急に再開したい。ASAP。
再開する時は賢いやり方でしないといけない。調整し、地域ごとに、そして安全に。公衆衛生と経済活動の間でどちらかを選ぶということは私はしません。経済活動、社会生活を再開する時は、安全な範囲で少しずつです。
商業/学校/公共交通機関などを調整しないといけません。(*昨日、またデブラジオ市長とクオモ知事が学校再開についてやりあったという経緯があります。NYでは今の所学校の閉鎖は4月末までとなっていますが、それを更に延ばし、年度内再開は無しで夏休みにそのまま突入する、、、再開は実質9月、、、、というを発表デブラジオが早々にしてしまった。クオモ知事は他の機関との調整があるから今はまだ発表できない、と言う。しかし市内学校関係者からはその決定を早くしてくれないとオンライン授業などのめどが立たないと大きな批判が上がっている。)
そして検査。
連邦政府からの援助。
メリランド州の知事ホーガン氏と共著で州政府への$500 bil (50兆円)の援助を求める嘆願書を作成しました。因にホーガン氏は共和党員。私は民主党員です。党派を超えた協力をしています。
NY州としての見地からは今のところの連邦政府援助は不平等だと言うしかない。政治がどのように機能するかは知っています。誰が誰と近しいか、そういう事で取り分が決まる。それが政治です。やめて下さい。NYの被害の不平等な大きさを見て下さい。例えばネブラスカやミネソタでは新コロナ件数一件に対して、$300K(3千万円)。NYは$12K(120万円)という計算です。
NYの回復は国の経済回復に必要なはずです。その事も考えて欲しい。
SALT法を撤回して下さい。あれは元々が政治的な州政への攻撃だったのだから。
--------
エッセンシャル ビジネスの雇用者に防護服か医療マスクを一般人対応の従業員に支給する事を義務づける州法を発令します。(*アマゾン従業員がプロテクション無しで働きたくないと抗議して、解雇されたりとかありましたね)
抗体テストを受けられる条件を緩めます。抗体がある方は一定期間仕事に戻る事が出来ます。その期間はまだなんとも言えません。
(*抗体はそのうち効かなくなる、という事でしょうか。一度獲得したらずっと大丈夫という訳ではなさそうです)
————
復活祭です。祝う方はおめでとうございます。祝わない方は、春の始まり、おめでとうございます。
この季節は再生の季節です。隔離の生活は冬の生活と似ています。扉を閉めて、家に籠って。
毎日毎日死者の数を見ます。イタリアの様子を見ては恐れ戦き、数々の予測カーブの頂点を見ては心配し、本当に暗い事ばかりのこの「冬」。このような状況にあり、うち叩かれ人は本当の姿を現す。それは利己的な醜いものである事もあるが、それと同時に、この苦境で、光り輝く人間の力と、善が姿を見せる。
今回私は全ての病院に、物資を他の病院とシェアしてくれ、余っているなら貸して欲しい、と訴えました、快く応えてくれる病院もありましたが、渋る病院もありました。それはしょうがない。そういうものです。
そんな中、アップステートの老人ホームから連絡がありました。「ダウンステートが大変なことになっていると聞いた。うちから35台人工呼吸器を出します。」と言うんです。
誰も、何も、頼んでないのに、自ら名乗り出て下さいました。老人ホームですよ?ハイリスクです。自分たちだって危ないかも知れない。この連絡を受けた時、私は「ああ、大丈夫だ。」と思ったんです。人間には遺伝子の中に「善」が入っている。それは有事に呼び起こされ、そして最後は善が勝つんだ。愛が全てを凌駕する。
Pathways Nursing and Rehabilitation Centerに今日の朝人工呼吸器を返しに行きました。中に入る事ができずちゃんとお話しする事は出来ませんでしたが、知事として、ダウンステートを代表して感謝します。そして私、アンドリュー クオモ、個人として、感謝します。あの電話が、その寛大さが、その愛が、私の魂を持ち上げてくれました。私に希望をくれました。ありがとう。心から。